ドガアアアアアアアアン!!
(衝撃により揺れ動く洞窟の通路を走っていくルチアに遅れを取らず続いていく)

ムーア「どうする気!?」ダッダッダッダッダッ

ルチア「バリスタを使う!!安心しろ!!アースラの加護がついてるお前には向こうの攻撃は当たりゃしねぇよ!!」ダッダッダッダッダッ

ムーア「だって」ダッダッダッダッダッ(隣を並走するシセに向かって)

シセ「お前の存在が俺たちにとっての希望ってことだ。ウルファはどうなった?」ダッダッダッダッダッ

ムーア「相関図を盗まれて逃亡された。たぶん彼女はギルドナイト」ダッダッダッダッダッ

シセ「クソッ!!俺の手で殺していれば!!チャンスはいくらでもあった!!」ダッダッダッダッダッ

ムーア「あたちの甘さもね。あなたを最初から信じていればよかった。でもお説教はこの戦いが終わってから。それより宿題は?」ダッダッダッダッダッ

シセ「・・・・ああ・・ボワコフへの手紙だろ?それも終わってからだ」バッ!(崖上へと繋がる天井の穴に掛けられているハシゴに飛びつく)

ムーア「一緒に来ないの!?」(ハシゴを駆け上っていく彼を見上げながら)

シセ「モーガン達が心配だ!!俺の弓が届く位置まであいつを引きずり下ろせ!!」タンタンタンタン

ムーア「任せて!!」ダッ


ダッダッダッダッダッダッ!!
(先頭を行くルチアが右側に見えてきた洞穴に駆け込んでいく)


ルチア「お前も空いてるところを探せ!!」ダッダッダッダッダッ(振り返りながら洞穴の崖縁に設置してある無人のバリスタへ向かっていく彼女の横を通り過ぎていく)

ムーア「了解!!」バッ(すぐ隣にあった洞穴に飛び込む)


ダッダッダッダッダッダッ!!
(突き当りに見える崖穴の外から鉛色の明かりが洞穴内を陰鬱に照らしており、穴の縁に設置してある連射可能なバリスタの姿は確認できるのだが、肝心の射手の姿は見えない)


バッ!!(無事に使えそうなバリスタの手前で踏み込むように停止し、辺りを確認する)


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(バリスタ付近には人がいた痕跡は確認できないが、大小の黒い影がふたつ滲んでおり、また足元に転がっているバリスタ弾から、弾の補充をしていたサポートのアイルーもまた射手と共に恐怖に打ち負け、瘴気と化してしまったことが予想できる)


ムーア「絶対に仇は取るからね」グッ(落ちているバリスタの矢を強く握りしめる)


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(ふとバリスタの横に目を向けると、射手が護身用に持ってきていたのだろうボーンブレイドが立て掛けられていることに気づく)


ゴイン・・(そっとそれを品定めするように見つめながら持ち上げる)


ムーア「結局、ここからやり直せってことね?親方」ガイン(首を左右にやれやれと振りながら大剣を背中におさめる)

ルチア「来るぞ!!ムーア!!」バッ!(崖穴の右側より彼女の声が聞こえ、銃座に乗り込む)


ボギャアアアアアアアアアア!!
(天空より黒龍の咆哮がエリアに轟く)


ムーア「こわがりもあきらめもしない。絶対に殺してやる!!」グオン!!(大型弩砲の照準を限界まで上向け、上空で雄叫びをあげている邪龍を捉える)






Recollection No.5_194






ムーア「マモーーーナァアアアス!!!!
あたちはここだぞぉおおおおお!!!!!

ダショーーーーーーン!!(灰色の空で両翼を広げる黒龍目掛けて矢を放つ)



戻ったか ブナハブラ


フオオオオオオオオオオ!!
(視点主が発射した大矢をいとも簡単に火を吹いて弾き返す黒龍)


ムーア「卑怯者め!!あたちと一騎打ちしろ!!」ダショーーーーーーン!!


光と闇の抗争は永久に続く


フオオオオオオオオオオ!!
(黒龍は視点主が放った矢を含め、多方からも飛んでくる矢の嵐をすべて火炎のブレスによってガードする)


ムーア「時間の無駄って思わせたいんでしょうけど、その手に乗るもんか!!お前はその過程であたちが力を身につけるのを恐れているだけ!!」ダショーーーーーーン!!


フオオオオオオオオオオ!!


