~エル・ディアラ・サンドリア北、監獄エリア....

バ・ン・ザ!!バ・ン・ザ!!
立てぇ~~ハイパ~スプリントぉ~~
(圧倒的な看守長側の激励に混じって、ただ一人、違う名前を叫ぶカーブーの細い声)


ハイパースプリント「ぎゃあああああああああああああ」モワモワモワモワ(臭みがかった煙に全身を覆われながら地面を転げ回る)

あたちのモンハン日記
カーブー「立つんだ!!ハイパースプリント!!お前にはまだ黄金の両腕が残っているじゃあないか!!」だから初対面のお前があいつの何を知っているんだ?(とダニー)

ハイパースプリント「うう・・・・・・!!」(両手を地面につけ、上半身を起こそうとした次の瞬間・・)


ダッシャアアアアアアアアン!!
(ゲンス・ゴンス渾身の真・溜め斬りによる奇王剣【ゲンス・ゴンスの戯れ】のデカ包丁型のおそろしい刃がその両手をぺしゃんこにする)


ハイパースプリント「いぎゃああああああああああ」モワモワモワモワ(そしてまたしても腐食やられ)

ゲンス・ゴンス「あ~~な掘ってう~~めろぉ~~!!!!!」ザオーーーーーンダッシュ(赤土の地面を奇王剣で、きれいにひと墓分(長方形の棺タイプ)に掘る)


ケリィ~~~~んハッ
どさぁ~~~んダッシュ

(悶えるハイパースプリントの脇腹を軍人ブーツで蹴り飛ばすと、そのままひと墓分の穴にピッタリとおさまりながらホールインワンする)


カーブー「今こそ獄中で鍛え抜いた背中ジャンプを見せる時だ!!」そんなことしてねぇって(とダニー)

ゲンス・ゴンス「おしまぁ~~~~い!!それすなわち、ジ・エンド!!!!」バサァ~~~~~~ン!!(豪快な激昂斬で地面を叩きつけるときれいにひと墓分の赤土が飛び散り、長方形の穴をびっちりと埋め尽くす。まるで何事もなかったかのような整地具合で)

ダニー「これでフィニッシュだ!!」ビョッ!!(大きな木の杭(もちろん先っぽが尖った。ドラキュラ退治用みたいな)を看守長に向かって投げ飛ばす)

ゲンス・ゴンス「はい~~~~~~!!!!」がちぃ~~~~んハッ(飛んできたそれをそのまま大剣で地面に叩きつける)


ブザあああああああん!!
(ちょうどひと墓分の真ん中にそれが垂直に突き刺さり、立派な墓となる)



ひゅうううううううう・・・・・
(乾燥地帯独特のからっ風の中、息を呑む囚人達)


カーブー「つっ・・つええええ・・・・」だから言ってるだろ(とダニー)

カリサ「もういいだろ!?どちらが勝者かは誰の目にも明らかだ!!さぁ、仕事に戻りな!!」へぇ~~~い(ぞろぞろと各々の切り株台に散っていく囚人達)

デヴィマッツォ「ここでは、こんなイベントが日常茶飯事なのかい?」

ヘッジ「まぁな。あんたらもああなりたくなかったら(ハイパースプリントの墓をチラ見しながら)、脱獄なんて馬鹿な真似をするのはやめておくんだな」ピラピラピラピラ(集めたお札を高速数えしながら。それをどうやって勝者に賭けた人達に配分するのか、また、どれだけ彼らの取り分になるのかは謎。ひとつ分かるのは、彼にお金を預けた時点でドブにお金を投げているも同然であること、そして、たった一人カーブーだけが正当に負けているのは確か)

カーブー「ちぇっ。負けた」

ダニー「明日までに返しな。利子は秒で5万ゼニーな」

カーブー「えええええええええええええ!!!!」

ゲンス・ゴンス「これ。何を騒いでおろうか」ザッザッザッ・・

ダニー「ああ。この新人に隊長・・おっと。看守長の恐ろしさを教えていたんでさぁ~」

ゲンス・ゴンス「ほぉ・・・ゲンス・ゴンスじゃない・・おっと。このバンザバンザ・キラー・バンザ様じゃない罪人如きが、ずいぶんイカしたヘルムを被っておるじゃあないか」なでなで(とカーブーの頭を撫でる)

