~決闘裁判、開催5日目、アンガイブ・ゲバトリム....

オオオオオオオ・・・・アイ~~~~ッ♪
(今日も珍妙なチャントが反響している五稜闘技場の外周もまた賑わう観衆で埋め尽くされており、それ狙いの屋台も大繁盛している)


ゴトゴトゴトゴトゴト・・・(衛兵に周囲を護衛された一台のアプケロス便(二頭牽引タイプ)が赤を貴重とした豪壮重厚なキャビンを引っ張りながら人混みを両断させていくと同時に「新王ばんざぁ~い!!」の声が四方から飛ぶ)

コズンダ「・・・・・・・・・・・・・・」ゴトゴトゴトゴトゴト(豪奢な客室の中、窓の外に見える民衆には目もくれず、ふてぶてしく腕を組みながら進行方向を向いた座席に独占ふんぞり返ったまま対面の席を見つめている)

セフィティス・ファルザーム「今日もすごい人ですね」新王ばんざぁ~い!!(進行方向とは逆の席から窓の外を見下ろしている)

コズンダ「カトゥッロの思惑通りだな」フッ・・

セフィティス・ファルザーム「催事の開催を許可したのは、あなたです。この熱狂的な声は、今のエル・ディアラ・サンドリアを象徴している」新王ばんざぁ~い!!

コズンダ「忠孝を弑し、大逆を犯した、この俺を?所詮、こいつらもカトゥッロも強欲者だ。自分の利を叶えるために俺を利用しているだけに過ぎん。俺を上回る権威が現れたら、迷わず、新たな力に進んで屈するさ」新王ばんざぁ~い!!

セフィティス・ファルザーム「王とは不可侵の存在。比肩しうる者などいないのです」

コズンダ「父親の台詞か?」フフッ

セフィティス・ファルザーム「・・・煩悶を続ける、あなたのことを心配しているだけです」

コズンダ「友よ。俺は強欲者になるために王になったのではない。このアヤに復讐をするためだ」

セフィティス・ファルザーム「・・それでも人々は、あなたを王として掲げ、歴史にその名を刻ませるでしょう」

コズンダ「セフィティス。その優しさがイェル・ミナを・・お前を愛する者を苦しめているのだろう」フッ・・

セフィティス・ファルザーム「・・・・・・・・・・・・」

コズンダ「王という存在以上に、こいつらが最も期待しているのは、権力に対し、たった一人で立ち向かおうとしている男だ」ちら・・


ゴトゴトゴトゴトゴト(窓の外、ゆっくりと進んでいくキャビンに詰め寄る民衆の奥で、衛兵達に連行されていくドボルヘルムの囚人にもまた人々が群がっているのが見え、彼らを威勢よく追い払うイェル・ミナの姿も確認できる)


コズンダ「いいのか?」

セフィティス・ファルザーム「??」(首をかしげる)

コズンダ「イェル・ミナが看守長の役を大人しく演じている理由もまた、あの男のせいだとしたら?」ククッ

セフィティス・ファルザーム「ご冗談を。それよりも、場合によっては、あの囚人を取り入れるおつもりですか?」ゴトゴトゴトゴト・・

コズンダ「カトゥッロは、その判断をさせるために、お前を選ぶだろうな」フッ・・

セフィティス・ファルザーム「では、今日の戦いは・・」ちら


$あたちのモンハン日記
カーブー「新王がいるみたいっすね」デスカーブー!!がんばれよぉ~!!ペシペシ!!(ドボルヘルムの囚人を取り囲う衛兵越しに市民の手が伸びてきて、彼のヘルムを叩く)

イェル・ミナ「ええ、そうみたいね。どきなさい!彼に触らないで!」デスカーブー!!ペシペシ!!

カーブー「彼氏さんのとこに行かなくて、いいんすか?」ワアワア!!ペシペシ!!

イェル・ミナ「あなたには関係ない。それより、どうしてセフィティスがいると分かるの?」ワアワア!!ペシペシ!!

カーブー「いつも彼の体の中から、毒々しい緑と、眠りを誘うような水色のオーラが見えるんですよ。まるで状態異常効果を持つモンスターのようにね。どういうことなんでしょうか?」ワアワア!!ペシペシ!!

イェル・ミナ「・・・・・ちょっと!!どいて!!どきなさい!!」ワアワア!!ペシペシ!!べチィ~~ん!!いてぇ!!(怒った彼女はハイアーザントップの石突で向かってくるお手を小突く)


ワァアアアアアアア!!(新王とドボルヘルムの囚人に向けられる熱い声援の中、五稜闘技場の外周にて話し合いをしているラインハルト達の姿が)


フェットチーネ「あたしも一緒に行く」ワァアアア!!

