~エル・ディアラ・サンドリア北、監獄エリア....

え~だら、ほっだら、うわはははははは
(洞窟内の各牢獄から鉄格子越しに雑談をしている囚人達の声が)


ダニー「腹減ったぁ~!!朝飯はまだかぁ~!?」ガシャンガシャン(鉄格子を両手で叩きながら。同じ牢獄内の奥ではヘッジが「へ~~えと・・」と横になっている)

ヘッジ「あんただって、いつも運んでくるのが遅かったろ?ひどい時は、朝食と昼食が一緒の時もあった」

ダニー「腹減ったぁ~~タラー」ぎゅるるるる・・

ヘッジ「今更、俺達の気持ちが分かったところでよ・・・・」ソソソ・・(横になりながら、カーブー達がいる牢獄側の壁に耳をあてる)


$あたちのモンハン日記
カーブー「長い一日になる。だから備えろと、彼女は言っていました」(壁際であぐらをかきながら)

デヴィマッツォ「それじゃあ、今日・・・」(カーブーと向かい合ってあぐらをかきながら)


ちら・・(向かいの牢獄でカリサと雑談をしているコズマの姿を確認するデヴィマッツォ)


カーブー「どうなるか分かりませんが、俺の仲間を信じてください」

デヴィマッツォ「・・・分かった。君はどうするんだ?」

カーブー「しっ・・・」(ドボルヘルムの口元に指をあて、会話を止める)

ゴスッハッ(ヘッジがいる牢獄側の壁を思い切り右手で叩くカーブー)

ヘッジ「い~~~っアセアセ」ビクン!

ダニー「何やってんだ?お前」

ヘッジ「うるせえ。俺の趣味を邪魔するんじゃねぇ」ソソソ・・(懲りずにもう一度チャレンジ)

ドンッハッ

ヘッジ「い~~~っアセアセ」ビクン!

ダニー「完全にイカれてやがる」やれやれ


ザッザッザッザッ・・(ダニー達が入っている牢獄の前を横切っていく衛兵四人)


ダニー「おっ!?飯か!?」ザッザッザッザッ

衛兵「大人しくしていろ」ザイン(鉄格子の間から鋭いバルディッシュの刃をキラリとダニーに向ける)

衛兵「デスカーブー。迎えに来た。妙な真似はするなよ」ガチャガチャ(牢獄の鍵をしながら)

カーブー「ウッス。それじゃあ、くれぐれも」よいしょっとな・・

デヴィマッツォ「今日も君が無事に帰って来ることを祈っている」

カーブー「ウッス」ガシャッガシャッ(衛兵らに手枷足枷をつけられながら)





ガシャン!!ゴウィ~~~ン!!
「あたちのモンハン日記」

Anthem of a Dying lights







ザッザッザッザッ・・(牢獄に繋がる洞窟がある断崖下に向かって颯爽と歩いて行くイェル・ミナ)


クク「お迎えに行くなんて、彼の事、嫌いじゃなかったの?」

イェル・ミナ「別に。最後まで見届けたいだけ」ザッザッザッザッ


ファ~~~あ・・・(と洞窟の中から衛兵に連れられて外に出てくるドボルヘルムの囚人)


クク「さすがの大器ね。今日という日をいつも通りに過ごせている」

イェル・ミナ「鈍感なだけよ」やれやれ

カーブー「今日も健やかな朝だ・・」ぼけぇ~~(ドボルヘルムの表情をぼんやりさせたまま、空を見上げる)







カーブー「・・・・・・・・・・・・」ぼけぇ~~



ゾルルルルルルル・・・(青空の白雲が内より瘴気に侵されていく)



カーブー「・・・・・・・・・・・・」ぼけぇ~~(と見上げるドボルヘルムの顔もまた暗闇に覆わていく)


おい


カーブー「・・・・・・・・・・・え?」

衛兵「ぼやっとしていないで闘技場に行くぞ」(彼の頭上に見える空は青く、雲もまた白い)

カーブー「・・・ウッス」


イェル・ミナ「それじゃあ、クク。頼んだわよ」

クク「あなたも気をつけて。それじゃあ」


ブブブブブブブブ(彼女の右腕から離れ、青空に向かって飛び立っていく猟虫サイズのオオナナホシ)


カーブー「・・・・・・・・・・・・・・」(ヘルムの表情をボケっとさせたまま、舞い上がっていくククを見上げている)


ザッザッザッザッ(彼のもとに歩いてくるイェル・ミナの存在に気づくと同時に「ややカッコつけながら」敬礼をかます衛兵達)


イェル・ミナ「おはよう。問題ないみたいね」ハッ

カーブー「おはようございます。看守長こそ、どうして?」(ヘルムの眉元をひねらせながら)

イェル・ミナ「気が変わっただけ。私も一緒に行くわ」ハッ!!(と、嬉しそうに声を大きく返事をかます衛兵四名)




