ひえええええええええええ!!!!!!
(ギロチン台の「首をはめるところ」に、並んで「はめられている双子の大臣」を冷酷な視線で見下ろしている)

ムーア「ガタガタ騒ぐんじゃない!!さぁ、先生!!どうじょ」ちら


キメーーーーーーーーーン!!
(ショッキングピンクな「最高のお面」を被り、黒いタキシードを着た奇面族(もちろん下半身はノーパンツ主義)の見るからにあやしげなマジシャン)


チャチャリオン三世「準備は良いですかな?」

ダーン&ピート「いやだぁああああああ!!!!やめてぇええええええ!!!!」

ムーア「大丈夫よ。先生はプロなんだから。ねぇ?」

チャチャリオン三世「あ、ちょっと「ズレ過ぎ」。それだとほんとに「落ちる」よ」よいしょっ(と双子の首の角度を直してやる)

ダーン&ピート「助けてぇえええええええ!!!!!女王陛下!!!!御慈悲を~~~~!!!!!!」(ほんとの処刑みたいに)

プリム「代わってあげたいのですが・・・(チラッと背後に控えるアドニスを見るが、大きく首を左右に振られる)・・・・私では駄目みたいなのです」

ヴィルヘルム「だってよ。あきらめろ。死んだら墓石に「それなりに楽しき人生を歩む」って刻んでやるから」

ダーン&ピート「いやだぁあああああああああ!!!!!助けてぇええええええええ!!!!!!」

キンババ「ほんとに大丈夫かなぁ・・」

ムーア「先生は各都市を回る人気マジシャンなのよ?失敗したことなんてないでしょ?」ちら

チャチャリオン三世「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ダーン&ピート「助けてぇええええええええ!!!!!!!!」

ムーア「先生。ひと思いにやっちゃって!」

チャチャリオン三世「了解しました」

司会アイイルー「それでは世紀の大マジックショーの開幕です!!」

ダーン&ピート「いやだと言っているのにぃいいいいいいい!!!!!!」

チャチャリオン三世「ノンノン。だからズレちゃ駄目」よいしょっ(と双子の首の角度を直してやる)

ダーン&ピート「お助けを~~~~~~~~!!!!!!」

チャチャリオン三世「それでは参ります。ワァ~~~~~ン・・・」ぐっ(断頭台の側面にある「発射レバー」を掴む)

助手アイルー「あ、先生、お待ちを。油をさすのを忘れてました」(ソース瓶みたいのを片手に)

チャチャリオン三世「あら。駄目じゃない。油ささないとほんとに「落ちる」よ」

ダーン&ピート「誰か助けてぇえええええええええ!!!!!!」ぴと・・ぴと・・(なんか装置の適当な箇所に油をさしていく助手アイルー)

チャチャリオン三世「それでは改めまして・・・」

司会アイイルー「世紀の大マジックショーの開幕です!!どうじょ!!」

ダーン&ピート「いやだぁああああああああああ!!!!!!」

チャチャリオン三世「3、2、1、はい」ゴトンDASH!(躊躇なしにレバーを引く)


シャアアアアアアアアアア!!!!
(泣き叫ぶ双子の首目掛けて「ピッカピカな刃」が一直線に落下していく)


ダーン&ピート「ぎゃあああああああああああ!!!!!!!」



ゴトン






Recollection No.5_177






あっはっはっはっはっはっはっ
(引き続き食卓で豪華なお夕食を楽しむ一同)

ムーア「ごめ~ん!おぶどうのジュースおかわり!!」はいニャ(と、背後に控えるメイドアイルーに。また椅子から上半身を反転させる道中、壁際で二人仲良く並んで寝ている双子の大臣の姿(共に一枚の掛け布団をかけられている)が一瞬だが映り、その首が無事に「繋がっている」ことも確認できる)

キンババ「ほらみろ。結局、君が一番はしゃいでいるじゃないか」かしょり(フォークにぶっ刺したみずみずしい「カットおリンゴ」をいただきながら)

ヴィルヘルム「あれだけ集まるのを嫌がってたくせにな」がじょりっアセアセ(四等分にカットされたおメロンにかじりつきながら)

ムーア「来る前まではね。元気になったのは、ボワコフさんの手紙のおかげ♪」バサッ(懐からボロボロになった皮紙を取り出し、広げて今一度そこに書いてある大陸文字を見つめる)



