じゅ~~~~~~~~~(お馴染みの輝竜宮殿のバルコニーなのだが、本日はいつものティータイム用のテーブルセットではなく、簡易的なBBQコンロ(四本脚スタンドードタイプかつ、おそらく輝竜石を使用しているのであろう、緑色に輝いている)や、肉焼きセット(「付属の椅子」に腰を下ろしたヴィルヘルムがいつもの仏頂面で「持つところ」を回している)が展開されており、そのコンロの火加減調整をミチェルが慎重に調整している姿をプリム(本日はBBQに合わせてか、爽やかな麦わら帽子に通気性の良さそうな深緑のコットンシルクのワンピースを着用)とキンババが共にフォーク&スプーンを両手に「まだかまだか」とソワソワしながら見ている。またその背後では各種具材(女王エビのヒゲがにょーんと伸びているのが見える)が乗ったトレーを持つアドニスがまるで母親のような温かい目でその一連の光景を見守っている)


ムーア「はぁ・・・・・・・・・・・」


きゅむっ・・(首からぶら下がる白鱗のペンダントを左手に取り、それを見つめる。また視界から見える視点主の手首の裾口、胸元から、白いシンプルブラウスを着用していることも窺える)


ヴィルヘルム「ほんとに不思議な力が宿っているなら、この火の中に手を突っ込んでみろよ」ギュリギュリギュリ(肉焼きセットの「持つところ」を回しながら)

ムーア「うちで試してみたけどダメ。そう都合よく力は貸してくれないみたい」ふぅ~~(と前髪を吹きながら)

キンババ「試してみたって?」(コンロの肉を見つめながら)

ムーア「ペンダントに触れてから、すぐに鉄鉱石の塊をチョップしてみたの。結果、これ」ほれ(と、包帯を巻いた右手を見せる)

ヴィルヘルム「ガハハハハハ!気まぐれな装飾品ってわけか。最も、ハンターのスキルにも、その手の「確率もの」が多いって話だけどな」ギュリギュリギュリ

プリム「窮地に立たされていることが条件とか」(コンロを覗き込む彼女の胸には輝竜石で作られたと思われる雌火竜型のブローチが)

ムーア「一番最初にペンダントの力が発揮したのは、それとなく触ってた後、アポロンの脚をひっぱたいた時。あの巨体を素手でダウンさせたのよ?」

ヴィルヘルム「ガキの頃から幾度となくお前のビンタや鉄拳は食らっているが、そこまでとはな・・」ギュリギュリギュリ

プリム「あなたに知らせたかったのかもしれませんね」(コンロを覗き込みながら)

ムーア「ペンダントが?」

キンババ「黒狼鳥を撃退した時、何か感じたかい?」(コンロを覗き込みながら)

ムーア「うーーーーん・・・一瞬の出来事だったからなぁ・・・」

ヴィルヘルム「神頼みしてみたとかな。ガハハハハ」ギュリギュリギュリ

ムーア「・・・・したかも」

キンババ「誰にだい?」(コンロを覗き込みながら)

ムーア「お母さんに」


じゅわ~~~~~~~~~~~
(コンロの上のお肉たちがひときわ気焔を上げる)


ミチェル「頃合いですニャ。どうぞお召し上がれ」にこっ(同時に待っていましたと言わんばかりにフォーク&スプーンを双剣ばりに掲げたプリムとキンババが、ずかずかとコンロに近寄っていく)

ヴィルヘルム「だいたいよ、その鱗の欠片は一体なんなんだ?」ギュリギュリギュリ

ムーア「さぁ・・・卒業式の日に空から下りてきた」

ヴィルヘルム「はぁ?おとぎ話みたいにか?」ギュリギュリギュリ

キンババ「上空に飛竜種がいたのかも。・・・・・美味しい~~♪」(フォークで刺したお肉を食べながら。その横ではプリムも「ハフハフ」と挑戦してみている)

ムーア「どうなんだろう・・・・」

プリム「ミラルーツ」ハフハフ

ムーア「え?」

プリム「前に工房でお聞きした、祖龍です」ハフハフ

キンババ「運命の創まりにして、全ての龍の祖。アカデミーで公開されている、まぼろしの書物を解読した写本にもそう書かれているけど・・・その鱗の欠片が祖龍のものだっていうのかい?」ハフハフ

ムーア「分かってるわよ。祖龍は遥かフォンロンの遺跡にいるって話でしょ?ヒンメルンの上を飛んでるわけないってね」

ヴィルヘルム「いてもおかしくねぇだろ。その解読書がすべてじゃねぇんだし」ギュリギュリギュリ

ムーア「・・・・・・・・・・・・。確かに」

プリム「あなたは選ばれたのかもしれませんね」ハフハフ

ムーア「祖龍に?あんだって」

ヴィルヘルム「卒業おめでとうってな。ガハハハハハ」ギュリギュリギュリ

キンババ「祖龍の祝福ねぇ・・・本当なら、すごい話しだけど・・・・」

ムーア「図書館で白鱗のモンスターを調べてちょうだいな。あ、それと白鳥魔子って人の事も調べといて」あむり(キンババのフォークに刺してあるお肉に喰らいつく)

