~アンガイブ・ゲバトリム....
ワァアアアアアアア!!
(昂るオーディエンスの熱狂的な大歓声の中、赤土の地面にまたしてもうつ伏せ棒状体で埋もれながら眠っているカーブー)
ゾフィ「またあれだ。しかも眠っちまいやがった」起きろ~!!デスカーブー!!(背後の客席から罵声が)
ユーリィ「・・悪い夢・・じゃなければ・・いいけど・・」立て~!!デスカーブー!!
カーブー「フフ・・・あんまん、もういらない」起きろ馬鹿野郎~!!
ゾフィ「おい、オッズはよ?」(塀越しにいつもの若い男性客に話しかける)
若い男「デスカーブー3.1、セフィティス・ファルザーム1.2だ。もう締め切るみたいだぞ」
ゾフィ「相変わらず、うさんくせぇ倍率だ」
ユーリィ「・・全額・・かあぶう兄君に・・」グッ(と握ったボロボロの札束を若い男に向かって)
若い男「マジで?」立て~!!デスカーブー!!
ユーリィ「・・本気・・」ちら・・
ワァアアアアアアア!!
(VIP席の玉座横で何やら話し込んでいるカトゥッロと会計士数名)
カトゥッロ「よし。それじゃあ集金を頼む」ハッ(と、散り散りになる会計士達)
コズンダ「セフィティスの圧勝だと思うか?」(イェル・ミナに向かって)
イェル・ミナ「・・もちろんです」ワァアアアアア!!
セフィティス・ファルザーム「まさか本当にダウンしたわけじゃないだろう?」ザッ(うつ伏せ棒状体で埋もれているカーブーの後頭部付近に屈み込みながら)
カーブー「熱い・・こしあんが・・・」ZZZZ・・
やれやれ(シオンに向かってジェスチャーしてみせるセフィティス)
シオン「何やってんのよ・・!なぜだか、こっちまで恥ずかしい」立て~!デスカーブー!!
アンソニー「まだまだ。これくらいで終わるカーブー君じゃない」ワァアアアアア!!(彼の隣でほくそ笑んでいるシリウス)
ミオン「活力壺で起こすミャ」
ハロルド「ダメだよ。そんなことしたら、反則負けになっちまう」みゅうううう・・(とミオン)
ザッ・・(グラウンドの端で観戦していたシオンが一歩前に出る)
アンソニー「ん・・」
シオン「こらぁ~!!カーブー!!起きなさぁ~~い!!!!」
カーブー「あんまんこわいっ」ガバッ!!
ミオン「起きたミョ」ワァアアアアア!!
アンソニー「条件反射ってやつかな」ワァアアアアア!!
セフィティス・ファルザーム「シオンに感謝だな」ワァアアアアアア!!
カーブー「あ・・シオンさんか・・・あの人だと思った・・」ふぅ~~(赤土だらけのドボルヘルムを手で拭いながら空を見上げる)
ワァアアアアアアアア!!
(カーブーヴィジョン。見上げる印象派の絵画のように淡い水色の空の真ん中に、明瞭な漆黒の穴がぽっかりと空いている)
カーブー「・・・・・・・・・・・・・・・・・」ぼぉ・・
ドシューーーーーーン・・・・(その真っ黒い穴の前を赤い彗星が横切っていく)
カーブー「・・龍気・・・・」ぼけぇ~・・
シオン「しっかりしなさい!!」
カーブー「はっ!!」びくっ
シオン「まったく・・」ワァアアアアアア!!
イェル・ミナ「・・・・・・・・・・・・・・・・・」ふぅ・・・
セフィティス・ファルザーム「さぁ。もっと楽しませてくれよ」フォッ(足元に転がっている刀剣の一本を投げ渡す)
カーブー「やっぱり」パシッ(刀剣の柄をキャッチ)
セフィティス・ファルザーム「??」
カーブー「状態異常を操れる人だったんですね」
セフィティス・ファルザーム「分かっていて、わざと眠ったのか?」
カーブー「いえ。さっきの一連の攻撃は、自分なりに砂漠のモンスターをイメージしてみたのですが、物足りなかったみたいっすね」
セフィティス・ファルザーム「答えになっていないぞ。まぁ、いい。第二ラウンドといくか」
カーブー「ウッス」チャッ・・(刀剣を八相の構えで)
「あたちのモンハン日記」
Anthem of a Dying lights
~エル・ディアラ・サンドリア外周エリア....
ぴょーんぴょーんぴょーんぴょーん!!
(ナルガネコを先頭に茫洋ワイドな断崖下に建ち並ぶバラック前の公道を一直線に四足走行で駆けていくネコ小隊)
ニャ太郎「・・・・・ん・・」ぴょーんぴょーん・・ザザァ~~(NyaNya堂の前で彼が立ち止まると、後続のネコ達もまた前足で急ブレーキをかけてその場に留まる)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(わりとしっかりめに建造された「獣人サイズな木製バンガロー」の小さいドアには大陸文字で「CLOSED」と書かれた札がぶら下がっている)
ニャ太郎「・・・・・・・・・・・・・」
エズガダのアイルー「どうしましたニャ?」
ニャ太郎「・・いや・・・・行こう」
ぴょーんぴょーんぴょーんぴょーん!!
~練兵場....
ZZZZZZZZ・・・・
(重なり合いながら眠っている見張りの用心棒達を見下ろしているハンギル)
ダル・ハンギル「・・・・・・・・・・・・・・・・」ちら・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(赤土の大地に何台かの荷車が同じ方向へと走っていったことが分かる車輪の痕跡が残っており、それを目で追っていくと、少し離れた場所で二方向に分かれていることも見て取れる)
ダル・ハンギル「あのネコどもめ・・!」ダッ!!