親愛なるヴェルドの皆様方

まずは手紙が遅れたことをお詫び申し上げるでアリマス
交易船と離れた後、自分のとんだ手違いにより
まったく別の大陸に渡ってしまい、かなり遠回りはしたものの
現在は無事に故郷へ帰ってくることができたでアリマス
まったく知らない大陸へ漂流して間もない頃は、さすがに心細く
ブーボ(私が勝手ながら名付けさせていただきました)と共に
皆様方の笑顔を思い出し、そして励まされたからこそ
果てのない冒険も乗り切ることができたでアリマス
故郷の皆もまた、自分の帰りを喜んでくれ
帰還の宴を開催してくれたでアリマス(予定では100日間)
正直、今こうして筆を持っている現在は酒に溺れ
ご馳走の食べすぎで確実にブクブクと太っていくのであろうということは
容易に想像できるのではアリマスが
暫くぶりのこの凍てつく寒さに吹かれながら
ひとたび、皆様方のことを想うと胸が張り裂けそうで
いっそ、このまま酩酊状態で寂しさを紛らわすのまた乙な人生なのではないかと
ふと思うてみたりな氷雪の候....
いつしかまた、皆様方とお逢いできる日を楽しみに
心が雪解けせぬよう、鍛錬を怠らず
未だ見ぬ狩猟への憧憬は温めたまま
今宵は筆を置こうと思うでアリマス

最後に
此度の帰還は皆様方のご支援あればこそ
誠に 誠に 心より感謝申し上げ奉り候でアリマス

追伸 砂漠にて多種によるモンスターの襲撃を受けた珍道中列伝はまた次回に

すでに5キロ太ったボワコフより



ムーア「わぁ~~~はぁ~~~~~ん!!!!!ボワコフさぁ~~~~~ん!!!!!」(泣き出す)

ヴィルヘルム「感情の起伏が激しいな。今日はたくさん食べて、たくさん寝ろ」がじょりっアセアセ(二個目のおメロンを)

プリム「彼女もまた、手のひらに舞い降りてきた氷雪の結晶のようにセンシティブなのです。お返事はあなたにお任せいたしますわ。キャロルムーア」かしょり(笑顔でカットおナシをいただきながら)

ムーア「うん・・あでぃがどう・・・。なんて書こうかしら・・」ぐずん・・

キンババ「みんな元気・・・・・っていうわけでもないか・・」(淡々とおナシを食べるプリムも見つめながら)

ムーア「ん・・・プリム。聞こうと思ってたんだけど、あんた、散々、自分で晩餐会したいって言ってたわりには、あんまり楽しんでいないみたいだけど?」ぷぅ~~~~~んDASH!(お手拭きでおもいっきり鼻をかみながら)

ヴィルヘルム「言葉に気をつけろ。プリムはお前以上にデリケートなんだ」がじょりっアセアセ(三個目のおメロン)

ムーア「あんたがその言葉知ってたことの方が驚き。で、何があったの?マイレディ」

プリム「ええ・・・・・・。それが・・・・」

ヴィルヘルム「俺から話してやる。いや、お前が話せ」がじょりっアセアセ(四個目のおメロンしながらキンババに命じる)

キンババ「ふぅ・・・・・。彼女のお母さんが亡くなったんだ。そしてお母さんが病気の間、プリムに代わって実家で看病していた、彼女の育ての親であるメイドさんも後を追うかのように・・・・」

ムーア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」(プリムの背後に侍るアドニスを見ると、黙祷を捧げるように目を閉じながら俯いている)

プリム「母は父が亡くなってから病気がちになりました。私は母に宮殿へ来るよう何度もメイドを通じて勧めたのですが、その都度、父と同じ故郷の墓に入るといって聞かず・・・」

ムーア「会ってきたの?」(俯きながら首を左右に振るプリム)

ヴィルヘルム「簡単に外へ出るわけにはいかねぇからな。どこに刺客が潜んでいるかもわからねぇ。だから俺とアドニスが警護しながら、一軍と共に帰還する予定はあったんだ。だが、その前に・・・プリムは二人の容態を知っていて、最悪の結末もまた想定していたからこそ、今日の晩餐会を開催させたかったんだ。お前を呼ぶことで、少しでも笑顔を分けてもらおうってな」スッ・・(5つ目のメロンを食べようと手に取るも、それを静かに皿に返す)

ムーア「大切な人を二人も・・・・・話を聞いてあげられなくて、ごめん、プリム。辛いね、プリム」グッ(彼女の手を取ると、その言葉を待っていたかのように普段は気丈な王女の両目から涙が零れ落ちる)


カタ・・・だきっ・・(そっと席を立ち、座ったまま泣いている親友を横から抱きしめる視点主)


キンババ「でも、悪いことばかりじゃなかったよ。ボワコフさんからの吉報もあった」

ムーア「そうだね・・。だからたくさん泣いていいと思うよ、プリム」がしっ(優しく、そして力強く抱きしめる王女のか細い体は必死に慟哭を抑えようと震えている)