カーブー「あんたのフェイクもな。本物はずいぶんまた禍々しいな」なでなで(されながら)

ゲンス・ゴンス「??」なでなで

カーブー「いや。噂に聞いていただけさ。ここの看守長は、えらい強くて、男らしくて、カッコいいってな」なでなで

ゲンス・ゴンス「そうかそうか♪」なでなで

カーブー「看守長になって長いのか?」なでなで

ゲンス・ゴンス「それなりにな。用心棒として宮殿を訪れたのだが、先王のお目に掛かり、看守長となった」なでなで

カーブー「苦労したようだな」なでなで

ゲンス・ゴンス「まぁな・・。語れば長い」しょっしょっ(ドボルヘルムの角をさすりながら)

カーブー「頼もしい部下もいるようだが・・二人だけか?」なでなで(囚人を見張るダニーとカリサを見ながら)

ゲンス・ゴンス「それな・・・本当はもう一人いたのだ・・」しょんげり

カーブー「よかったら聞いてやるぞ」(囚人という立場なのに偉そうに)

ゲンス・ゴンス「うん・・。ゲンス・ゴンス・・おっと。実はな、俺達は外の大陸から来たのだが、その道中、モンスターに襲われてな・・・部下を一人失ってしまったのだ・・」しょんげり

カーブー「・・・・・辛かったな。さぁ、おいで」なでなで(逆に鮮血塗れのチャチャブーフェイクの頭を撫でてやる)

ゲンス・ゴンス「あなたのお名前は?」なでなで

カーブー「デスカーブー。あんたのことは、昔から、よぉ~~く知っている」なでなで

ゲンス・ゴンス「田舎の懐かしい香り・・・・パパ・・」なでなでなでなで

デヴィマッツォ「・・・・・・・・・・・・・・・」(二人の今までの珍妙な会話を聞いていたのだろう。微妙な顔しながらその光景を眺めている)

ゲンス・ゴンス「おっと。危うく眠ってしまうところだった」

カーブー「そんなこたぁない。だが、夢を見るのは必然。時にはそれを共有することもな」パシィ~~んハッ(看守長の頬をひっぱたいて目を覚まさしてやる)

ゲンス・ゴンス「なにか困ったことがあれば相談してくれ。なにせ俺はここの看守・・・」


ザッザッザッザッ・・・
離せぇ~~~!!離すっチャ~~!!

(首都中央に見える神殿側の道より、颯爽とこちらへ向かって歩いてくる赤衣の女性。その背後からは通常の奇面族よりも少し体格が大きい族長タイプの奇面族(上半身は鎖でぐるぐる巻に拘束されている)が、同じく赤衣の暗殺教団の男性メンバー二名に担がれながら連行されてくる)


カーブー「なんだ・・?」

ゲンス・ゴンス「奇面族は好きじゃない」フンッ

イェル・ミナ「バンザバンザ・キラー・バンザはいるか!?」

ゲンス・ゴンス「フン。暗殺教団の小娘が何用だ?」

イェル・ミナ「話は早い。今日から私がここの看守長となる」バサッ(右手に持つ通達書を見せながら)

ゲンス・ゴンス「えーーーーーーーーーー!!!!!」カルチャーショックびっくり

イェル・ミナ「コズンダ様の決定を反故することは許されない。以上!!」えーーーーーーーーーー!!!!!(と、カルチャーショックなゲンス・ゴンス)





「あたちのモンハン日記」
Anthem of a Dying lights





~エル・ディアラ・サンドリア中央、デスタミッタ・ジャマラン....

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(黒いガラスのように輝く鉱石で作られた巨大なドーム屋根の下、朧気墨色なDimgray (ディム・グレイ)の窓に囲まれた淡黒のワントーングラデーションをみせる壮麗な天望回廊(通路は螺旋状になっており、そのまま下へ繋がっていることから、この建造物が塔であることも見て取れる。また最上階エリアの中央には大きな龍の頭部を象った黒い彫刻も)の外より、夕暮れの光束が各所、黒素材のフィルターを通して衰微な黄昏色となって、この展望エリアを頽廃的なコントラストにみせている)


ほわぁ・・・・・(そんな美術館のような天望回廊を見渡しながら歩いているシオンご一行様。シオンはルドロス行商人、アンソニーはマカルパ宮廷道化師に扮し、その傍らにはレッドネコなミオンを背に乗せた同じくレッドガルなジークガルムの姿も...)



