とぼとぼとぼ・・(俯いたまま風雅な模様のカーペットを見下ろしながら歩いている)

ちら・・はぁ~~(そのまま左隣を見ると、同じく「がっくし肩を落としたロージー」がため息なんて)

ロージー「光蟲・・いなかったねぇ・・」しょんげり

ムーア「昨日はいたんだけどね・・・何処かへ飛んでいっちゃったのかなぁ・・」むぅ~


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(顔を見上げると、廊下の壁に美しい女性の肖像画が飾ってあることに気づく)


ムーア「このひと・・・・」(自然と引き寄せられたかのように肖像画を見上げながら前に立つ)

ロージー「ママ」(同じく左隣から彼女の強い一言が)


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(肖像画に描かれたロージーと同じローズピンクの髪色の女性は、きれいなドレスを纏い、後ろに髪を束ね、凛とした姿勢で腕を前に組みながら、善友であることを証明する天衣無縫の微笑を浮かべている)


ムーア「そっか・・・この人だったんだ・・・・・あの女神像は・・・」

ロージー「・・・・・・・・・・・・・・・・・」(それとなく彼女の様子を窺うと、唇をしっかりと噛み締め、決意に満ちた強い表情で母親の肖像画を見上げている)

ムーア「とってもきれいな人だね」

ロージー「うん」

ムーア「絶対になろう。ハンターに」

ロージー「うん」






Recollection No.5_57






ムーア「あ~~腹減った腹減った」フラフラフラ~(と隣で同じく視点の主を真似したロージーと共にダイニングルームに「ふらつきイン」かます)

メイド「おかえりなさいませ。すぐにお食事に致します」にこ

ムーア「だって。あんたは着替えて来なさいな」ほら

ロージー「そうしゅる」グッグッ(こちらに向かってちいちゃいサムズアップかます)


すってってってってってってっDASH!
(ワンピースのふんわりスカートを両手でしっかと掴みながら自分の部屋へと駆けていくローゼンクロイツのまだまだちいちゃいご令嬢)


メイド「すっかり元気を取り戻されたようで・・これもムーアお嬢様のおかげですわ」うふふふ

ムーア「お下品になったなんてクレームは受け付けないからね。それよりさ、あたち宛に何かお知らせはあった?」

メイド「・・・いいえ。まだ次の飛行船がいつ飛び立つのか分からない様子です」

ムーア「そっか・・」(思わず俯いてしまう)

メイド「お嬢様からお聞きしましたが、病院にお知り合いがいるとか。その方にご相談されてみては?」

ムーア「頼りたいんだけど、ほんとの出発の日に、「ちゃんとしたさよなら」をしちゃったからね・・。それにエスターは今、とっても忙しそうだから、あたちも「ちゃんと出発した」ってことにしておくのがベストだと思うんだ」


スッ・・(メイドは微笑みながらエスターのようにこちらの視線の高さに合わせて身を屈めてくる)


メイド「できればこのままムーアお嬢様にはここにいてもらいたいのですが・・・そしたら今度はムーアお嬢様のご家族が寂しがることになります。ご安心ください。すぐにムーアお嬢様のお友達を乗せていった船が帰ってきて、ご家族ともお会いできます。だからそれまでは、私共が責任をもっておもてなしさせていただきますね」にこっ

ムーア「・・・・・・・・・・。ありがとう。そうだ。まだお名前を聞いていなかったね」

メイド「これは失礼致しました。ジリアン・トンプソンと申します」フフ・・

ムーア「ねぇジリアン。実はね、告白があるの」

ジリアン「私で良ければ」にこ

ムーア「実は今日、ロージーがおもらししたってことを移民地区の子供たちに・・」


じぃ~~りあ~~~~~ん!!
あたしのお洋服がなぁ~~~~い!!



