ずごぉ~~~~~・・・・んごごごごごご・・・・・



ゆさゆさ・・


??「・・るでアリマス・・」


ずごぉ~~~~~・・・・ギリギリギリ・・くっちゃらくっちゃら・・


??「起きるでアリマス」ゆさゆさ


ぐっ


ムーア「・・・・・・・・・・・・・・・ぶはぁ~~~~~~っアセアセ


ハッハッ



ボワコフ「しーーーーーーーーっ」(目覚めると彼が爪の生えた指を口元にあてながら、こちらを上から覗き込んでいる)


ムーア「なにも息を止めなくなって・・タラー」ふぅ~~~(おそらく鼻をつままれて起こされたのだろう。渋々上半身を起こす)


ずごぉ~~~~~・・・・んごごごごごご・・・・・
(寝ぼけ眼であたりを見回すと同志達がキャンプファイヤーの周囲で「それぞれのスタイル」で雑魚寝している姿が見え、モーガンに至ってはどういう経緯でそうなったのか、肉焼きセットの軸棒を物干し竿のように纏っている装束を「縦に」突き刺したまま、ぶら下がりながら項垂れるように爆睡している)


ムーア「火をつけてやろうかしら・・」ずごぉ~~~(モーガンを見ながら)

ボワコフ「さ、皆様方が起きないうちに」ずごごごごごご(ひときわできいイビキはおそらくルチアか)

ムーア「イノみゃんも起こさないと」ごしごし(目を袖で擦りながら)

ボワコフ「あそこでアリマス」


ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
フシュ~~~~~~~~~

(振り返るとうつ伏せ棒状態になったリオレウスが、神殿の入り口に頭を突っ込ませながら寝ているのが見え、また温かい彼の各部位やその畳まれている翼を布団代わりに暖を取りながら寝ている同志達の姿もチラホラ確認できる)


ムーア「ありゃひどいアセアセ「抜く時」にぶっ壊さなければいいけど・・・イノみゃんは・・?」


ブヒィ~~~~~~
ズゴゴゴゴゴゴゴゴ
(リオレウスの刺々しい尻尾の下に頭から潜り込むようにして寝ているファンゴのお尻が。その両サイドでは同じく尻尾を布団代わりにした同志諸君が気持ちよさそうに仰向けのまま「等間隔に並んで」寝ている)


ムーア「アポロンが寝ぼけて尻尾を叩きつけたら全乙ねタラー」すやすやすや・・(と眠る同志達を見つめながら)

ボワコフ「イノみゃん殿、起きるでアリマス」てんてんハッ(お尻を優しく叩く)

ムーア「待って。暴れて突進かましたら、アポロンの尻尾に彼女の牙が突き刺さって、その拍子に尻尾をぶん回すかも。そんな大惨事嫌でしょ?引きずっていきましょう」


よいしょっとな・・(尻尾の下に頭を突き刺すように、だらしなく寝ているファンゴの後ろ足、右の蹄をボワコフが、左の蹄を視点主がむんずとそれぞれ両手で掴む)


ムーア「そぉ~~っと抜くわよ」


ずるずる・・ずるずる・・・(慎重に両足を引っ張ると、ようやくファンゴの頭部が見えてくるも依然として彼女は寝たままである)


ムーア「このまま・・このまま・・・・」ずるずる・・ずるずる・・(地面に顎を引きずられていくイノみゃんを見下ろしながら)

??「酒持ってこいやぁ~~!!」ひっアセアセ(と視点主)


ちら・・(振り返ると、お花畑に埋もれながら寝ているルチアらしき姿が)


ムーア「ふぅ~~~~~~・・・・たまったもんじゃないわねタラーこのまま脱出しましょう」ずるずる・・ずるずる・・






Recollection No.5_162
~さよならボワコフさん~







とっとっとっとっとっとっ・・(明け方間もないヒンメルンの崖道をファンゴに跨ったまま(視界の前方、前席にボワコフの後ろ姿が密着して映っている)ゆっくり下山していく)


イノみゃん「ファ~~~~~~あ・・・・・」とっとっとっとっとっ・・

ムーア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」そぉ~~~(前席のボワコフの表情を上から覗き込むように)

ボワコフ「これで暫くヒンメルンの絶景は見納めでアリマスね・・」

ムーア「・・・・・・・しっかり目に焼き付けておいてちょうだいね。そしたら懐かしくなって、すぐまた帰ってきたくなるから」スッ・・(彼の顔を見るのはやめ、後ろから彼の頭を撫でる)

