~新大陸、大砂漠非狩猟地区、エリア13....

へっくし



モンタギュー「あれ?風邪かい?」(相変わらず口元はマスクを付けたまま、所長室だろうか、シングルチェアーに腰掛け、目の前の丸テーブルに置いてある「アイルータイプのチェス」をじっと見下ろしている)

イザーク「失礼しました。誰か自分の噂でもしているのでしょう。うわはははは(から笑い)」ずずず・・(その対面の席に腰を下ろしている、こちらも相変わらずの3Dメガネ(レンズの右がブルー、左がレッドの黒縁タイプ)をかけた白衣のメラルーが猫鼻をすすりながら)

モンタギュー「ああ、じゃあ、マルク君だよ。今頃、空中でマークⅤの説明会でもしてるんじゃない?はい、これとった」こちんハッ(どんぐりネコシリーズを装備したアイルーの駒を手に取り、アロイネコの駒をどかす)

イザーク「む・・・同行したレオゲルク氏らも可愛そうに。耳にタコでしょうね。ならばこっちは・・こうです」こちんハッ(手持ちのボロスネコでモンタギューのどんぐりネコをどかす)

モンタギュー「やるね・・・最も、マークⅤが今回の作戦のキーマンなんだ。シュナイダー兄妹は、そのお守り。無事にマークⅤがアヤに着陸出来れば、相手が禁忌の元凶だろうが相手じゃないよ」カチャリ・・(チェスを見つめながら手元に置いてある「熱々のホットポポミルク」に手を伸ばす)

イザーク「マークⅣは装甲を重視した為、移動時間に問題がありましたからね・・。その点、マークⅤならば問題ないでしょう。ギブアップですか?」あむっ(と、のたうちドングリを口に放り込む)

モンタギュー「ちょっと待って・・・真打ち登場はここからだ・・・・」じゅるじゅるじゅる(余程チェスに夢中なのだろう、マスクをしたままミルクをすすっている)

イザーク「もう休憩時間はとっくに終わっていますよ?さぁ、早く観念しなさい。黒龍のように」フッ


ガチャッ(所長室のドアを開けて中に入ってくる城塞弓撃隊のベテラン兵士)


JAY「所長。ドクター達がお二人の意見も聞きたいと言っています」

イザーク「ほら、早く」

モンタギュー「待って・・・・これならどうだ!!王手!!」こちんハッ(カイザーネコでアンヘルネコをどかす)

イザーク「む・・・・」

モンタギュー「見たか!僕の実力を!」かんらからから(その小脇からJAYがチェス盤を覗き込んでくる)

JAY「ああ・・こりゃ駄目だ。その手は「二歩カイザー」ですよ。ほら」(と、同じ列に配置されているカイザーネコを指差す)

モンタギュー「そんな・・・二歩カイザーだなんて・・・」

イザーク「ププッ・・・どうやら私の勝ちのようですね」

モンタギュー「待った!二歩カイザーだって、立派な戦術だ!先手を打って後手を活かす!!もう一回勝負だ!!」

JAY「時間です」がしっ(モンタギューのほそっこい体を上から羽交い締めにして、そのまま軽々持ち上げる)

モンタギュー「離せぇ~!もう一回やるんだ!!」じたばたじたばたダッシュ(運ばれながら)

イザーク「むぅ・・・・・・二歩カイザーか・・・・・」(同じ縦のラインに2つ置かれたカイザーネコのコマをまじまじと見下ろしながら)





