ドド~~~~~~~~ン!!
ワァアアアアアアア!!

(空にあがる花火の下、大歓声の五稜闘技場の赤土グラウンド中央に、うつ伏せ棒状態で埋もれているドボルヘルムの囚人。もちろん上半身裸)


ラインハルト「何が起きたんです?」ワァアアアアア!!

ミサキ「対戦相手がグラウンドに下りてくるやいなや、カーブーさんが「素手で」殴りかかって行ったんです」


ワァアアアアアア!!
(埋もれるカーブーの前では、セフィティスが右手を軽く振りながら立っている)


ラインハルト「たった一発で?」

ミサキ「たった一発で、です」ワァアアアアアア!!



シオン「何やってんのよ!!立ちなさ~い!!」ダンダンダンハッ(右足で地面を踏みつけながらセコンド気分)



ユーリィ「・・哀れ・・兄君・・・」南無・・お願いこわぁ~~ん(手持ちのおりんを)


ゾフィ「だっせぇ。つ~かよ、肉まんのやつはよ?」きょろきょろ







~デスタミッタ・ジャマラン地下龍堂....


ホワホワホワホワホワ・・・(光蟲や雷光虫が舞う内陣を天井から床まで囲う正方形の縦長な升目型の鉄格子の中、座禅を組みながら詠唱を続けている邪龍教徒の老人)


タガル・ウムト「・・・・・・・・・・・・・」ブツブツブツ・・


ザッザッザッザッ・・(鉄格子越しに内陣に向かって歩いてくる若い行商人の姿が)



肉まん君「・・・・・・・・・・・・・・・」ザッザッザッザッ


スッ・・(鉄格子を挟んでウムトの目の前で屈み込む肉まん君)


タガル・ウムト「よほど暇なようだな」(目を閉じたまま)

肉まん君「カトゥッロがくれた通行証があるからな。何回でも会いに来れる」

タガル・ウムト「叛徒に阿り、復讐の手引きをするよう、あの女に言われたか?」


ドサッ(構わず座禅をしているウムトの膝下に小袋が投げ入れられる)


肉まん君「その彼女からプレゼントだ。仮初めの王が、あんたらを見くびっている間に答えを出せ」

タガル・ウムト「そう言われてきたのか?」(小袋の存在など気にも留めず、閉眼を続ける)

肉まん君「俺はメッセンジャーだ。クライアントの意図を相手に伝えるだけだ」

タガル・ウムト「フッ・・・」

肉まん君「カトゥッロは、あんたとジーナにとって共通の仇のはずだ。なぜジーナを忌避する?」

タガル・ウムト「なぜそう思う?」

肉まん君「質問に質問で返すな。お前はジーナに気をつけろと言った。俺が引っかかっているのはその真意だ」

タガル・ウムト「だから敢えて傀儡となることを選択した・・答えを求めているのはお前だ」

肉まん君「・・・・はぐらかすな。傀儡はお前達だ。そして、その傀儡同士に派閥があることも今、分かった」フッ・・

タガル・ウムト「答えは、ラ・エメシスにある。お前が死を怖れていないのは分かった。ならば、こんなところにいないで、ジーナのところに行け」

肉まん君「・・・・・・・・。その袋の中身をあんたがどう使おうが勝手だ。どちらにせよ、選択肢を与えたのは彼女だ」フッ・・(腰を上げ、その場を去ろうとする)

タガル・ウムト「上に戻るなら急げ。狩猟に遅れるな」(鉄格子越しに背を向けたまま座禅を組んでいる)

肉まん君「・・・・・・・・・・・・・・・・・」


ダッ!!







「あたちのモンハン日記」
Anthem of a Dying lights







~アンガイブ・ゲバトリム....

ワァアアアアアアアア!!
(五稜闘技場の外周エリアから花火を打ち上げている職人ネコ達)


エズガダのアイルー「兄貴!!残りわずかですニャ!!」うんしょうんしょダッシュ(と花火玉を運搬スタイルで運んでくる背後に見える荷車には、もう少ししか残っていない)


ニャ太郎「現在地は!?」がぽんハッ(花火玉をセットしながら)


エズガダのメラルー「富裕層エリアですニャ!!」(双眼鏡で空を見上げながら)




ヒョオオオオオオオオ!!
(ハンググライダー視点。灰色の高級建造物が建ち並ぶ居住区エリアの上から漆黒の大宮殿に向かって飛んでいく)




一也「翼もつぼも大丈夫ニャ!!」ビュオオオオオオ!!(コントロールバーを両手で握って体重を支えながら、翼と、その下にヒモでぶら下がっている黄色と赤色のつぼを確認している)


鉄平「両方とも強度はOKだ!!よし!!そしたら、もう一段階、浮上するぞ!!」はいきたニャ!!