シオン「むぅ~~。まるで終末。芸術的視点からみれば退廃的。色がないのは好みじゃないわ。きっと、おそろしい細密画もあるはずよ。ほら、見て、アンソニー。せっかくの庭園も台無し」(巨大窓の向こう側に見える植栽豊かな神々しい噴水を誇る空中庭園もまた窓の墨色を通している為、モノクロに変色して見える)

アンソニー「見渡せる市街地も含めて、彼から見たグルーミーな世界を表現しているのさ(フロア中央に置かれた、どでかい黒龍の頭部を象った彫刻を見ながら)。僕は嫌いじゃないかも」ペシミスト(とシオン)


ミオン「まんまる屋根もおおきいミャお・・・・」ほわぁ・・(大美術館のようなドーム天井を見上げながら)


ジークガルム「だが、色と装飾は実に不愉快だ」てってってってっ・・(黒輝石の床を歩きながら、窓外にうっすら見える、黒龍の角のように鋭い漆黒の屋根を持つ尖塔を睨みつける)

赤装束の男「あまりうろちょろするなよ」(天望回廊の奥に見える空中回廊(大宮殿へと繋がっている様子だ)の入り口を警備しながら注意してくる)

ミオン「あいつらもミャ」こそっ(とジークに耳打ち)

シオン「シリウスさん・・大丈夫かしら・・」(空中回廊の奥に見える大宮殿の門(そこにもまた赤装束の警備兵達の姿も)を見つめながら)

アンソニー「大丈夫。ハロルドも一緒だからね」




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(豪壮な黒いドーム屋根を誇る空虚な大広間(四方から屋根を支える漆黒のオベリスクのような石柱には上から布が被せられていることから修復中なのだろうか、以前の姿は隠されている)。こちらもまた、上から差す夕暮れの光が、黒いステンドグラスのように輝く鉱石で作られた巨大ドームの屋根を通り抜けることで、明度、彩度、色相といった色の三属性を失い、広間全体を淡く頽廃した墨絵の世界のようにみせている。そんな色褪せた光束が一直線に差し下ろす先には、黒龍の頭部を模倣した漆黒の禍々しい玉座(大口を開けた龍の下顎が椅子になっており、椅子の左右、下顎から突き出る牙の先端が緩やかに曲がっていて、それが肘置きになっている。椅子の上は上顎部の為、天井からも無数の鋭利な牙が鍾乳洞のつららのように生え揃っている)があり、空虚な広間にその不気味な存在感を放っている)


コズンダ「久しぶりだな。シリウス・ハント」(そんな黒龍の玉座に足を組みながらふてぶてしく腰を下ろしている)

シリウス「計画どおり、玉座を奪い取ったようだな」(ズワロシリーズを身に纏った彼は背中に大タルを背負っている)

コズンダ「紅怨灰燼(こうえんかいじん)に帰す時、新たな王が誕生する・・・」

シリウス「??」

コズンダ「貴様の奸計に従い、ジ・ゾゲージョ要塞から一本道に入ってきた父を断崖の上より伏兵で討った」

シリウス「・・・・・・・・・・・・・・・・」

コズンダ「実の父が率いる一軍に向かって放たれる無数の火矢・・火炎弾・・・そして崖下で燃え上がる父と兵達の姿を瞬きせず崖上より見下していた」

シリウス「・・・・・・・・・・・・・・・・」

コズンダ「その時だ。阿鼻叫喚の焔より、声が聞こえた。「紅怨灰燼に帰す時、新たな王が誕生する」。この言葉を聞いた瞬間、我こそが選ばれし諸王の王だと確信した。そして崖を下り、炎に包まれてもまだ抵抗を試みていた父・・コズタン一世の首を剣で切り落とした。驚いたのは、燃え上がっていた父の首から、まるで火が生きているかのように刀身にも移ってきたことだった・・。父は最期まで王の座にしがみついていたのさ。哀れな男だ・・・。俺はそのまま火を纏った父の首と血炎の剣をそれぞれ両手に掲げながら、自らが新たな王であると名乗った」

