~アヤ西部、失望の谷....

ネチョ~~~~~~ん・・スシャアアアアアアア・・!!
ネチョ~~~~~~ん・・スシャアアアアアアア・・!!

(少し晴れがかった灰霧漂う荒廃したフラットな平原、まず徹甲虫の旦那が等間隔に並んでいる伐採された樹木の幹に酸を垂らしては隣の幹に飛んでいき、また同じ作業を繰り返していくと、続けて重甲虫の奥さんが、その酸の成分を受けた幹の溶解されていく部分に向かって、すかさず高圧洗浄機ばりに水ブレスを放水して幹をきれいに切断していく)



アル助「(以下、すんごい虫っぽい甲高い声で)OK!!こっちもやってくれ!!ゲネッタ!!」


ゲネッタ「一緒に切られるんじゃないよ、アル助!!」スシャアアアアアアア!!


ボニー「お、いいね。だいぶ木材ができてきた。お~~い!呂夏双!運んでおくれ~!」


のすんのすんのすんのすん!!
(背中に蓑のような服を装着した子供達を乗せながら「電車スタイル」で参上してくる炎獅子。子供達はわあきゃあ喜んでいる)


ボニー「はいはい。ご搭乗の皆様は、ここで降りてください」よいしょっとな(頭を下げる炎獅子の先頭(頭の上)に乗っているちいちゃい嬢ちゃん(蓑のワンピースを着用)を降ろしてあげながら。そして次々と炎獅子から飛び降りていくわんぱくな乗客の皆様の姿も)

呂夏双「呂夏双、木、運ぶ」むんずっ(切断された木材をたくさん抱きかかえる)

ボニー「ボクも運んでおくれ」するりと(炎獅子の背中に飛び乗る。ネコらしく)


うんしょ・・うんしょ・・(木材をたくさん抱え、頭にネコを乗せた炎獅子が子供達を引き連れながら、何やらさきっぽの尖った丸太を抱えている雪鬼獣と天狗獣、そして彼らと真剣に話をしている頭部以外フルフルXガンナーを装着した黒髪の少女のもとに歩いていく)



業娑磨萩比古「よ~し。それじゃあ、やってみよう。それっ」ドスッ(地面にさきっぽの尖った丸太を勢いよく突き刺す)


王羽美「垂直に見えますよね?法師様」う~~ん・・(突き刺さっている丸太の角度をみながら)


荒柿法師「大丈夫だろう。そしたら頼む、羽美」

王羽美「はい」(片手に何やらぺっちょりした液体が乗っている大きな葉っぱを持っている)


ネチョ~~~~~~~んアセアセ
ネチョ~~~~~~~んアセアセ
(おそらくはセッチャクロアリやネンチャク草の粘着液だろうか、それがぺっちょりついた葉っぱを丁寧に突き刺さった丸太の側面に塗っていく)


業娑磨萩比古「高い所は届かないだろう。どれ、乗るといい」スッ・・(身を屈める)

王羽美「お気遣いありがとうございます。脚力には自信があるんです」

業娑磨萩比古「??」(あのこわい顔で首をかしげる)


バッ!サッサ!バッ!サッサ!
(立てられた丸太の前で垂直に飛び上がり、高い部分にも接着剤を塗っていく王羽美)


荒柿法師「ほぉ~。さすがはギルドナイト」

業娑磨萩比古「そちらの大陸では、建築士をそう呼ぶのですか?」

王羽美「そんなわけないです。さぁ、次の木材を乾かないうちに」シュタッ

業娑磨萩比古「任せろ」ほれ(とさきっぽの尖った丸太を手渡す天狗獣)


よいしょっとな・・・(天狗獣と雪鬼獣は慎重に一本の丸太を立てると、すでに突き刺さっている丸太(先程、羽美が側面に接着剤を塗った木材)の横に「角度を図りながら」添えるように支えている丸太を地面に突き刺す)


王羽美「完全にくっついてしまう前に上から叩くのです」

荒柿法師「ワシの出番てか」スルスルスルスル(しっぽを立てながら遊具のコーヒーカップの如く優雅に回転していく)


びょっ!!
ばちぃ~~~~~~~んハッ

(天狗獣は回転しながら飛び上がるとその長いしっぽで先程突き刺した丸太の頂点を叩く)


王羽美「その調子です」

業娑磨萩比古「俺が支えよう」スッ・・(地面に突き刺さっている二本の丸太を両肩で支えるように抱え込む)


びょっ!!
ばちぃ~~~~~~~んハッ

(再び丸太の頂点をしっぽで叩く天狗獣)


王羽美「OKです!次は強度のチェックをしましょう」シュタッ(着地する天狗獣)

業娑磨萩比古「平気そうだな」グッグッ・・(あのお手で地面に突き刺さった二本の丸太を軽く押してみる)

荒柿法師「よし。そしたらば、この調子で壁を作っていこうかのぉ」はい(と羽美)