フォッ!!
(鉄平と一也は、それぞれ両翼下にぶら下がっている黄色いつぼ目掛け、ザザミネコバサミをそれぞれ振りかざす)


バキャアアアアアアン!!
バキャアアアアアアン!!

(今度も上手につぼを割る二人)



ドドカァ~~~~~~~ン!!
(グライダーの両翼から、向かって左側には、虎ネコの黄色い花火が、右側からは、ナルガネコの同じく黄色い花火が派手にあがる)



エズガダのメラルー「二段階目、発動!!」ドドカァ~~~~~~~ン・・

エズガダのアイルー「兄貴とゲルハルトさんですニャ♪」

ニャ太郎「フッ・・・あと少しだ!!みんなを信じて、最後まで打ち続けるぞ!!」はいニャ~!!






~エル・ディアラ・サンドリア中央、練兵場....

ドドカァ~~~~~~~ン!
(黄色い2つのネコ花火が上がる中、見張りと思われる傭兵達と話をしている「ほっかむり」をしたネコ二人。その後ろにも配膳アイルーが数名おり、お弁当がたくさん積まれた荷車と、小タルがたくさん積まれた荷車を引いている)



ゲルハルト「フッ・・」(集まった傭兵越しに空を見上げながら)

傭兵A「ちょうど腹ペコでよ、みんなで配達が来るのを待っていたんだ。なぁ?」お~~(と見張り達)

傭兵B「いつもと違うネコだな」


泥吉「すいやせん。何分、人手不足なもので。お詫びといっちゃ~なんですが、これをどうぞ」スッ・・(差し出すおぼんの上には、愛らしい肉球型の焼き菓子がたくさん乗っている)

傭兵B「なんだこれ?」(手に取って見る)

ゲルハルト「ホニョレ」

傭兵A「ホニョレ??」ん~~~?(と同じくホニョレを見つめる見張り達)

泥吉「蜜蝋を使った菓子でやす。お口に合うと良いのですが」

傭兵B「よし。そしたら味見をしてやるか♪」

泥吉「へへ。どうぞ、どうぞ」ちら・・

ゲルハルト「・・・・・・・・・・・・・・・」こくり


ザッザッザッザッザッザッ(各種モンスターが入れられた無数の檻を背景に焔デザインのタトゥーを脳天にいれたスキンヘッドの赤服の戦士がこちらに向かって歩いてくる)


傭兵A「ハンギル様アセアセ」バッ!(各自、慌ててホニョレを隠しながら敬礼する)

ゲルハルト「チッ・・」

ダル・ハンギル「警戒中のはずだ。何をしている?」ザッザッザッザッ

傭兵B「ハッ。ちょうど食事が配達されてきたもので・・何かありましたか?」

ダル・ハンギル「モンスターどもを見に来ただけだ。どいつもこいつも、のんきに眠ってやがる」(檻のある方を見つめながら)

傭兵A「眠り薬のおかげです」

傭兵B「蹴っ飛ばしたって、ピクリともしませんよ」ハッハッハッハッ

泥吉「・・・・・・・・・・・・・」ちら・・

ゲルハルト「・・・・・・・・・・・・・・・」こくり(小さく頷く)

泥吉「将軍様。よろしかったら、どうぞ」スッ(ホニョレをすかさず勧める)

ダル・ハンギル「好みじゃない。・・・・・ん」

ゲルハルト「・・・・・・・・・・・・・・・」

ダル・ハンギル「・・・・・・・・・・・・・」


ドド~~~~~~~ン・・・(都市の向こう側より、花火の音が)


ダル・ハンギル「あのやかましい音でモンスターどもが刺激される可能性もある。早く済ませて持ち場に戻れ」ハッ!

ゲルハルト「・・・・ふぅ・・・」ホッ・・(と泥吉も)


ヒョオオオオオオオオ・・
(ハンギルの頭上高くを飛んでいくハンググライダーの小さな姿が)


ゲルハルト「イッびっくり

ダル・ハンギル「なんだ?まだ何か用か?」ヒョオオオオオオ(その頭上ではのんびり旋回しているハンググライダーが)

泥吉「ヘ、ヘイアセアセ弁当がたくさんありますので、是非、お食べください」

ダル・ハンギル「いらん」ヒョオオオオオオ


一也「鉄平!!檻が見えるニャ!!」ヒョオオオオ!!

