ふむ・・(輝竜宮殿の一室だろうか。窓明かりに照らされた、わりかし大きめな応接間(宮殿の一室とは思えないほど質素なインテリア)の中央では、巨大なキャンバスを乗せたイーゼル越しに「ニャにやら」首をかしげた「黒毛モフモフ」なネコ獣人(黒いチュニックを着用。パンツはもちろん穿いていない)がモフモフな尻尾を床に「パタンパタン」させながら、左手に持った筆をこちらに向けては、ちいちゃい声で「違うニャ・・」などと呟いている)


ムーア「ふぁ~~~~~~~あ・・・・・」

黒毛モフモフネコ「こりゃ!動いちゃ駄目ニャ!!」ぷんすかムカムカ

ムーア「あんだってこにょ・・・」


クスクス・・


ちら・・(っと、左を見ると、これまたゴールドルナシリーズを頭部以外に纏ったプリム王女(ヘルムなしの頭部には髪色に合わせた緑、碧を基調とした花冠を装着、耳飾りにはドラグライトな宝石を)が、ドラグライトカラーなおそらく「王女特性オーダーレイピア(もちろん細身の方でこちらにも草花が巻かれている)」を女神のように掲げたポージングのまま微笑んでいる)


ムーア「はい笑った。おこんなさいよ、ニャラスケス」

ニャラスケス「実に良い表情でございますニャ。王女様」スラスラ(と筆が走る)

ムーア「クソ宮廷画家め」


クックックックックックッ


ああん?(と、眉間にしわを寄せながら、王女の奥を覗き込むと、いつものヴィルヘルム(綺麗に編み込まれたロングヘアーをトップで束ね、サイド&後部はかなり短めに剃髪(頭部の左右側面にはバールボーン家の家紋でもある骸骨を精妙なラインアートで表現)、目つきは成長と共に更に悪漢な印象と若干の威厳を放ち、ゴツゴツ太めな鼻から下、もみあげの下からは凄まじいモシャモシャ髭を蓄えている(ここにも編み込みが)。相変わらず筋骨隆々な太っちょレスラー体型の上に「ぴっちりと」纏う服装は豪壮な錦糸の薄手コート(生地全面を埋め尽くすドクロの少紋柄のテキスタイル)の下に銀糸のウエストコートを纏い、パンツにはコートと同色同柄のブリーチズを着用、どれもタイトな作りのため、ちょっと動けば引き裂けんばかりの勢いでもある。足には黒レザーなニーハイブーツを折って履いている為、丈の短いパンツとの間からちょっと白い肌(無毛)が見えている)がニヤニヤ笑っている)


ニャラスケス「こりゃ!!ヘラヘラしとニャーで、バールボーン殿は王女様を護るナイトの如く、威風堂々と背筋を伸ばすニャ!!」ぷんすかムカムカ

ヴィルヘルム「俺様らしくな」スッ・・(と尊大なポージングを)

キンババ「仕方ないさ。これも僕らの友情を後世に残す為・・・しいては王都の芸術水準の向上にも貢献する事になる」えっへん(右を向くと、モワモワ襞襟付きのホワイトプールポワンに下半身はよく引き締まって見える黒の細タイツ&宮廷道化師のような「さきっぽがまるまった」ピエロ靴を装着した、なんだか珍妙な彼の姿が)

ヴィルヘルム「初めて王宮に潜入した時、俺様が扮装していた格好に密かに憧れていたらしい」こそっ(プリムに耳打ちするとそれに対して再びクスクスと笑い出す王女様)

ムーア「先生~。また無駄話してますよ~」(と密告するも、ネコの宮廷画家はどでかいキャンバスに集中している)


ボワコフ「申し訳ないでアリマス。わざわざ絵画にしていただくなんて」(下を向くと、視点主の足元で銛を今まさに投げんばかりのポージングをしたまま固定している彼の姿が見下ろせる。また、彼の首には何やら「ありがたい勲章」がさげられている)


ムーア「フフ。似合ってるよ、その首飾り」ポッ(と照れる獣纏族の外交官)

ボワコフ「ふるさとのみんなもきっと喜んでくれるでアリマス。改めて感謝致します。王女様」へこり

プリム「とんでもありません。私はただ、ボワコフさんの功績を祝して、今この瞬間のあるがままの皆様方の姿を残しておきたいと思ったまでです」

ヴィルヘルム「さすがプリムだ。このメンバーでまたいつ集まれるか分からねぇしな。しっかり描いてもらわないとな」むんっ(と更に胸を張る)