ボニー「順調そうじゃないか」のすんのすん・・(炎獅子の頭の上から)

嬢ちゃん「お家を作るの!?」タッタッタッタッ

業娑磨萩比古「ああ、そうだ。今までより、もっとしっかりした木の家をな」なでなで(あのごっついお手で嬢ちゃんを撫でてやる)

荒柿法師「もっと早く、こうしてやりたかったんだがな・・・。呂夏双。ここは危ないから、少し離れた場所で子供達と遊んでやってくれないか?手伝ってほしいことがあったら、すぐに呼ぶ」

呂夏双「心得申した。法師様」ガシッ(反射的に拱手するのだが、同時に抱えていた木材をボロボロとその場に落としてしまう。とっさに避ける子供達)

ボニー「こら、危ないじゃないか!」ぺちぃ~~んハッ(炎獅子の頭の上から飛び降りながら「でこ」を叩く)

呂夏双「はははは。すまないすまない。じゃあ、次は相撲をして遊ぼう」わぁ~~~い♪

ボニー「お相撲ができるのかい?君」

呂夏双「故郷の東方では、よく河狸獣や河童蛙や鬼狩蛛達と相撲をしては投げ飛ばしてきた。おかしい」なでなで(子供達を撫でながら)

王羽美「東方出身の炎獅子・・・では、あなたが高名な獅子王様であられますか!?」

呂夏双「ムオッムオッムオッ。そんなの昔の話。シーフー(師匠)追いかけて山下りてきた今、呂夏双、モンスターミリシアのメンバー」

荒柿法師「ほぉ・・「炎獅子の天下り」の逸話は大社跡にいた頃、虫達から聞いたことがあったが・・おぬしがかの仙獣であったか」

ボニー「なんだい?それ」

王羽美「東方八仙拳、呂派の創始者である仙獣、または真獣と敬称された呂洞賓のご子孫がこの御方です」ぽりぽり(お腹を掻いている獅子王様)

ボニー「へぇ・・・やけに詳しいね、羽美」

王羽美「私もまた、東方八仙拳、張果流派の門下生だからです」

荒柿法師「張果流・・・狩猟武器を足業に宿すことができるという拳法の使い手もおったとはな」

業娑磨萩比古「なるほど。だから脚力が優れているのか」(笑顔で頷く黒髪の少女)

呂夏双「同郷の友とアヤで出逢えるのもまた天命!一緒に相撲する!」

王羽美「今は駄目です。お仕事が終わったら遊びましょう」にこっ

呂夏双「東方武芸は遊興を通じて稽古もする。呂夏双、楽しみ。ムオッムオッムオッ」


のしんのしんのしん・・(ナックルウォークで子供達を引き連れながらその場を後にする炎獅子)


ボニー「頼りになるんだか、ならないんだか・・」やれやれ

王羽美「彼の存在は知っていましたか?」

ボニー「モンスターミリシアはUBUを恨んでいる連中ばかりさ。ま、彼は違うみたいだけどね。けど、油断はできない」やれやれ





「あたちのモンハン日記」
Anthem of a Dying lights






ボウーーーーーーーーン!!
(突如、目の前の空間に電磁波に覆われたワームホールが発生し、中からガタイがいい金獅子(背中にはカゴを背負っている)がその胸に見るからに素行の悪そうな風貌をしたモヒカンメラルーと茶毛の蛮勇ネコ、そしてオレンジネコを抱きながら現れる)



カイルス「おう、やってっか?」シュトッダッシュ(それぞれ飛び降りるカレン小隊のメンバー)


王羽美「彼らが一番たちが悪い」はぁ~~~~


カレン「あんたらもだろ?そんなことより、あたしらが採ってきてやった材料はちゃんと使えているようだね」むぅ~~(と転がっている木材を見ながら)

ドラモンド「今日は魚をとってきてやったぞ」(カイルスが背負っている籠を指さしながら)

業娑磨萩比古「川まで行ってきたのか?」

カイルス「ああ。密林のな」

ドラモンド「俺たちゃ、ケルビ共の肉が良かったんだがな。こいつが他所の森の生態系を壊すなって言いやがる」やれやれ(カイルスを見上げながら)

ライアン「そのおかげか、川の魚は増える一方に見えたぞ」

荒柿法師「捕るものが少ないからだ。その恩恵をありがたくいただこう」南無・・(と手を合わせる)

ボニー「モンスターがいないのかい?」

業娑磨萩比古「減退している。というより、追いやられている」

カレン「食物連鎖の授業は勘弁だよ。強い奴が生き残る。それが一番分かりやすいさ。ゼクスネコとあの胡散臭いエージェントは?」きょろきょろ

ボニー「長老達とお話ししてる。邪魔するなよ」むぅ・・

カレン「ハハッ!ここじゃあいつらのルールも通用しない。それとも、あたしをここで捕縛するかい?人手不足の中で」フフッ

ボニー「イ~~~~~ッ!!早くスサノオ達のところに行け!!」シャアアアアアア

カレン「あんたも龍之鉄平の嫁さんと同じで血の気が多いネコのようだね。じゃあな」ハッハッハッハッ(と嘲笑しながら霧の向こう側へと消えていくカレン小隊)