鉄平「あっちは泥吉さん達に任せよう!!それより、まだ高度が低い!!」ヒョオオオオ!!

一也「最後のつぼを割るニャ!!」ヒョオオオオ!!

鉄平「よっしゃ!!」ブワッ(ザザミネコバサミを振りかざす)


泥吉「それなら、せめてホニョレだけでもアセアセ」あたふた

ダル・ハンギル「しつこいぞ。甘いものは・・」



ドガニャーーーーーーーン!!
(ハンギルの頭上に、2つの「真っ赤なザザミネコの花火」が派手に上がると同時に、その上を垂直にすっ飛んでいくハンググライダーの小さな姿も)



ダル・ハンギル「むっ・・・」(背後を見上げる)

泥吉「お~~~~っと!!」ずでぇ~~~んハッ(足を躓かせ、ハンギルの腰元に激突)

ダル・ハンギル「何をしているか?」

泥吉「すいやせんタラー音にびっくりしちまいやして」へこりへこり

傭兵A「へぇ~~~、こっちにも花火があがるのか」あむあむあむ(と「ザザミネコ花火」の残像を見上げながらホニョレを食べている見張り達。もちろん、こぞってバカな顔しながら)

ダル・ハンギル「どういうことだ?」

傭兵B「いえ。こっちに花火があがるとは聞いていなかったもんで」あむあむ

ダル・ハンギル「なに・・?」

傭兵A「どっからあげてんだろうな」あむあむうんうん(と他の見張り達も空を見上げながらホニョレをかじりつつ頷く)

ダル・ハンギル「許可は誰が出した?」

泥吉「そ、それでしたら、長老府に聞いてみては?」(割って入る)

ダル・ハンギル「ふん。言われなくともそうする」


ザッザッザッザッザッザッザッ(足早に居住区エリアの方に向かっていくハンギル)


泥吉「・・・・・・・・・・・・・」ひぃ~~・・(ゲルハルトと共に)

傭兵A「あれぇ~~~?」あむあむ

傭兵B「どうした?」あむあむ

傭兵A「なんか飛んでいったように見えたな・・・」ごくり

ゲルハルト「イッびっくり」びくっ

傭兵B「花火だろ?飛竜種だったら、塔で監視をしている連中が警報の鐘を鳴らすさ。に、しても、うめぇ~な、これ」ごくり

泥吉「何よりです」にやり

傭兵A「ああ・・なんだか食ったら、眠く・・なって・・・・・」クラクラ・・(する見張り達)

泥吉「・・・・・・・・・・・・」バッバッ!!(すかさず背後に待機している配膳アイルー達に向かって手を振る)


フラフラ・・バタン・・バタンバタン・・ゴトゴトゴトゴトゴトゴト!!
(睡眠状態になり、次々と倒れていく見張り達を急いで引っ張ってきた荷車によって目隠しする配膳アイルー達)


泥吉「さっきの男が戻ってくるかもしれねぇ。急ぐぞ」ヘイッ(と猫目鋭い配膳アイルーに扮したエズガダの猛者ネコ達)


ズルズル・・ズルズル・・(眠っている見張り達を数台の荷車の陰に引きずるネコ達)


エズガダのアイルー「鍵がありましたニャ!!」ジャラッ(倒れている見張りの腰元から大きな鍵束を取り出して見せる)

泥吉「檻のだな・・・ってことは、こっちが兵舎のか。頂戴しやしたぜ」ジャラッ(別の見張りのポケットから)

ゲルハルト「ホニャラ、アニャーニャ(そしたら俺は監獄へ向かう)」バッ(荷車より装備を取り出し、それを装着する)

泥吉「ホニョレもお忘れなく」スッ(小袋を渡す)

エズガダのメラルー「うちの養蜂場でとれた蜜蝋が、こんな場面で役に立つニャんて・・キッチンアイルー達も喜びニャす」こちんハッ(泥吉と拳をぶつけ合う)

泥吉「こっちはおまかせを。族長のこと、頼みやしたぜ」



ゲルハルト「マニャンテ(必ず助けだしてやる)」ガイーーーン!!



To Be Continuedびっくり






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次回「あたちのモンハン日記/Anthem of a Dying lights」

第202話 「ウイ」こくり

1/29(月)0時更新予定

作者はこの前、3日連続で、おんなじ鳩と会ったんだぞ

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