ラインハルト「それはまずいですよ。今日、あなたの出番が無くても、闘技場にいないとなれば、怪しまれる。それにカーブー君の動きも気になります。ここは彼らに任せましょう」(ズワロマンと乾燥地帯用の防護服を着た数名の男女を見る)

ズワロマン「監獄エリアの近くで待機します。作戦決行の合図は?」

ラインハルト「・・・・・・・・・・・・・・」ちら・・


ワァアアアアアアア!!(観衆に紛れて、花火玉がたくさん積まれた荷車を運んでくるナルガネコと花火職人のような服装を着たネコ数名)


ラインハルト「あれかな・・・」ワァアアアア!!

フェットチーネ「クルセイダーズの連中は必ずやる。無茶はするなよ・・って、うるせぇな」デスカーブー!!

ラインハルト「彼らが吹かせた風に乗らせていただきましょう」やれやれ

ズワロマン「分かりました。必ずグランドマスターとコズマさんを救出します」(彼の背後で頷く二番隊の精鋭達)

ラインハルト「ええ。一人も欠けることなく、みんなで脱出しましょう」(彼の横で深く頷くミサキ)


コツンハッ(騒然たる中、円型に拳をぶつけ合う騎士団員とズワロマン)






「あたちのモンハン日記」
Anthem of a Dying lights







シオン「そう。私達の村では、その翔蟲の力を借りて、操竜するの」ガヤガヤガヤガヤ(人混みの中、衛兵達に監視されているアジャリナと共に五稜闘技場へ向かっていく)

アジャリナ「いろんなやり方あるね。でも、お前は、一人で操竜できた。あたいらと同じ操竜術の才能があるかもね」ガヤガヤガヤガヤ

シオン「あなたにそう言われると嬉しいわ。自信過剰にならないよう、精進します」ハハハハ(とアジャリナ)


どけどけどけどけどけどけダッシュ(パーマの大男におんぶされたカトゥッロが、人混みを無理やり突っ切りながら五稜闘技場へ向かっていく)


アジャリナ「なんね、あれ」お前が寝坊するからだぞ!(とパーマの大男に怒るカトゥッロ。対し大男は一言、「すんませんす」と)

シオン「間に合って良かったけど・・・」きょろきょろ

アジャリナ「誰、探してるか?」

シオン「いえ。・・・あっ」


ずでぇ~~~~んハッ
何をしとるかぁ~~アセアセ
わははははははは
(カトゥッロをおんぶしていたパーマの大男が前のめりに転ぶと同時に翁もまた、前方に転げ落ちる。それを見て笑う人々)


シオン「彼女は私が。行ってあげて」ハッ(と駆けつける衛兵達)

アジャリナ「おっちょこちょいね」


ガヤガヤガヤガヤガヤ(一騒動な人混みの中、淡々と闘技場に向かって行くシリウスとアンソニーを先頭に、ハロルドと共にジークに跨ったミオンだけが、こちらの存在に気づく)



ミオン「・・・・・」ぷいっ(主と目が合うと同時に顔を背ける)


シオン「ふぅ・・・・アジャリナ」コソッ(身を屈め、彼女のゆめかわな面に顔を寄せる)

アジャリナ「??」

シオン「今日、もしもチャンスがあったら、迷わず操竜して。いいわね」

アジャリナ「・・・・・・・・・・・・・・」


ガヤガヤガヤガヤガヤ(失笑の中、転んだパーマの大男は衛兵達に支えられながら起き上がると、再びカトゥッロをおぶり、そそくさと闘技場の入場ゲートへと入っていく。それを見届けた衛兵達がやれやれとこちらへ戻ってくる)


シオン「さぁ、行きましょう」にこっ

アジャリナ「・・・・・・・・・・・・・・」こくり


オオオオオオオ・・・・アイ~~~~ッ♪
(チャントが飛ぶ五稜闘技場内、縦通路の階段を上がり、コズンダとセフィティスが待つVIPエリアへ上がっていくイェル・ミナ)


イェル・ミナ「・・・・・・・・・・・・・・・・・」ちら・・


オオオオオオオ・・・・アイ~~~~ッ♪
(五稜闘技場の各星形の角よりグラウンドにインしてくるシオン&アジャリナ、フェットチーネ、そして衛兵に連行されてくるカーブー。少し遅れてディオマリアシスターズも「うらめしやポーズ&つま先立ち歩き」で、トコトコとインしてくる)


イェル・ミナ「フッ・・」ワァアアアアアア!!(今日も登場してきたお馴染みの剣闘士達に喝采が)


ラインハルト「すっかり人気者ですね」ワァアアアアアア!!(縦通路の階段上でミサキと共に空席を探しながら)

お~~~~~い!こっちこっち!(並び席の向こう側より、エスココ三銃士&ブジャーラ&恐れ慄く行商人の五人組が席を確保しながら手招きしている)

ラインハルト「あっちもすっかり仲良しですね」フフ(と頷くミサキ)


イェル・ミナ「遅れて申し訳ございません」(玉座にふんぞり返って座っている新王に向かって)

コズンダ「あの囚人を連行してくるのに、それほど手間がかかったのか?」(冷淡にグラウンドを見下ろしながら)

イェル・ミナ「市民が押し寄せて来て、入場するのに時間が掛かってしまいました」ワァアアアアア!!デスカーブー!!