思い上がれ
その分 絶望もまた孕む


ムーア「クソッ!!なんでヴィルヘルムがいないのよ!!」ガション!!(落ちている矢を数本拾い上げ、カタパルトに叩きつけるようにセットする)


王都もいずれ陥落させる
だが それはまだ先の話だ


ムーア「はぁ!?あんた一体・・・・・・って、まさか・・・邪龍教が崇拝しているのは・・・」


トウーーーーーーーーン!!
(上空で両翼を広げて浮かぶ黒龍の口が一瞬発光し、例の黒焔の矢が放たれる)


ムーア「!!」

ルチア「ガードしろぉおおおお!!!!!」

ムーア「クッ!!」バッ!!(慌ててバリスタ横にある大型レバーに抱きつくように両手で掴む)


ガゴン!!
(レバーを全身で下ろす)


ジャギーーーーーーーーン!!
(同時に穴の上に吊るされている鉄板の開閉装置が開かれ、ギロチン方式で崖穴全体を塞ぐ)


ドガアアアアアアアアン!!
(鉄壁の向こう側より激しい爆発音が洞穴内に反響する)


ムーア「フォーーーーー!!!!モーガンってマジ天才!!!!」ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・・・(今の衝撃で崖全体が震動している)


グン!!(今度はレバーを力いっぱいに引くと、鉄板もまたシャッターのように上向きにスライドしていき、開かれた崖穴の外より黒煙が侵入してくる)


ムーア「何度でも繰り返してやる・・!!」バッ(再び銃座につき、黒龍を見上げる)


トウーーーーーーーーン!!
(上空の黒龍は狙いすましたかのように黒焔の矢を放ってくる)


ムーア「想定内のカウンターでも喰らえ馬鹿野郎!!」ダショーーーーーーン!!(発射した大矢は斜めに急降下してくる黒焔の矢とすれ違い様に黒龍の顔面目掛け鋭く飛んでいく)


ガゴン!!
アオオオオオオオオ・・!!
(その着弾を確認する間もなく急いでバリケードのレバーに飛びつき全身でそれを下ろすと同時に上空より矢が顔面にクリティカルヒットしたのだろう黒龍の苦痛の咆哮も耳で確認できる)


ムーア「ざまぁみろってんだ!!!!」ジャギーーーーーーン!!ダオオオオオオオオン!!(バリケードが降りてくるのとほぼ同時に黒焔の矢がヒットするも衝撃音と足元を突き抜けていく火炎混じりの爆風だけで事なきを得る)


ンダッダッダッダッダッダッダッ!!
(好機と捉えたのだろう、鉄板の向こう側、正確には崖上方向から、ガトリング砲の頼もしい連射音が聞こえてくる)


ムーア「押せ押せ押せ押せぇえええええええ!!!!」グン!!(レバーを引いてバリケードを上げる)


ズンギャッギャッギャッギャッギャッ!!
(バリスタ越しの一人称視点の上から凄烈な滅龍弾の連発が上空を飛んで逃げ回る黒龍を撃墜しようと紅光の軌跡を描きながら必死に追尾していく)


ムーア「大丈夫!?」バッ!(バリスタのカタパルトから上半身を覗かせ、右隣の崖穴を見る)

ルチア「ああ!こっちは大丈夫だ!!だが李俊が!!」(彼女もまた視点主と同じくバリスタから身を乗り出し、左斜下を眺めている)

ムーア「!?」バッ(慌てて崖下を覗き込む)


シュウウウウウウウウ・・・・・
(左斜下の崖穴より激しい黒煙が上がっている)


ルチア「狙い過ぎてガードするのが遅かったんだ!!」

ムーア「はぁ・・・はぁ・・・・・」バッ(上空を見上げる)


ンダッダッダッダッダッダッダッ!!
(上空では依然としてガトリング砲の絶え間ない連発が宙を舞う黒龍と壮絶なチェイスを繰り広げている)


どうした?仲間を守るんじゃなかったのか?
貴様が眠っている間にほとんどは堕ちたぞ


ムーア「はぁ・・・はぁ・・・・・・」クッ(崖面沿いに真上を見上げる)

背の低い男性同志「行って!!僕らが援護する!!」ダオオオオオオン!!(断崖越しに崖縁からインジェクションガンの滅龍弾を発砲させる彼の姿が確認できる)

ムーア「はぁ・・・・はぁ・・・・・・・」こくり


シュウウウウウウウウ・・・・・
(再び下を向き、左斜下に見える崖穴との距離を測る)


ルチア「おい、まさかお前!!」ダンッ(彼女の忠告を無視しながらバリスタの上に飛び上がる視点主)

ムーア「待ってて・・今行くから!!」バッ!!(左斜め下に見える崖穴に向かって飛び降りる)

ルチア「ムーーーーア!!」


まだわからぬか?
貴様の悪あがきが死を惹起し
そして我の力を増大させるということを


ムーア「りしゅううううううううん!!!!!」ヒョオオオオオオ!!(硝煙上がる崖穴目掛けてダイブしていく)


飛べ キャロルムーア
そして堕ちるがよい
その先には新たな絶望が待っているぞ


ヒョオオオオオオオオオオオ!!
(奸邪の声に耳を傾けず、同志が待っている崖穴近くまで急降下していく)


To Be Continued






★次回ストーリーモードは9/2(木)0時更新予定です★