サンサンサンサン・・ガヤガヤガヤ・・(日差しが次第に強まる中、衛兵達に四方を守られながら、マーケットエリアの喧騒を抜けていくドボルヘルムの囚人と女看守長)


イェル・ミナ「日差しには慣れた?」ガヤガヤガヤ・・

カーブー「砂漠には死ぬほど行っているんで。この都の市場もあったかくて、ここを歩くのが好きです」ガヤガヤガヤ・・

イェル・ミナ「・・周囲のことがよく分かるのね」

カーブー「友人達の恩恵がたくさん詰まっている、このヘルムのおかげです」(ヘルムの表情が自慢気に)

イェル・ミナ「抽象的な答えね」

カーブー「じゃあ、被ってみます?」あっ!(と、一人の小さな男の子が彼の存在に気づく)

市場のぼっちゃん「デスカーブーだ!!闘技場に行くんでしょ!?」ガヤガヤガヤ

市場のおっちゃん「応援してるぜ!!」ガヤガヤガヤ

パン屋のおばちゃん「無事に外に出れたら、今度はちゃんと買いにおいで!!」わっはっはっはっ(笑う街人達)

イェル・ミナ「あなたの罪状って・・」ガヤガヤガヤ

カーブー「パン泥棒っす」とほほ


サンサンサンサン・・ガヤガヤガヤ・・(やがて一行は長老府の前に辿り着く)


イェル・ミナ「あら・・?」


こそこそ・・こそこそ・・(赤い民族衣装を着た双子の姉妹が、長老府前であからさまに挙動不審な行動をしている)



ゾフィ「平気だって。昨日、あれだけ手伝ってやったんだ。忘れ物したとか言えば、部屋に入れてくれるって」


ユーリィ「・・でも・・金庫の手がかりは・・ない・・」

ゾフィ「それをもう一回、確かめに行くんだよ」

イェル・ミナ「何してるの?」ザッザッザッザッ

ゾフィ「ゲッ!ポイズンガールびっくり

カーブー「ククッ」

イェル・ミナ「ちょっと!誰のこと言ってるわけ!?」

ゾフィ「やべっアセアセずらかろうぜ」

ユーリィ「・・それじゃあ・・かあぶう兄君・・お先に・・」へこり


イ~~~ヒッヒッヒッヒッヒッ♪
(と、背中をまるめながら「ザ・幽霊スタイル」で、その場をあとにするシスターズ)


イェル・ミナ「なにあれ?」

カーブー「腐れ縁というか・・なんちゅうかなぁ・・」う~~~ん


ひぃ~~ひぃ~~タラー(と、長老府にやってくる邪龍教徒のちいちゃい翁)


イェル・ミナ「ご出勤ですか?」ふふふ

カトゥッロ「イ~~ッ!!うるさい!」ずかずかずかダッシュ(一行の間を縫って長老府に入ろうとする)

カーブー「怒ってますね」ふふ(とイェル・ミナ)

??「カトゥッロ様」

カトゥッロ「今度はなんじゃ!?」クルッと


ニャ太郎「コズンダ様を支援する花火ギルドの使いです」ぴらっ(と証書を見せる)

イェル・ミナ「・・・・・・・・・・・・・」ちら・・(とカーブーの様子を見る)

カーブー「職人さんすか?それっぽい格好っすね」

ニャ太郎「どうも」へこり

カトゥッロ「むぅ~~~・・北部の・・・ああ、エスココ家がおさめる領内にある村か。確か、火薬術に長けているとかいったな。先王時代、兵器の作成依頼を拒否したと聞いているが・・・徴税に関する話しじゃないだろうな?」ふんっ

ニャ太郎「とんでもない。今日の決闘裁判を盛り上げるため、花火を打ち上げたいのです」

カトゥッロ「花火~?」

ニャ太郎「寛大な新王様が都を開放してくださったおかげで、これだけ外部から人が集まっているのです。交易も再開され、経済効果もさぞ上がっていることでしょう。これを祝わずして、何を祝うというのでしょうか」

カトゥッロ「むぅ・・・そうか。ここでお前達の花火を披露しようと言うのだな?」

ニャ太郎「今回は我々の気持ちということで・・お気に召されれば、今後、催し物が開催される際には、是非ともご贔屓に」へこり

カトゥッロ「むぅ・・・・・・」ちら(イェル・ミナの意見を求めるように彼女をそれとなく)

イェル・ミナ「よろしいかと。新たな時代を祝す、記念すべき日になると思います」

ニャ太郎「・・・・・・・・・・・・・・」

カトゥッロ「うむ。よかろう。それで段取りは?」

カーブー「・・・・・・・・・・・・」にやっ(と、一瞬、ドボルヘルムの表情が「してやったりと」にやける)

ゴチぃ~~~~~んハッ(その油断しまくっている側頭部をハイアーザントップの石突で躊躇なく小突くイェル・ミナ)