キンババ「・・いつ旅立つんだい?」

ボワコフ「送別会の翌日には」

ムーア「一生、送別会なんてやりたくないし」ガシャガシャハッ(ボワコフのモフモフな頭を撫でる)

ニャラスケス「こりゃ~~~!!動くニャ~~~!!」ブーーーーンDASH!(足下に置いてあった食いかけのおみかんを投げてくる)

ムーア「なんであたちだけアセアセ」ひょっ(身を屈めてそれを避ける)


ちら・・(部屋の隅にあるスタンドミラーを見つめると、自身の姿、以下長文解説・・(白いヘビーウールタイトな羊飼いの衣装のようなフード付きロングコート(ボタン無しの前開きになったコーディガン(肩や肘、背骨の伸縮部には同じく白い革製のパッチワークが)の裾は左右の先端が地面に微かに触れるほど長い)を纏い、首元は口元まで覆える肩掛けにも近い寒冷地用の厚手コットンホワイトショール(襟巻き部もまた長く、視点主はそのヴィンテージに切り刻まれた先端をアシンメトリーに足下まで垂らしている)を巻き、衣服はヴィンテージホワイトなほこりっぽい外観を持つ全体的に伸縮性のある、体に密着したタイトなコットンオーバーオール(ズボン部の股下は腿下まで余裕があり、足部はスキニータイプで膝部に生地が幾重にも重なっている)を装着、腰には白い布製ウエストポーチを、両手には包帯を巻いたようにほつれた生地が垂れ下がっているボロボロなコットンフィンガーグローブ)を、脚部は膝下まで長い白いレースアップのファー付きスエード製ロングスノーブーツを履いた、完全ホワイトワントーンコーデ(各部位の明るさは異なり、絶妙なカラーバランスをみせている)が映っている。既読感謝)


プリム「とてもよくお似合いですよ」(鏡越しに彼女が)

ムーア「王女様の賜物に感謝。それと作ってくれた親方にね。なんかあたちの分だけ作ってくれて、少し悪い気がするけど・・なんてオーダーしたの?」

プリム「工房を見学した際、帯同していた「もうひとりの従者」に防具を作っていただきたいと。私なりのあなたのイメージを(宮廷画家を一瞬見て)彼に伝えて、絵にしてもらったんです。そのデッサンを親方様にお送りしたのです」

ヴィルヘルム「完璧だ。お前らしさしか出ていない装備だ」

キンババ「僕もそう思う。昔から君は黒い服が好きだったけど、白も似合うよ」

ボワコフ「その色なら雪に同化できるでアリマス。いざとなった時、モンスターの目くらましになるでアリマス」

ムーア「防寒性もバッチリ。暑いくらいよ」ふぁたふぁた(手で顔を扇ぐ)

ニャラスケス「動くニャ~て!!」びしゃっアセアセ(足下に置いてあった飲みかけ熱々なティーカップの中身をぶちまけてくる)

ムーア「ちっとも熱くないし」バシャッアセアセ(熱湯を腕でガードしながら)

プリム「耐熱性にも優れているそうです。火竜の火球にも耐えられるとのことですが・・是非お試しください」うふふふ

ムーア「アポロンに頼んだら喜んでやってくれそうタラーとにかく・・ありがとう。プリム」にこっ(笑顔で返答する王女様なオトモダチ)






Recollection No.5_160







ふぁ~~~~~~~~~~あ
(夕暮れ時なシュレイドの空を見上げながら)


くっちゃらくっちゃら・・(顎を上げたまま目線を下げると、いつものバルコニー席であることが見て取れ、目の前の席にプリム、そして右にヴィルヘルム、左にキンババの配置であることも確認できる)


キンババ「ずっと同じ姿勢だったから疲れちゃったね」ぐるぐるうずまき(肩を回している彼の横からミチェルがそっとティーポッドのお紅茶をカップに注いでいく)

ヴィルヘルム「俺は腹の虫がおさまらねぇ」ぐぅ~~~~

ボワコフ「自分もでアリマス」ぐぅ~~~~(顎を下げると、視点主の膝の上で丸くなっている彼の姿が)