シリウス「自分がその玉座に相応しいと?」

コズンダ「思い上がっているのは貴様の方だ。自分の手柄だと?俺はこんなものに何の興味もない。こやつが座れというからそうしたまでだ」へへへ・・(黒いフード付きコートを纏った、トレジィのようにちいちゃく、かつ、せむし男のように腰が曲がった、見るからに後期高齢タイプな邪龍教徒の翁が玉座の傍らで手を擦り合わせながら)

シリウス「ここへ来る途中、少しだけ街の様子を見たが、以前と違って黒服の姿は消えていた。しばらく来ないうちに、色が赤に代わったようだ」フッ・・(背後の壁に等間隔を置きながら控える赤装束の護衛達を後目に)

セフィティス・ファルザーム「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」(腕を組みながらシリウスを見張っている)

コズンダ「それもこやつの功績だ」へへへ・・

メタクソ・カトゥッロ「高位の邪龍信者達も宮殿より駆逐いたしました」へこり

コズンダ「今では長老府の長だ。せいぜい酒池肉林を楽しめ」へへへ・・

シリウス「タラスクギルドの連中のように薬物に溺れすぎなければそれでいい。あれは?」(布を被せられた四方の大石柱を見る)

コズンダ「意匠が気に入らん。そのうち、こいつも壊す」ガンガン(牙型の肘置きを叩きながら)

シリウス「なら、この宮殿をはじめ、周りを囲う、禁忌の塔も改築せねばな」フフ・・

コズンダ「それが貴様らの望みだろ?我はお前が提案してきた計画を実行し、見事、成功してみせた。次はお前らが誠意を見せる番だ」

シリウス「到着が遅れているようだな?」

コズンダ「お前が一番乗りだ。なぜ分かる?」

シリウス「あれが到着していれば、遠目に見てもその存在が分かるからだ」フッ・・

コズンダ「ほぉ・・・・それで?言い訳をする為に、わざわざそんな扮装をしてきたわけではあるまい?」

シリウス「兵器輸送には仲間が同行している予定になっていた。何があったか探りたい」

コズンダ「ル’ヴォーに破壊されたとでも?」

シリウス「可能性はある。そうなれば、本土に報告せねばならない」

コズンダ「ふむ・・・・」トントントン・・(肘掛けを指で)

シリウス「お前らとて、こちらの力が無ければ、ラ・エメシスに攻め込むことはできないだろう?」

コズンダ「我には、ゲ・アゲルゾンがついている。南部を落とし、氷河の戦士を屈服させることができれば戦力は更に増える。西部とて同じ。見くびるな」

シリウス「・・・・・・・・・・・・」ザッ(背後の赤装束の護衛達が身構える)

コズンダ「貴様らのギルドが外の世界で如何に権勢を振るおうが、ここ、アヤでは違うぞ」トントントン・・

シリウス「フフッ・・嫌いではないシチュエーションだ。こちらとて、それを承知でここに来ている」ピッ(と指を弾く)

コズンダ「??」

赤装束の男「・・・・・・・・・・なんだ!?」カタン・・(手にしていたファルシオンがまるで意思を持つかのように独りでに男の手から離れ、床に落ちる)

セフィティス・ファルザーム「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スッ・・(それを横目に他の護衛達に手を出さぬよう手を広げて静止する)

シリウス「そちらとて、余剰があるわけではないだろう?猶予は欲しい」(その提案に対し、顔を見合わせるコズンダとカトゥッロ)

コズンダ「・・・・・いいだろう。早急に調査しろ。確かに支部を置くことは約束した。その願いを叶えたくば、行動で示せ」

シリウス「諜報活動なら任せろ」

コズンダ「フッ・・・使者団の動向についてはカトゥッロより聞け。以上だ」

シリウス「感謝する。新王」ヒラリ(とズワロマントを)


To Be Continued






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次回「あたちのモンハン日記/Anthem of a Dying lights」

第80話 「ホニャラな(昔な)」の巻

11/10(木)0時更新予定

だミャオ!これからのシオン組の活躍、乞うご期待ミャ♪
そんだらば次回も見よう!!読もみよう!!だミャ♪


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