「あたちのモンハン日記」
Anthem of a Dying lights





~イコール・ドラゴン・ウェポン・マークⅤ「ヘー」

GOOOOOOOOO!!
(逢魔ヶ時な上空を突っ切る異形なクリーチャー系ドランゴン(そのサイズ「ラオ級(超級)」の超大型人工竜機体。悍ましい竜頭は鉛色のスパイク状になったエッジの効いたデザインのヘルムで覆われ、額にあたる部位からは同じく鉛色に黒光りしている螺旋状ドリルのような長く鋭い角がヘルムに開けられた穴の中より突き出ている。胴体部は軽量化を意識したのであろう細身の竜体型で表面は青みがかった甲羅のような鱗鎧(素材は鎌蟹ベース)で覆われており、その胴体の四方からはシェンガオレンの脚(前脚が砦蟹の尖爪、後ろ脚が砦蟹の鋏)が接合されていることから、胴体部と四肢は硬度を重視して設計されていることが分かる。胴体の背中からは前進翼型の大きな純白の翼(天廻龍の虹翼ベース)が接合されており、前機兵マークⅣ(ダレット)のように翼にも装甲を施すことはなく、素材むき出しのままであること、そして短い尾に設けられた尾翼代わりの棘のデザインから、やはり軽量化を意識していることが改めて分かる)の巨なる姿)


GOOOOOOOOO!!
(そんな新型竜機兵の短い尾っぽの先端に巻きつけられた無数のロープによって牽引されている飛空船(龍識船タイプの葉巻型気球によって吊るされた金属製帆船)の姿も)


レオ「キボチワルイ」(顔真っ青な金髪ポニーな彼のどアップ)


GOOOOOOOO!!
(飛空船のブリッジ内だろう、こじんまりとした木製の小部屋の中、進行方向側の木壁には外の景色がかろうじて見える程度のぶ厚めなガラス小窓、その前に大きい舵があり、船長らしき服装(白い海賊Jのような)をした男が当然のように「後ろに手を組みながら」進路を眺めており、後ろでは今にも吐きそうな様子で口に手をあてている赤衣のギルドナイトと、緑衣を纏った「まだちいちゃいギルドナイト(黒毛と濃緑が混じったドレッドロックス)」、そしてレザーシリーズを着たメガネの博士風小男の姿も)


レオ「船長・・もう一度聞くが、本当にこの船・・大丈夫なんだよな?」GOOOOOO!!(その速度からだろう、ブリッジ内にも風を切る轟音が)

船長「竜機兵が壁となっている為、空気抵抗の問題はありません。最も、間違って突っ込んできた飛竜が激突したらひとたまりもありませんがな」ガッハッハッハッハッ

レオ「やっぱりこんなミッション引き受けるんじゃなかった・・うぷっ・・」

ウル「お空の上がこわいんだバ。マルクも何か言ってやるっチャ」(とレザーシリーズのメガネ小男に向かって)

マルク「意外です。かのギルドナイトの頂点におられる御方にも苦手なものがあるんですね」

レオ「違う!ちょっと気晴らしに本を読んだのが間違いだった・・おえっ・・」(サイドテーブルの上には「狩りに生きる~快適に過ごす、大人の空の旅」が置かれている)

ウル「にしても、まさかあんなものに運んでもらって、お空の旅をするなんて・・・世も末だっチャ」やれやれ

マルク「あんな「すごいもの」ですよ。貴方方だって、竜機兵を守る為に同行しているということをお忘れのないように」コホン

ウル「んだバ、んばして、館長やイザークは来なかったっチャ?」

マルク「戦闘がおそろしいと」

ウル「だらしねぇ奴ばかりっチャ」キボチワルイ・・(と言っている義兄を見上げながら)

マルク「あのお二方も当然、開発には着手しましたが、あのイコール・ドラゴン・ウェポン・マークⅤ「ヘー」は私が設計したものです。我が子と言っても過言ではありません」ポぅWOWWOWWOWハート(あつ森みたいに頭の上にハート)

ウル「今度のは、えらい軽装だバ、大丈夫っチャ?」

マルク「ハッハーー!!だから素人は!!前機兵、マークⅣダレットは確かに装甲には問題ありませんでした!だが、その重量故の移動力の低減、動きの遅さが欠点でもありました!だが今回は違います!御覧なさい!「あの子」の美し過ぎる竜体を!!」


