
ファああああああ・・・・・・・
(見上げる視界をワイドに広がる澄み切った晴天のブルーを背景に、雪に覆われた白銀のヒンメルン連峰が自然界の絶景たるコントラストを表現している中、耳元には庭園の草花が風に揺れる心地よいアンビエントサウンドが聴こえてくる)
ムーア「きもっちええわぁ・・・・これが全部、夢だったらええのに・・・・」ファああああああ・・・・・
??「現実から目を背けるな。こっちを見ろ」
ムーア「ちっ・・・・・」
ちら・・(と、見上げる絶景から頭を下げると、色鮮やかなお花畑の中で腕を組みながらこちらを睨んでいる白装束姿のルチア(背中には竹籠(しょいこ付き)を背負っている)が目に映る)
ルチア「サボるな。採取しろ」ガサガサ・・(と足元の雪山草を摘み始める)
ムーア「あんだってこにょ・・・・」ぶつぶつ・・(文句言いながら身を屈め、地面を覆い尽くす雪山草に「渋々と」手を伸ばす)
ルチア「お前、この草が何に役立つか知ってるか?」プッ・・(草を根本から丁寧に抜きながら)
ムーア「しんない」ボスッ
ルチア「もっときれいに摘め。それじゃ売り物になんねぇだろうが」プッ・・
ムーア「だいたい、こんなの売れるわけ?」むんずっ
ルチア「阿呆。雪山草は滋養に良いんだ。薬湯にだって使われるんだぞ」プッ・・
ムーア「温泉・・・・前にシオンが言ってた辺境の観光地とかで使うのかなぁ・・」ぶつぶつ
ルチア「それにモンスターハンターになりたいっていうなら、採取だってちゃんとできないとダメだ。いざとなった時、怪我を治療できる薬の素材となる草花を摘めないと命取りになるぞ?」プッ・・
ムーア「あたちはそんなヘマやらかさないし、そんなにやられないし」ボスッ
ルチア「引きちぎるな!!生命を提供してくれている草花にリスペクトと感謝を込めながら摘め!!」
ムーア「い゛っ~~~~~~~!!!!」ポイッ
ちら・・(と、睨むように白雪神殿の方に目を向けると、回廊のテラス席でゆったりくつろぎながらおそらくは朝食後のお紅茶を楽しんでいるのだろうキンババ、ヴィルヘルム、そしてシセの姿が見え、それぞれがこちらを「ニヤニヤ」しながら傍観している)
ムーア「あいつらにも手伝わせて」ヒヒヒヒヒ・・ズズズズ・・(遠くで上から目線の嘲笑かましながら、強制労働させられている視点主をつまみにお紅茶を楽しんでいる三人のいやらしい顔)
ルチア「お前には聞くことがある」フォッ・・(摘んだ草の束を籠に入れながら)
ムーア「・・・だからプロムだったっての。一晩限りの恋人を連れ込んで朝帰りしたわけじゃないでしょ?幼馴染のぼんくら共(もちろんヴィルヘルム&キンババ)と一緒に帰ってきただけ。それもお酒抜きで」むんずっ・・スッ・・(一旦は馬鹿力で茎を掴むも、すぐに優しく掴み直す)
ルチア「問題はそこじゃない。お前、シセがこの前、王都に輸送しに行く時に、妙なことを言ったらしいな?」
ムーア「珍妙?何がさ?」プッ・・(根本から丁寧に草を引っこ抜く)
ルチア「シセに「ウー家に行くのか?」ってな。前にも聞いたが、どうしてお前がその名前を知っているんだ?」
ムーア「・・・・・別に・・ジェイソン・ウーの名前はヴェルドじゃ誰でも知ってるでしょ?」
ルチア「お前のことだ。放っておいても勝手に王都へ出入りするだろうとは予想していたからな。ウー家の名前をお前が知っていてもおかしくはない。問題はそのウー家の屋敷にお前が出入りしているってことだ」
はっ
ムーア「尾行させたのね!?最低!!」ブンッ
ルチア「答えろ。ウー家で何をしている?」
ムーア「関係ないでしょ!?あたちにはあたちにしかできないことをしているだけ!!」
ルチア「聞け!!今のあいつはお前が考えているような善人じゃないんだ!!取り返しがつかなくなる前に手を引け!!」
ムーア「今のあいつ・・・・ルチアは彼・・・ジェイソン・ウーを知っているのね?」
ルチア「ああ。だからこそ忠告しているんだ。あいつには二度と近づくな」