ミチェル「すぐにお食事を」つてててててて(回廊を横切りながら宮廷内に消えていく彼の「猫背な」後ろ姿を見届ける視点主)

ムーア「・・・・・例の事件、なにか掴めた?」

ヴィルヘルム「お前に言われてから下水道を確認しにいったが、白骨死体はすでにもぬけの殻。お前を疑っちゃいねぇが、骨が勝手に歩きだして地下を出たとも思えねえ」ぐぅ~~~~

ムーア「犯人は特殊な毒でオヨネさんを消した。もしかしたら、あたちらが逃げた後、毒で骨も溶けちゃったのかも」

ヴィルヘルム「マジかよ!そんな強力な毒、キャッスルでも売ってねぇぞ?」

キンババ「特殊な毒を持つモンスターはたくさんいるというけど・・・犯人が調合もできるモンスターハンターなら別だ」

ヴィルヘルム「ギルドのハンターなら正々堂々、大陸を行き来できるからか?でもここには狩れる相手がいねぇぞ?」

プリム「入国者リストも調べましたが、狩人で登録している人物は見当たりませんでした。一体誰が何の目的で・・・」ふむ・・

キンババ「君の家を乗っ取ろうとしてたんだろ?オヨネさんは」

ヴィルヘルム「寵臣政治なんて王宮だけの話だと思ってたぜ。危うく洗脳されるところだった。だからってうちじゃねぇぞ。キャッスルから追放した後も婆さんが物乞いとして外街に残っていることも見過ごしてやっていたんだ。むしろバールボーンの寛大な心を称えるべきだ」

キンババ「同じような理由で過去にも問題を起こしていたとか?」

ヴィルヘルム「いんちき預言者のやることだ。報復されたとしても不思議じゃねぇな。あの強欲ババアなら」

ムーア「絶望を喰らう・・強欲の邪神・・・・」ぼそっ

ボワコフ「なんでアリマスか?」(上目遣いで)

ムーア「ん・・・・彼女の予言は本当に虚言なのかなって・・・そう思っただけ」

ヴィルヘルム「よせよ!あの婆さんはそうやって人の良心や信仰心を利用して権力を得ようとしてたんだぞ!?何を死に際に言われたか知らねぇが、あんないんちき野郎の言うことなんて信用するな!」

キンババ「確かに・・そういう理由なら、殺される理由も様々ってわけか・・・」

プリム「王都は引き続き警戒を怠らぬよう指示致します。できれば外街も・・」

ヴィルヘルム「任せとけ。こっちも取り締まりを強化する。これ以上、無法者で人口がいっぱいになっても困るしな。訳ありは、訳ありの街に行けばいい。ちょうどいいきっかけさ」

ムーア「そうだね。そうやって少しずつ、邪龍教や闇商人の入国を予防していかないとね。まだまだやることはたくさん」(対し微笑むプリム)

ヴィルヘルム「お見送り会もな」

ムーア「ぎーーーー!!」グシャグシャハッ(思い出したかのように激昂して膝上のボワコフの頭を)

プリム「これが最後というわけではありません。残念ながら私は送別会には参加できませんが、あなたの残した功績と共に、そしてボワコフという誇り高き獣人と共に過ごした時間を生涯忘れません」

ボワコフ「王女様・・・・」

ムーア「ハグしたら?今はアドニスもいないし。いいでしょ?」

プリム「私は以前から、親しくしているあなたを妬ましく思っていました」


バッ(視点主の膝上から飛び跳ね、プリムに体ごと抱きつくボワコフ)


ボワコフ「本当に・・・本当に・・・・感謝致します・・・クイーンドラグライト・・・・」ううう・・・

プリム「それは私の台詞ですわ。あなたの慈悲深く名誉ある行動は、代々、王都に受け継がれることでしょう・・・・また、いつでもいらしてください。ヴェルドは・・私はいつでもあなたを大歓迎致します」スッ・・・(優しくボワコフを抱きしめる)

ヴィルヘルム「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」(さすがに相手がボワコフではヤキモチどころではないといった感慨深い表情を浮かべながら二人を見守っている)


スッ・・(静かに日が暮れていくシュレイドの空を見上げる)


ムーア「お別れって・・・ほんとに嫌なもんだよね・・・・」


To Be Continued






★次回ストーリーモードは5/6(木)0時更新予定です★