カーブー「いたいっアセアセ

カトゥッロ「??」

ニャ太郎「ククッ・・」

イェル・ミナ「続けてください」すりすり(と、ヘルムの側面を撫でるカーブー)

ニャ太郎「様子を見ながら、闘技場の外より打ち上げていきます」

カーブー「イベントが盛り上がっているように見えますね」

カトゥッロ「ふむ・・よし。では、頼むぞ」

ニャ太郎「ありがとうございます。では」ちら

カーブー「・・・・・・」にやっ

ゴチぃ~~~~~んハッ(その油断しまくっている側頭部をハイアーザントップの石突で躊躇なく小突くイェル・ミナ)

カーブー「いたいっアセアセ

ニャ太郎「フフッ・・では失礼いたします」


すたたたたたたたダッシュ(迅速に人混みの中へと消えていくナルガネコ)


カトゥッロ「ほれ。お前たちも、もう行け」しっしっおいで

イェル・ミナ「カトゥッロ様は?」

カトゥッロ「すぐに闘技場へ行く。それじゃあな」てってってってっ


おはようございまぁ~す♪
ホッホッホッホッホッ
(長老府に入るやいなや、ご機嫌取りな受付嬢達がこぞって媚び売り挨拶かまし、ご満悦の翁)


カーブー「元気なおじいさんですね」

イェル・ミナ「元気過ぎるのも問題。さ、行きましょう」


サンサンサンサン・・ガヤガヤガヤ・・(再び市場を歩き始めるドボルヘルム一行)


カーブー「あ」

イェル・ミナ「なに?」(気のない素振りで彼の顔も見ず)

カーブー「いつも闘技場で一緒に観戦している人と一緒じゃなくていいんですか?」

イェル・ミナ「どういう意味?」

カーブー「いえ。問題ないなら」

イェル・ミナ「また抽象的な答え。そうやって、相手の意に委ねてばかりなんでしょ?」

カーブー「ふふっ。すんません」

イェル・ミナ「構わないわ」(と言いつつ、その口元はほころんで見える)


ガヤガヤガヤガヤガヤ(料理店らしき建物の前で何やら話し込んでいる店主らしき人物と、「ほっかむり」をしたネコ二人)


料理屋の店主「ほぉ・・・ってことは、あんたらも料理ギルドのメンバーになりたいってわけか」(証書を見つめながら)


泥吉「へい。北部の小さな村から参りやした。なんでもこちら様が王室御用達だとお聞きしまして。是非、我々のスイーツも献上したいんでさぁ。なぁ?」


ゲルハルト「ウニャ」こくり


料理屋の店主「王室御用達って言っても、見張りをしている連中の弁当運びだぜ?」

泥吉「かまいやせん。いきなり宮殿へ行くわけにもいきませんし」

料理屋の店主「だな。みんな、食っていくために必死だ。そんなに味見させたきゃ、勝手に持っていけばいいさ」店長~!早く~!(と店内から)

泥吉「人手不足で?」

料理屋の店主「ああ。ネコの手もだよ」

泥吉「なら、あっしらも手伝いまさぁ。それでここの弁当と一緒に、あっしらのスイーツもオススメしてみまさぁ」

料理屋の店主「いいアイデアだ。よし、こっちに来てくれ」


ガヤガヤガヤガヤガヤ(店主と共に料理屋に入っていく、「ほっかむりをした」ネコ二人)


ちらっ(一瞬、こちらを振り返る泥吉&ゲルハルト)


カーブー「・・・・・・・・・・・・・・」ガヤガヤガヤガヤ

イェル・ミナ「何見てるの?行くわよ」

カーブー「ウッ・・・・い~~~っきしょん!!」ブブーーーアセアセ(嫌がる衛兵達)

イェル・ミナ「寒い?」

カーブー「いえ。上半身裸には慣れているんで。大方、誰ぞやが、俺の噂でもしているのでしょう。ぶわっはっはっはっはっ!!」

イェル・ミナ「素敵な仲間達ね」(彼にだけ聞こえる音量で)

カーブー「・・・・・・・・・・・・」

イェル・ミナ「さ、行くわよ。今日は、あなたが選ばれるかもしれないんだから。気合い、入れておきなさいよ」

カーブー「ウッス」


ガヤガヤガヤガヤガヤ(歩きながら空を見上げるカーブー)


カーブー「うん・・・やっぱり、いい天気だ」


To Be Continued晴れ







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次回「あたちのモンハン日記/Anthem of a Dying lights」

第199話 「ねぇ、例えばだけど」

1/18(木)0時更新予定

作者は懲りずに、ちいかわを全然しらないのに、またクーナッツを買ったんだぞ。古本屋さんというのが出て、にやにやしていたそうだ。そんだらば!!次回も見よう!!読も見よう!!

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