キンババ「白鳥魔子?」

ムーア「あんたのクエスト。しっかりね」あむあむあむ

キンババ「う~~~~~~~~ん・・・」こっちも焼けましたわよ(とプリム)


じゅ~~~~~~~~~~~






Recollection No.5_165






ちゅんちゅん・・ちゅちゅんちゅん・・
(宮殿の中庭、広大な芝生エリアにプリムと並んで体育座りしながら、遠方で何やら地盤調査をする為に集まっているのだろう技師と思しき人だかり(中にはアイルー職人の姿も)を見つめている)

ムーア「へぇ・・・噴水をねぇ・・」(遠くでアイルー職人二人がメジャーを引っ張り合って距離を測定している)

プリム「以前のような権威の象徴を誇示するような飾りたてには致しませんが、やはり宮殿である以上、来客のことも考えると、それなりの「癒やし」が必要だと大臣らよりご指摘いただきました」ほんだらこっちもニャ(別の場所を測るアイルー職人達)

ムーア「あ、そっか。前女王を祀った彫像や美術品の買い手が見つかったわけだ。それを軍資金にするのね?」

プリム「顧問団のメンバーのお知り合いに熱心なコレクターがいるそうで、その御方が是非、買い取りたいと申し出てくださったのです」にこり

ムーア「闇ブローカー的な・・・ま、そっちに流れていくのが妥当ね」ちら・・(と、プリムとは逆の方に首を向ける)


ぐがぁ~~~~~~~
ずごごごごごごごご・・

(芝生の上で大の字に熟睡しているヴィルヘルムと、その腕枕で寝ているキンババの仲睦まじい姿が。その隣ではアドニスもまた体育座りをしながら優雅に読書をたのしんでいる)


ムーア「ねぇ、プリム」ちら(と女王の顔色を窺いながら)

プリム「ご相談ですか?」にこり

ムーア「・・・さすがに付き合いが長いとよくお分かりで・・」ぽりぽり

プリム「なんでも仰ってください」にこり

ムーア「ハハ・・・そのぉ・・相談というか、お願いというか・・・ちょっと神殿の防衛面の強化をどうしようかって、みんなで話しててさ・・・そのぉ・・やっぱり、あれみたいのが必要なのかなぁ・・・って・・」ちら(宮殿の見張り台に設置されている例のバリスタを見上げながら)

プリム「そうでしたか・・・」(珍しく考え込んでいる様子だ)

ムーア「そうだよね・・・やっぱり難しいよねぇ・・・ハハハハ・・」

プリム「申し訳ございません。秘密裏に兵器をご提供するとなれば、国家の威信に関わる問題となります。ですが、以前も申し上げたように、貴方方、白の同盟が王都と連携協定を結ぶパブリックな狩猟団として認定されれば、話は別ですが・・・」(上目遣いでこちらを見つめてくる)

ムーア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ちら(と、アドニスの顔色を窺う)

アドニス「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フフ・・(本を読んだまま微笑んでいる)

ムーア「・・・・王都に認定された狩猟団であれば、兵器の提供もありうる・・わけ?」

プリム「なにかあった時、王都の為に尽力してくださるのならば喜んで」にこっ

ムーア「・・・・・・・認めてもらうにはぁ・・・そのぉ・・どうすればいいの?」

プリム「貴方方、白の同盟が主にどんな活動を行っているのか、王都が派遣する視察団の訪問を受ける必要があります。視察後、その調査報告から白の同盟が王都に対して危険性がない狩猟団体であること、また、お互いに協力し合い、助け合える存在であることが実証されれば、王都認定の狩猟団として認定させていただきます」にこっ

ムーア「・・・・それは名誉なことだけど・・・・そのぉ・・・うちには、あんまり素性を知られたくない・・というか、ちょっと訳ありな子もたくさんいて・・・・公に、っていう部分だけなんとかならない?」

プリム「すみません・・私の一存だけで、認めるわけにはいかないのです。大臣らをはじめ、顧問団、それに各ギルドの承認をいただかないことには・・」(再び上目遣いでこちらを見つめてくる)

ムーア「当然、あんたには出逢った時から忠誠を誓ってる。王都を護る狩猟団として、同盟もそうなる必要があるってことね?」

プリム「♪」にこり

ムーア「・・・・みんなに相談してみます・・」ちら

アドニス「・・・・・・・・・・・・・・・・」フフ・・


ちゅんちゅん・・ちゅちゅんちゅん・・
(王宮内の通路より、小走りで回廊を横切り、中庭へ出てきた従者が読書中のアドニスに何やら報告をしている)


ムーア「BBQの苦情じゃなきゃいいけど」あははは(とプリム)


ザッザッザッザッ・・(こちらへ報告しに来るアドニス)


プリム「なにか?」

アドニス「ええ・・・それが・・」(こちらを気にしているようだ)

ムーア「ああ。聞いちゃまずい話しなら、席を外すけど」

アドニス「いえ・・それが・・・ボワコフ殿に関することで・・」

ムーア「!?」


To Be Continued




★次回ストーリーモードは5/24(月)0時更新予定です★