GOOOOOOOOOO
(まあるい小窓から、なんとなく見える、デカすぎる竜機兵の尾っぽ。気になるのはその背景に少しだけ見える空模様が灰色に怪しくなってきたこと)


ウル「なんにも見えねぇっチャ」ゴロゴロゴロ・・(船内に雷鳴の重低音が響き渡る)

マルク「クーン製のダークプロメチウムで作れた頭部の装甲は守るだけのものではなく、むしろ攻める為のもの!!同じく鉄壁のダークプロメチウムを採用した、あの子の特徴である「一角」は突き刺すだけでなく、回転をすることによって標的を屠り穿つのです!!これならば都市の防壁であろうと一網打尽!!ラオシャンロンやシェンガオレンも真っ青なのです!!うわっはっはっはっはっ!!」

レオ「だから砦蟹の腕や脚もつけたのか?いい趣味とはいえないが・・うぷっ・・」

マルク「聞けば先の戦いで、ブラックギルドはシェンガオレンのモンスタースーツを実戦に投入したとか・・。アイデア自体はいいが、所詮、竜機兵には敵いません。我が子、マークⅤ「ヘー」は、角よりフレームクリアフューム、通称FCFを射出できますしね」フッ・・

ウル「って、なんだったっチャ?」ゴロゴロゴロ(次第に接近してくる破裂音に耳を傾けながら)

レオ「前館長のアウラーさんが開発したっていう・・・おえっ・・」

マルク「龍エーテルに高火力の火属性エネルギーをぶつけて合成錬金したドラゴンタナトスを使用した運動エネルギー弾です」えっへん

ウル「ああ・・・大陸に優しくない、あぶなげな汚染物質を撒き散らすやつだっチャね?まったく・・」パリパリパリパリ!!(雷雲に突入したのだろう、小窓の外側より放電の閃光が船内を照らす)

マルク「火の国では脅威となったそうですが、今回は違います。貴方方のお仲間の調査によれば、今回のターゲットは巣にいるそうですね。ならばFCFを放射するのに最も相応しいフィールドともいえるでしょう」えっへん

レオ「あくまでも黒龍討伐の為に造られたってわけか・・・うっ・・!」もう喋るなっチャ(とウル)

マルク「そうです。あの子の自慢の角を黒龍の体に突き刺し、回転させ臓物を損壊!!さらに角が回転中にFCFのチャージがなされ、射出と共に黒龍は内から爆発!!淵源の巣もまた、FCF放射後に残る、気体状大気汚染物質が凝縮したエアロゾル、つまり高密度の龍エネルギーを含んだフュームによって生物が生息できない荒廃した地となり、イコール、それ、ジ・エンドなのです!!」シャオオオオオオン!!(稲光がマッドなドクターをより狂気的に照らす)

ウル「そんなあぶねぇものより、今の方が心配だっチャ」ワァ~ハハハハハ(雷光のスポットを全身に浴びながら狂乱している博士を見ながら)

船長「気球部はゴム質の皮を採用。船は金属による表皮効果によって安全です」シャオオオオオン!!(実におそろしげな雷鳴雷光を冷静に見つめながら)

レオ「なるほど・・翼をつけたのは、あくまでもあいつが無事にアヤへ移動できるようにする為・・・お飾りってわけか・・・・はっ!?」シャオオオオン!!(より青ざめる顔が稲光に照らされる)

マルク「ただでさえ、あの子のお腹の中には動力源たる大量のセイクリッドブラッドが詰め込まれているのです。空中移動も踏まえての軽量化です。あの子が得意としているのは陸戦ですから」ふん

ウル「ヂャあ、飛竜が襲ってきたらどうするっチャ?」ガタガタガタガタ!!(船内がより激しく揺れ動く。同時にいよいよ蹲る赤衣のギルドナイト)

マルク「あの子を恐れずに普通種の飛竜が!?ハンッ!!例え狂竜症に感染したモンスターが来ようとも、その時は、あの子の自慢の「チョップ」で、ジ・エンド。一瞬で終わりです」えっへん

ウル「外敵を排除するよう教え込まれているっチャ?」ゴオオオオオオオ!!