コズンダ「あてつけか?余は先に入場できたぞ」フッ


ほれ!早うせぇ!!(パーマの大男におんぶされたカトゥッロが階段を上がってくる)


カトゥッロ「申し訳ございません!こいつが寝坊したのものでアセアセ」すいやせん(と頭をポリポリ掻くパーマの大男から飛び降りる翁)

コズンダ「安息の守護者は、悠然とした時間を過ごすのだろうが・・くだらん」(頬に手をつきながら)


ヒョオオオオオオオ・・・・・・(次の瞬間、闘技場の外側より、何かが煙の軌跡を垂直に描きながら打ち上げられる)


セフィティス・ファルザーム「んっ・・」ヒョオオオオオ(彼をはじめ大観衆も空を見上げる)


ド~~~~~~~~ン!!
(闘技場の上に鮮やかな赤色の花火があがる)


ミオン「ニョッ!?花火だミャ!!」(闘技場の縦階段にて、ハロルドと一緒にジークに跨りながら空を見上げている)

ハロルド「むぅ~~~~~」ちら(大人達の意見を求めるように)

アンソニー「初日にあげるならまだしも・・・どう思う?」ド~~~ン・・・(花火の余韻を見上げながら)

シリウス「フッ・・みてみよう」ヒョウウウウウウ(次玉が上がる中、並び席の椅子に腰を下ろす)



パパァ~~~~~~~ん!!
ドォ~~~~~~~~ン!!
ワァアアアアアアア!!

(次々と上がる赤を基調とした花火により高揚するオーディエンス)



カトゥッロ「・・・・・・・・・・」ハラハラタラー(花火が次々とあがる中、それとなく新王の顔色を窺う)

コズンダ「なんだこれは」ドド~~~~ン(見上げる無感情の顔が赤い光に照らされる)

カトゥッロ「も、も、催し物を盛り上げようと。お気に召さないようでしたら、すぐに・・」パパァ~~~ん

コズンダ「構わん。続けろ」(グラウンドを見下ろす)

カトゥッロ「ハッ!」ドドォ~~~~~ン


シオン「今日はまた、すごい演出ね」パラパラパラパラ・・(ゆっくりと落ちてくる赤光の星々を見上げながらカーブーのそばに歩いていく)

カーブー「ユクモを思い出します。気合が入ってきた」ドドォ~~~~ン

シオン「ねぇ、例えばだけど」

カーブー「ウッス?」

シオン「二人の友達がそれぞれ困っていて、立場上、一人の友達には手を貸せない状況だったとしたら、あなたなら・・・あなた達なら、どうする?」ヒョウウウウウウ

カーブー「自分は迷わず二人を助けるために動くっス。その間にUBUさんが状況を見ながら、なるべく全部がうまくいくよう、他の仲間と一緒に自分をアシストしてくれるっス。その後、自分が怒られて、おしまいっス」にこり(とドボルヘルムの表情が)

シオン「フフッ・・・仲間を信じろ・・か・・・・ほんと、あの子らしい」ドド~~~~ン(誇らしげな表情で花火を見上げる)



パーマの大男「これより決闘裁判、5日目を開催する!!」ドーーーーン!!ワァアアアアアア!!


フェットチーネ「フィナーレになるかどうか・・」フッ・・(呟く彼女の隣ではアジャリナが警戒するように花火を見上げている)


ごにょごにょごにょ(かがみ込むパーマの大男に耳打ちするカトゥッロ)



ゾフィ「さぁ~て、今日は誰かな」パパァ~~~~ン(その隣では口を開けながらボケっと花火を見上げる姉の姿も)


パーマの大男「原告側、セフィティス・ファルザーム!!」オオオオオオオ!!

セフィティス・ファルザーム「やっと出番だ」やれやれ

イェル・ミナ「がんばってね」ワァアアアアアア!!


シオン「相手は・・」ちら・・

カーブー「・・・・・・・・・・・・・」ヒュウウウウウウ・・・(打ち上がる花火を見上げている)


パーマの大男「対する被告側・・・デスカーブー!!」



ドドーーーーーン!!
ワァアアアアアアア!!




To Be Continued







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次回「あたちのモンハン日記/Anthem of a Dying lights」

第200話 「がんばれ・・!!」

1/22(月)0時更新予定

今度の相手は彼氏さん(セフィティス)!!
俺のヘルムも真っ赤に燃える!!
鉄平達の作戦もどうなることやら!!
そんだらば!次回も見よう!!読も見よう!!

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