ボニー「イ~~~~~ッ!!アヤじゃなかったら!!」ザッダッシュ(地面を蹴る)

業娑磨萩比古「まぁまぁ、落ち着け、ボニー。カイルス。その魚を料理長のもとに届けてくれないか?」

カイルス「その手には乗らないぜ。俺たちを仲良しにさせたいのだろうが、こいつらとはゴメンだ」ドサッ・・(籠を地面に置く)

ボニー「こっちだって同じさ!!バランだって、仕方なく君達の料理を作ってやってるんだぞ!!感謝くらいしたらどうだ!!」(立ち去る金獅子の背中に向かって)

カイルス「なら、あの女を差し出せ。それで決着がつく」のしんのしん・・(ナックルウォークで霧の中に消えていく)

ボニー「君だって見ただろ!?UBUは戦える状態じゃないんだ!!まさひこさんやテツはこうしている今も彼女のいないユクモを守る為に日夜パトロールしているんだぞ!?」

カイルス「水没林の龍災では仕方なく共闘したが、勘違いするな。俺は火山。貴様らは渓流。それにあの女は俺の兄貴の仇だ」ギラッ・・(灰霧の中から真っ赤に光る両眼がこちらに向かって敵視を向けてくる)

ボニー「だったらボクらも敵だ。UBUに手を出すなら、例えここがアヤだろうが、容赦しないよ」

カイルス「俺達はアグダ・マズラーに協力する。お前らこそ、邪魔をするな」スッ・・・(敵視を剥き出しにした両眼は真っ赤な軌跡を描きながら霧の奥へと消えていく)


ボニー「フゥーーーーーーーッ・・・・!!」シャアアアアアア・・(怒りを鎮めるように逆立てた毛を下ろしていく)

業娑磨萩比古「お前達の事情は純平から聞いた。すまない、ボニー」

ボニー「君にそう言われたら、ここで問題を起こすわけにはいかないだろう」やれやれ

天狗獣「そういうことじゃ。ここで生き残っていくのなら、共存は当たり前。さ、働くとしよう」

ボニー「お家を建てる計画はあったんだろ?」うんしょ・・(と呂夏双がこぼしていった木材を拾い集めている雪鬼獣達に向かって)

業娑磨萩比古「ああ。だが、その前に戦いがあったからな・・・先延ばしになってしまっていたんだ」ゴトッ・・(拾った木材を一箇所に集めながら)

ボニー「聞いたよ。先王の軍隊と戦いがあったって。相討ちするよう仕向けられたんだろ?」

荒柿法師「二虎競食の計と知りつつも・・それを信じるしかなかった」ゴトン・・

王羽美「詳しくお聞かせください」

荒柿法師「王国における一連の謀反を企てたコズンダ・コズタンという男は、我々にも発起するよう、かつてこの谷で育った人間を使者としてよこしてきたのだ」ゴトン・・

ボニー「信頼を得るためにかい?」

業娑磨萩比古「たぶんな。法師様は他のモンスターよりもいち早く、この谷に来られた。その分、我々よりも谷に精通しておられる」ゴトン・・

王羽美「それでコズンダの指示に従ったのですね?」ゴトン・・(頷きながら作業を続ける天狗獣)

荒柿法師「ワシだけじゃあない。彼らにもまた戦う必要があったからだ」ちら・・(隣の雪鬼獣を見つめる)

業娑磨萩比古「ここには王国に虐げられた人々がたくさんいる。俺とガ・ムータンもまた・・・奴に借りがあったからだ」ゴトン・・!(力強く木材を置く)

王羽美「・・それは何者ですか?」

業娑磨萩比古「ル’ヴォー。アヤ各地のモンスターを絶滅寸前まで追いやり、俺とガ・ムータンから家族と故郷を奪った悪魔だ」ゴトン・・!



To Be Continued





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次回「あたちのモンハン日記/Anthem of a Dying lights」

第113話 「またクエストを請け負ったな?」

3/13(月)0時更新予定

今日のおまけのコーナーは、このボク、ボニーがお送りするよ
狩猟日記の方ではボクは隠密隊のメンバーとして
各地に飛んでいっているんだけど
大陸にはまだまだボクらの知らないモンスターがたくさんいるよね
チェルシーは爵銀龍を見てみたいっていうんだけど
やっぱりこわいって、爵銀龍がいそうなフィールドにはいかないんだ
爵銀龍も、いつかストーリーモードにも登場するのかなぁ・・楽しみだね
そんな感じで!
次回も見よう!読も見よう!!



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