マルク「アサイラムに長いこといるのに、本当に何も知らないのですね・・インプリンティングですよ。あの子達は起動直後、変性意識状態にあるので、その時に暗示のチャント(詠唱)をかけることでクエスト目的をインストール出来るんです」ガタガタガタガタ!!

ウル「そうだったっチャ。それを聞き出す為に、あのボスゴリラを捕まえたんだっチャ」ガタガタガタガタ!!

レオ「彼女・・元気かねぇ・・・・はえっ!?」シャバーーーーン!!(もはや青みがかった光が彼の青ざめた顔をより一層、不健康に見せる)

ウル「しかしまぁ、次から次へと物騒なもの作るっチャ」ガタガタガタガタ!!

マルク「故アウラー氏は、造竜技術復興プロジェクトにも参加されていました。そのプロジェクトには遠からず、ローゼンクロイツも関係していたとか。彼らのプロジェクトは途中で頓挫してしまい、要人もまた消されたみたいですが・・知らないんですか?」

レオ「そういった暗殺系のミッションは思文(シーウェン)だな・・うえっ・・」ガタガタガタガタ!!

ウル「アサイラムに投獄されている連中をはじめ、多くの犠牲を払って造られた殺戮兵器・・・おそろしいっチャ・・・」ぎゅっ(赤衣のギルドナイトの裾を握りしめる)

船長「しつこい雷雲だな・・・この速度なら、とっくに通過していてもおかしくないのだが・・・まるでつきまとわれているようだ・・・」バリバリバリバリ!!(荒れ狂う放電の海を突っ切っていく飛空船)

マルク「最初に古龍種と遭遇した狩人然り、偉大なる力を前に非力な人間が畏れを抱くのは至極当然。脅威は時代の経過と共に生活の一部となり、やがて崇拝されていくのです。さしずめ!!マークⅤ「ヘー」は、その黎明期を築き上げる創始者・・・その生みの親である私もまた・・・・あの子の初陣をどれだけ楽しみにしてきたか!!歴史がもうじき、変わるのです!!今後の活躍を想像するだけで・・・・・・いっ~~~~~~~!!!!!」シャザーーーーン!!

ウル「やっぱり科学者ってのはへんてこな奴ばかりっチャ」ガタガタガタガタ!!

レオ「興奮するのは無理ないさ。相手はなんていたって、禁忌の淵源なんだからな・・・・はぁっ!?」シャホーーーーン!!(何かに気づいたかのように更に更に青ざめていく)

マルク「そうです!その世界の宿敵にとどめを刺し、世界を救うのが・・・・」



スーーーーーーーーーーン
(雷雲も抜けたのだろうか、突如、船内に静寂が戻る)



船長「やれやれ。ようやく・・・」




ヴォオオオオオオオオ!!




ウル「!?」

船長「飛竜種・・・さっきの環境を踏まえると、電竜あたりがくっついて来たのかもしれませんな」フッ

レオ「いや、違うね・・・あの鳴き声は・・・・おえっ!!」(咄嗟に口を塞ぐ。船長はすかさず手持ちの双眼鏡で小窓の向こう側を確認する)

船長「・・・・・・・・・・・・・・・なんだ・・・あれは・・」



ゴオオオオオオオオオオ!!
(双眼鏡視点。小窓のフィルター越し、竜機兵の背上に立つ悪魔のようなモンスター)











(その敵視は明らかに小窓の中を捉えている)





レオ「古龍・・・・こんな時に・・・・うぷっ!!」




ヴォオオオオオオオオ!!
(滅尽龍の大咆哮が逢魔が時を切り裂く)




To Be Continued










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