ジリアン「いっつもああなんですよ?本当は分かっているのに、誰かに着せて貰いたいんです。本当に可愛らしいこと」

ムーア「愛情が欲しいんだね。早く行ってあげて」

ジリアン「すみません。お話の続きはまた後ほど」


へこり
タッタッタッタッタッタッ


ムーア「偉大なるローゼンクロイツなり。世界はまだまだあたちを楽しませてくれる」ププッ






ちゅちゅん



ちゅちゅんちゅん



ムーア「砂漠の鳥はどんな鳥・・・・・」ごしごし(と真っ黒な視界をお手でこすっているようだ)




サンサンサンサンサンサン
(目を開けるやいなや、今日も元気いっぱいな太陽が「少し分厚目な」ガラス窓の向こうで燦々と輝いている)


ムーア「あっちぃ・・・ホットドリンク、ぼういらない・・クーラードリンクちょうだい・・」むにゃむにゃ


バチぃ~~~~~~~~~ンハッ
(突如、右隣よりちいちゃめな手の甲が視点の主の顔面目掛けて襲いかかってくる)


ムーア「いてぇアセアセ

ロージー「クーラードリンク・・・ぼういらない・・・」むにゃむにゃ(隣でお布団全開大の字で寝ている幼児の姿が)

ムーア「まったく・・・昨日の夜も飲ませればよかった・・」ごしごし(今度は叩かれた鼻をこする)


ぐずぐず・・(鼻をぐずらせながら起き上がると、今いる場所が質素な家財が置かれた賓客用の小部屋であることが窺える)


ロージー「すやすや・・」(アイルーの抱き枕をしっかと手足で挟み込みながら寝ている)

ムーア「・・・・・・・・・・・・」ムッムカムカ(その天真爛漫な寝姿を見て、何やらムカついたようだ)


すぅ~~~~~~~~んDASH!
ごろぉ~~~~~~~んうずまき

(「意地の悪い視点の主は」ロージーが寝ている敷布団を掴むやいなや、馬鹿力でそれをひっくり返す。同時にロージーが慌てて目を覚ましながらすっ転んでいく)


ロージー「わぁ~~~はぁ~~~~~んアセアセ」(当然そうなる)

ムーア「ひょ~っひょっひょっひょっ♪人はあたちをこう呼ぶ。「目覚ましデッドクイーンあたち」とね。ひょへぇ~~へっへっへっ・・・」


ボス~~~~~~~~んハッ
(顔面にアイルー抱き枕が頭から突っ込んでくる)


ムーア「いてぇアセアセ

ロージー「プププププ。幼児をいためつけた罰(バチ)じゃ」

ジリアン「おはようございます」ガチャリ

ロージー「おはよう!ジリアン!!」へぇ~へぇ~どうも(と視点の主)

ジリアン「今朝もよく晴れて」バガンハッ(と窓を開くと、続けて視点の主が外を覗き見る)


ちゅんちゅん(2階からよく整った庭園が下に見え、門の向こう側では何やら子どもたちがくすくすと笑いながらお屋敷を覗いている)


ジリアン「ずっとあの調子なんです。何かあったのかしら・・」

ロージー「ふぁ・・・ムーアちゃん、知ってる~?」

ムーア「・・・・・。実はね、昨日、あんたがおもらししたってことを移民地区の子供たちに話たからそれが拡散して・・」


すまない、どいてくれ!!
ダッダッダッダッダッダッダッ!!

(と、門の向こう側より、「迷子初日」に世話になった遊撃隊員が慌てた様子で庭園を突っ切ってくる)


ムーア「ほえ・・あの時の・・・」(と、こちらの存在に気づいた遊撃隊員がこちらを見上げながらその場に立ち止まる)

遊撃隊員「急げ!!お嬢ちゃん!!船が行っちまうぞ!!」

ムーア「ほえ?」パチくり(してる下からは血相変えた遊撃隊員が「早く降りてこい!!」と叫んでいる)


To Be Continued






★次回ストーリーモードは4/16(木)0時更新予定です★