ボワコフ「本当は・・もう少しだけ滞在する予定でした・・・」

ムーア「え・・・・」


ちら・・(絶景とは反対側の崖を気にするように見上げるボワコフ)


ムーア「どうしたの?」

ボワコフ「・・・・・・思い過ごしなら良いでアリマスが・・・・旅立つ前にお伝えしておかなければならないことがアリマス」(こちらを振り返りながら)

ムーア「??」

ボワコフ「例の老婆が亡くなった時のことでアリマス」

ムーア「・・・何かあったの?」」

ボワコフ「駆けつけてきたシセ殿の体より、老婆を殺害するのに使われたと思われる毒薬と同じにおいがしたでアリマス」

ムーア「!?」

ボワコフ「老婆の死に際の言葉。彼女が言い残した内通者とは、自分を殺した犯人の事ではないでしょうか?」

ムーア「・・・・・・・そんな・・・だとしたら・・・・シセが・・・・・」

ボワコフ「証拠はないでアリマス。ただ、毒薬の香りは間違いないでアリマス」

ムーア「・・だからシセを避けるように・・・・この前の狩猟の時も・・。なら直接、聞いてみようよ!そうすれば・・・・」(言いかけて何かに気づく)

ボワコフ「余計なことに気づいてしまった自分が、神殿の方々に・・・ムーア殿に迷惑をかけるのではないかと思ったのでアリマス」

ムーア「犯行を気づかれたシセの報復を恐れて・・・・だから故郷の場所を伏せていたのね?」

ボワコフ「万が一でアリマス。考え過ぎならば良いのでアリマスが・・・」

ムーア「それが出発を早めた理由?」こくり(前を向き、そっと頷くボワコフ)

ボワコフ「この事は最後までお伝えしようか悩んだでアリマスが・・・内通者という言葉も引っ掛かり、やはりムーア殿に知らせておいた方がいいと思ったでアリマス」(こちらを振り返りながら)

ムーア「・・オヨネさんはあたちの素性を知っていた・・・・そしてマモーナスのことも・・・。だとすれば、シセもまた、彼女を問い詰めていたのかも・・・・・ありがとう。ボワコフさん。あたちの事を心配してくれているのね?」

ボワコフ「・・・・・・・・・・・・・・・・」こくり(実直なつぶらな瞳でこちらを見上げながら)

ムーア「大丈夫。あたちがなんとかする」

ボワコフ「何もなければそれに越したことはないでアリマスが・・・心に留めておく程度に・・」

ムーア「油断するなってことね?心配しないで。仮にシセが犯人だったとしても、あたちは彼もまた信頼している。ボワコフさんと同じようにね」

ボワコフ「ムーア殿・・・・それでこそ白雪神殿の盟主たる者。黒龍に関する事で自分も何か掴めたら、必ずやお知らせ致すでアリマス」

ムーア「絶望を喰らう強欲の邪神・・・・・希望が満ちし光を闇が覆い尽くす頃、絶望を喰らいに黒龍は現れる・・・・キンババにもっとアカデミーの本を漁れって伝えなきゃ」はぁ~~~

ボワコフ「希望が満ちし光・・・・・」ちら

ムーア「ん・・・・?」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(見上げるヒンメルンの連峰より朝日が昇ってくる)








キンババ「それじゃあ元気で、ボワコフさん」


たしっ(麓の森の中だろう、二人がハグを交わす光景を見つめている)


ヴィルヘルム「名残惜しいな」(隣を見ると肩にフクロウを乗せ、腕を組んだ彼の姿(ボーンシリーズを装着)が。その奥にはポポ便とその上に跨っている厩舎アイルー(一番街でおなじみの)の姿も見える)

ムーア「頼むわね」(と厩舎アイルーに向かって)

厩舎アイルー「ヴィルヘルムも一緒だから安心ニャ♪」

キンババ「山賊の輸送だと勘違いされないようにね」あはははは(彼の後ろには乗ってきたと思われる一頭の馬が見える)

ヴィルヘルム「ほれ、ボワコフ。プリムからだ」スッ・・(腕に乗せたフクロウをボワコフの頭の上に乗せてやる)

ボワコフ「感謝致すでアリマス。長旅も寂しくないでアリマスね」ホロッホー(と返事をするフクロウ)