ヴィルヘルム「前に・・絵を描いてもらったろ?」しくしく・・しくしく・・・(王女の涙を上書きするようにそれとなく話しだす)

キンババ「ああ・・・みんなで一緒に、宮廷画家に描いてもらった絵画のことかい?」しくしく・・しくしく・・・

ヴィルヘルム「うん。早く・・見てみたいな」しくしく・・しくしく・・・

ムーア「そうだね。あのときのプリム、めちゃくちゃカッコよかったもんね」ぐっ(頭を撫でながら胸の中に抱き寄せる)

ヴィルヘルム「ヴェルドの未来を担う四人衆」

ムーア「そして彼らを手助けする頼もしい獣人族の外交官」

キンババ「嘘。あの絵のテーマって、そんな壮大なものだったの?」(アドニスを見ながら)

アドニス「さぁ・・ただ、ニャラスケス殿が仰っていたのは、絵に描かれた意図を自由に想像するのもまた、見る者の至極の楽しみだと・・・・」フフ・・

ムーア「プリム」ぴと・・(真っ赤に目が腫れている彼女の小さな顔を上げ、その涙に濡れた頬を両手で包み込む)

プリム「はい」えぐっ・・えぐっ・・・・

ムーア「あたち達はいつでも一緒だよ。今も。これからも。ずっとね」

プリム「はい!」にこっ

キンババ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フフ

ヴィルヘルム「ケッ・・・・・・・・」フフ・・

ダーン「・・っと、皆様。フルーツが足りないようですな」

ピート「宴はまだ続きますぞ。今すぐお持ちいたしましょう」にこり(いつの間にか立っていた二人がこちらに向かって満面の笑みを見せてくれる。また、二人の配慮からか、先程までいたメイド達は広間から退出したようだ)

ムーア「あ、それじゃあさ、新しいおぶどうのジュースをタルごと持ってきてよ」

ダーン&ピート「タルごと??」

ムーア「そっ。だってまだまだ楽しいことばかりなんでしょ?笑いすぎて喉が乾いたら、王女様が風邪ひいちゃうわ」い、急いでお持ちいたしますアセアセ(と、まるっこい体型にムチを打ちながら急いで退出していく双子の大臣)

キンババ「アドニス。次の催し物はなんだい?」(手帳を広げてチェックするアドニス)

アドニス「続いてはミナガルデで有名な劇団「ニャンコ座」による演劇でございます」

プリム「まぁ、楽しみ」

ムーア「演目は?」

アドニス「ミナガルデ・ニャイト~聖なるニャンコが起こした奇跡。歌劇のようです」

ムーア「歌劇・・・・・・・・・」

プリム「どうかされましたか?」

ヴィルヘルム「こいつは昔、学園でミュージカルをやった時にあんまりにもアドリブばっかで言うこときかないから、「ハチミツ」の役に回されたんだ」

キンババ「それでもべちゃくちゃ喋るもんだから、結局、僕らが先生の指示で舞台から引きずり下ろしたんだ。う~~~~~っ、あのとき噛まれた二の腕の痛みが蘇ってきたタラー

プリム「まぁ、そんなことが」うふふふふ

ムーア「・・・・・・・・・・・・・・石像・・・白鳥魔子は・・・歌劇事件の後に・・・壊された・・・・?だとすれば、やっぱりあの子が初代の・・・・・・」

プリム「え・・?」

ムーア「・・・・あ、なんでもない。どんなお話なのかなって。さ、顔拭いて!!」ゴシゴシゴシゴシDASH!(さっき自分がやられたみたいに雑巾で強引に王女の顔を拭きはじめると、さすがにそれはまずいと思ったアドニスがそっと駆け寄り、「ちゃんとしたハンカチ」を王女に手渡す)

プリム「うふふふ。今日は泊まっていくのでしょう?」ふきふき(笑顔をハンカチで拭きながら)

ムーア「まぁね。ルチアには、久々のパジャマパーティーになるから・・とは言っておいた」いぃ~~~~~~っ!!(それを聞いた王女様は歓喜で身の毛がよだつ)

ヴィルヘルム「よし、そしたら俺たちも久々に枕投げでもしようぜ。マジなやつ。ガチ大人バージョンの」

キンババ「そんなの死ぬタラー誰かこの人にマヒダケを~~!!」(ごちそうを運んできたメイドアイルー達に向かって)

ムーア「さぁ、プリム!夜はこれから!最高の晩餐会にしましょう!!」

プリム「はい!!」


あははははははははは


To Be Continued






★次回ストーリーモードは7/5(月)0時更新予定です★