パシャーーーンパシャーーーン
(フラットな赤土の広い練兵場の中央に集められた鉄製の巨大な檻の中でうなだれている雷顎竜、棘竜、雌火竜、火竜、眠鳥、賊竜、飛雷竜、迅竜、緑迅竜に向かって小タルの中に入っている液体を浴びせているエズガダのネコ達)
エズガダのアイルー「ほれ。元気ドリンコニャ。飲むニャ」おそるおそる・・(檻から鎖で繋がれている「元気がなさそうなドスランポス」に小タルを差し出す)
むぅ~~~・・・ゴクゴクゴクゴク・・(ドスランポスは少し警戒しながら小タルの中に嘴を突っ込ませながら、元気ドリンコを飲んでいく)
ドスランポス「キィ~~!!キィ~~!!」(瞬く間に元気になっていくドスランポスの背後では同じく鎖で繋がれた各鳥竜種達も活力を取り戻し、一斉に咆哮をあげている)
ズゴゴゴゴゴゴ・・・・
エズガダのメラルー「ほれ!!早くおっきするニャ!!」パシャーーーン(棘竜の大きい顔面に小タルの中の液体を浴びせる)
くっちゃら・・くっちゃら・・(棘のような鼻先から滴り落ちる液体が口元に流れていく)
ん~~~~~~~・・・(おもむろに起き上がり、あたりを見回すと同時に、檻の前のメラルーもまた一歩たじろぐ)
ダッダッダッダッダッダッ!!
(兵舎の方から、泥吉を先頭に無数のネコとガジャブータイプの獣人達が隊列を組みながら一斉に走ってくる)
泥吉「全員起きたか!?」
エズガダのアイルー「目は覚めた様子ですニャ」むぅ~~~(と、檻の中で様子をみている各種大型モンスター達)
ジャンナーロ「○!!」ピィ~~~~イッ!!(すかさず高周波の歯笛を鳴らす)
ボギャアアアアアアア!!
(同時に檻の中のモンスター達が咆哮をあげる)
ダシャーーーーン!!
ダシャーーーーン!!
ゴワシャーーーーーン!!
(鉄格子にタックルを数回浴びせ、檻ごと大破させながら外に出る雷顎竜、火竜、賊竜をはじめ、雌火竜と眠鳥は華麗なサマーソルトによって檻を破壊。迅竜、緑迅竜、飛雷竜はその凶器の尻尾を鉄格子に叩きつけて破壊すると、それぞれの檻から鎖で繋がれていた鳥竜種達の親分もまた開放される)
ドム「ボギャアアアアアアア!!」ズオオオオオオン!!(その棘のような鼻先を思い切り振り上げて檻の天井を豪快に上へ吹っ飛ばす)
スカーフェイス「いい子だ、ドム!!気分はどうだ!?」ゴシャーーーン(その鉄板が落ちてくるも、まったく動じず、棘竜に向かって声をかける)
ドム「・・・・・・・・・・・・・・」むぅ~~~~(頭を下げ、獣人達を見渡している)
泥吉「アジャリナと族長も直にこっちへ来る!!まずはジャスを奪回するぞ!!」
ドム「・・・・・・」こくり
ダッダッダッダッダッダッダッ!!
(数名の赤服を引き連れ、こちらへ向かって走ってくるダル・ハンギル)
スカーフェイス「こりゃまた、いかちぃ旦那のご登場だな」ガシッ(両手持ちタイプの両刃戦斧を構える)
ダル・ハンギル「小賢しいネコどもが・・・だが、これで正当に殺せる」にやり(と、腰の両端におさめているバスターソードとウォーハンマーをそれぞれの手に握る)
ジャンナーロ「△○!」バッ(彼が緑迅竜の背中に飛び乗ると、それを見た他のハハーン族もまた、それぞれのパートナーの上に飛び移る)
泥吉「わかった。ここは任せたぞ」ひょっ(首を下げてきた雷顎竜の頭に飛び移る)
スカーフェイス「楽しませてもらうぜ」ザッ・・(奇面族を乗せながら隊列を組んで立ち塞がる雌火竜、火竜、眠鳥、賊竜、飛雷竜、迅竜、緑迅竜、ドスランポス、ドスゲネポス、ドスイーオス、そして残りのハハーン族とグリムリンクスのネコ達)
ドスンドスンドスンドスン(そんな頼れる仲間達が作った防壁を頼りに宮殿の方へと向かっていく泥吉を乗せた雷顎竜と棘竜ドム)
ダル・ハンギル「構うな。まずはこいつらを殲滅だ」バッ(背後から彼らを追いかけようとした部下に対し、とどまるよう手を差し向ける)
スカーフェイス「それはこっちの台詞だ。チャージしまくった鬱屈をぶつけさせてもらうぜ」チャッ・・(両手持ち斧を逆八相の構えで)
ダル・ハンギル「貴様ら(獣人)とバケモノに何ができる」フッ・・(彼の後ろで、各種武器を構える赤装束の暗殺者達)
スカーフェイス「敵愾心を燃やせ!!アターーーーーーック!!!!」
ズドドドドドドドドドド!!
(野太い号令をあげるネコ戦士の両翼から突撃を開始する操竜軍団)
To Be Continued
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次回「あたちのモンハン日記/Anthem of a Dying lights」
第205話 「ああいうところもあの子そっくり」
2/8(木)0時更新予定
作者はこの前、U-NEXTで、もうほんとに久しぶりにファミ通を読んだのだが、改めてガバスがほしいと思ったそうだぞ
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