ムーア「なによ!それがそんな重罪になるわけ!?自分だって薬やってるくせに!!ルチアのやってることの方がよっぽど罪深いでしょう!?」
ルチア「・・だからだ。お前はあたしの若い頃にそっくりだ。今から予防しておかないと、本当にクソみたいな人生を歩むことになるぞ。あたしみたいにな・・」プッ・・
ムーア「・・・何よ・・今更・・・あたちが誰の背中を見て育ってきたと思ってるわけ!?」
ルチア「自分も周りも顧みない適当な人生を送ってきて、ようやく大切な仲間と出会えた事をきっかけに、やっと人様にも胸を張って言える目標を持って生きる覚悟をした矢先、そいつらを失い、惨めに自分だけが生き残っているだけの人生さ・・。唯一の救いは、そのかけがえのない友人の娘が、今こうして生きていることだ」ポスッ(ライトグリーンの実直な瞳でこちらを見つめながら微笑み、その大きな手のひらを頭の上に乗せてくる)
ムーア「・・・・・ずるいよ・・・そんな説得の仕方・・・」
ルチア「お前が自分の口から言えないなら、あたしがウー家に乗り込んでやる。これ以上、「あたしら」の娘に手を出すなってな」にこっ
ムーア「・・・・・こにょもにょめ・・」ぐすん・・
ルチア「その口癖。どこで覚えたんだか・・お前の母さん・・アースラもよく言ってたんだぜ?ほんと、親子だよな」へへへ
ムーア「そのお母さんのことを知る為にやってることなの!!だからルチアこそ口を出さないで!!」バッ
バスゥーーーーーーーーン
(地面に竹籠を叩きつけると同時に、今まで摘んできた雪山草がムーアの意志を代弁するかのように土の上に散らばっていく)
Recollection No.5_110
ルチア「ムーーーーア!!」ダッダッダッダッダッダッダッダッ!!(美しい草花生い茂る庭園と背後から聞こえる彼女の声を顧みずに駆け抜けていく)
バッ
ピィ~~~~~~~~イッ!!
(着地と同時にすかさず指笛を鳴らす)
ズドドドドドドドドドド!!
(同時にケルビやポポなどが集う馬小屋エリアの方から怒涛の勢いで「頭にリボンをつけたファンゴ」がインしてくる)
イノみゃん「ブモォ~~~~~!!」キキィ~~~~~~
ルチア「待て!!ムーア!!どこに行くつもりだ!?」(振り返ると彼女が追いかけてくる姿が見える)
ムーア「行こう!イノみゃん!!」バッ
ルチア「ムーーーーーーーア!!」
ドドドドドドドドドドドド!!
(山道へ向かって爆走していくファンゴに低姿勢でライドしながら風を切っていくと、背後からの声もまた自然とかき消されていく)
ムーア「クソッ・・・・クソッ・・!!ゴルゾンだって死んじゃったんだぞ!?なのに・・・・クソぉおおおおおおおおお!!!!!」ドドドドドドドド!!
ヒョオオオオオオオオオ!!
(駆け抜けていく山道の右側に見える崖側より、上空から舞い降りてきた火竜が視点主と同じ前方を向きながら並走するように舞い降りてくる)
ムーア「そうだよね・・あたちは一人じゃない・・・たくさんの友達がいるんだ!!」ヒュオオオオオオオオ!!
ドドドドドドドドドドドド!!
(山道から直線的に見下ろせる麓に広がる森林の奥から、城壁に囲まれた王都の姿がうっすら見えてくる)
ムーア「こんなゲーム、もう終わらせてやる・・・・待ってろ!!ジェイソン・クソ・ウー!!!!」
ブワッ!!
(友の猛る想いを察したファンゴは王都へ飛び込むように一気に山道から崖に飛び降りていく)
ムーア「いっ
イノみゃん「ブヒィ~~~~~~~ん!!!!」ビュオオオオオオオオオ!!
ムーア「ぎぃ~~~~~~~~~~っ
ふおん!!
(木々にぶつかる直前、間一髪のところで視界右方向より飛翔してきた火竜の背中に救われる)

アポロン「どこまで行けばいい!?」ビュオオオオオオオオ!!
ムーア「もち、ヴェルドでしょう♪」フオッフオッフオッフオッ(と笑うファンゴを抱きしめながら)
To Be Continued

★次回ストーリーモードは10/26(月)0時更新予定です★