キンババ「ミオンさんのこと。何か分かったら、すぐに知らせるね」

ボワコフ「かたじけないでアリマス。シオン殿の無事も祈っているでアリマスよ」(対し、微笑むキンババ)

ヴィルヘルム「うし。それじゃあ出発するか」びょっ(とポポに飛び乗り、厩舎アイルーの後ろにマウントかます)

ムーア「それじゃあね。ボワコフさん」

ボワコフ「・・・・どうかお元気で。ムーア殿」


たしっ(身を屈め、しっかりとハグを交わす)


ムーア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ボワコフ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


とっとっとっとっとっ・・・


ムーア「??」ちら

イノみゃん「キュ~~~~~~~~ん・・・」スリスリ(二人の間に割って入ってきて、ボワコフの体に顔を擦り付けてくる)

ボワコフ「ムーア殿のこと、しっかり頼みましたでアリマスよ、イノみゃん殿」なでなで


ててててて・・・びょっDASH!
(頭にフクロウを乗せたままポポに向かって小走りしていき、ヴィルヘルムの背中に飛び乗る)


ボワコフ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」(フード奥で光る小さな瞳がこちらをじっと見つめている)

ムーア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」こくり



んもぉ~~~~~~~~~~~
(ポポが出発の声をあげる)



キンババ「さよなら!ボワコフさん!元気で!!」ドスン・・ドスン・・(ゆっくり反転していくポポの上に跨るヴィルヘルムにおんぶしながらこちらを振り返るボワコフ)

ボワコフ「ムーア殿!!」

ムーア「??」

ボワコフ「次にお逢いする時は、立派なモンスターハンターになられていることでしょう!!離れていても狩人心はひとつ!!いつの日か、あなたと共に広大な大陸を駆け回れる日が来るその時まで・・・ひとまずサラバでアリマス!!ヒンメルンとヴェルドに栄光あれ!!」





ドスン・・・ドスン・・・・・ドスン・・・・・・・・・・
(見送るポポ便が木々の奥へと消えていく)


キンババ「・・・平気かい?ムーア・・」

ムーア「うん。すぐにまた会えるよ。必ず・・・・必ずね」

キンババ「あ・・・・そうだ・・」

ムーア「なに?」

キンババ「ヴィルヘルムやプリムとも話していたんだけど、彼の素顔。見せてもらうの忘れた」

ムーア「あ、そうなの?あたちはお風呂一緒に入った時、見せてもらったわよ。すっぽり、あれを脱いでね。気持ちよさそうにお湯に浸かるのよ」ふふふふ

キンババ「へぇ~~~~~。帰ったら、すぐに書き留めておこう」

ムーア「あたちも行くわ」

キンババ「アカデミーにかい?だって君は・・」

ムーア「バレなきゃ平気よ。調べることはまだまだたくさんあるんだから。ほら!行くわよ!!」べしぃ~~んハッ(強くキンババの背中を「手刀」で打つ。当然「うっ」と声をあげる彼)



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(頭上から差す木漏れ日が視界を遮る)



ムーア「ん・・・・・・・・・・・・・」ちら・・(顔を見上げる)



・・・・・・・・・・・・・・・フオン・・フオンフオン・・・・
(見上げる太陽が次第に歪んでいき、黒い瘴気に覆われていく)



ムーア「!?」


キンババ「ムーア。どうしたの?」


ムーア「ハッ」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(目覚めるように瞬きを数回すると、視界に映る太陽もまた元の燦々とした姿に戻っている)



ムーア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

キンババ「大丈夫?」トットットットッ・・(騎乗しながらイノみゃんと共に近寄ってくる)

ムーア「うん・・・・・・うん・・・平気。気のせい・・なんでもない」バッ(背中をさしだすイノみゃんに飛び乗る)


ちら・・・(すでに見えなくなったポポ便が通っていった道を顧みる)


ムーア「またね・・・・ボワコフさん・・。よし!行こう!!」

イノみゃん「ブモーーーーーーーー!!」(暴れ馬のように)

ムーア「いっアセアセ



ズドドドドドドドドドドド!!
ごちぃ~~~~~~~ん!!

(主と自身が抱く名残惜しい気持ちを晴らすように猪突猛進かますファンゴに乗りながら、その勢いそのままに大木に激突、記憶と共にブラックアウト)





Bowakov will return...



To Be Continued







★次回ストーリーモードは5/13(木)0時更新予定です★