ゴォオオオオオオ・・・・
(真っ暗な視界に「高密度な」風を切る音だけが聞こえてくる)


おい、嬢ちゃん。起きろ(男性の声と同時に体が揺さぶられる)


ムーア「う~~ん・・あんまん・・・ぼういらない・・」ゴロン(視界は引き続き真っ暗闇だが、どうやら寝返りを打ったことは分かる。そして鼻もつまっていることも)

船員「そんなもんねぇよ。到着したぞ。ロックラックだぞ」


パチッハッ(刮目と同時に水平に映る甲板の木床を照らす朝焼けの光が視界を瞬時に明るくする)


ムーア「見る!!」バッDASH!(起き上がろうとするも)


ごちぃ~~~んハッ(頭を横から床に強打する)


船員「バカだなぁ・・昨日の晩、どうしてもここで寝たいからって、寝袋に入ったのを忘れたのか?」よいしょっ(と視点の主が寝袋から「脱出」するのを手伝ってくれる)

ムーア「へへへ・・そうだったね」ゴシゴシ(目をこする)

船員「前に言ってみろ。びっくりしておもらしするぞ」

ムーア「見る!!」ダッDASH!


ゴロンゴロンゴロンゴロンうずまき
(走るより転がった方が早いと思ったのだろうか、見事なまでの「でんぐり返し(回避距離LV1クラスか?)」をもって、みるみるうちに船首までの距離を稼いでいく)


ムーア「それ見たことか、あたちのでんぐり返しはシュレイドいちの・・・・うおおおおおおお!!」(と船首の船縁から覗き込む外界の景色は・・)


ザベーーーーーーーーーン!!
(赤紫色を帯びた朝焼けに染まる茫洋とした砂漠は無作為に果てしなく広がっており、砂に覆われた大地に囲まれるようにして、巨大な平坦になった一枚岩の上に街らしき人工物が密集しているのが見えてくる)


ムーア「ほえ・・・・・」ブルブルブル・・(船縁を掴む両お手がカルチャーショックによる震えに侵されていく)


フォオオオオオオオオ・・・・・
(砂塵をも凌ぐと思われるモノリスの上に成り立つ砂漠の都市には、水源と思われる湖が見え、その中心からは街のシンボルといえよう、これまた巨大なモニュメントが突き出ており、建造物が密集したエリアからは薄茶色の岩肌を持つ蟻塚のような巨大建築物がいくつか建っているのが見え、その建物の所々から横に突き出すように造られた板状の発着場からは「早朝便」と思われる飛行船が続々と飛び立っていく)


ムーア「あれがロックラック・・・エスターはあそこにいるんだ」ヒュオオオオオオ


ちら(女神様のような船首像を見つめる)


ムーア「初めての砂漠の都バッジ獲得!!」ギャリッハッ(興奮のあまり両手で掴む船縁に「少女歓喜の爪痕」を残す。同時に背後から「どうだ!?嬢ちゃん!!チビッたろ!?」と船員の声が)






Recollection No.5_36






よいしょ・・よいしょ・・(船体に掛けられた木梯子を上手に降りていく)


ムーア「ほいっ!」たんっハッ(上手に着地)


ワァ~~・・ガヤガヤワイワイDASH!
(振り返ると生徒達の声が(黄土色をした凝灰岩ベース?の)格納庫内に反響している)


早く降りろ
危ないな!押さないでよ!
(停泊している飛行船の側面に掛けられた梯子を見上げると、これから降りてこようとしているキンババを催促しているヴィルヘルムの姿が甲板から見える。またその一連の光景を後ろからため息混じりにも静かに見守っているポレット先生の姿も)


ムーア「キンババ~!早く~!」(おそるおそる梯子を降ってくるキンババ)

キンババ「分かってるよアセアセもう急かさないで!!」よいしょ・・よいしょ・・

ヴィルヘルム「じれってぇな。手伝ってやるよ」ガシッハッ(梯子の両脇を両手、両足で挟み込むようにしがみつく。嫌な予感しかしない瞬間だ)


シャ~~~~~~~~~DASH!
(予想通り、上から梯子をスライド下降していくヴィルヘルム)


キンババ「うわぁ~~~~~アセアセ」ボヨ~~んDASH!ダンダンダンダンダンハッ(上から滑って来たヴィルヘルムのお尻に頭を潰されながら共に梯子を「ガクガクと」スライドしていく)

キンババ「ぎゃああああああ」ずでぇ~~んハッ(お尻から床に着地)

ヴィルヘルム「なっ?こうした方が早いだろ」スタッハッ

キンババ「今回の旅行が最後にならないよう祈るばかりだよ・・」やれやれ(する背後の梯子からはポレット先生が落ち着いて降りてくるのが見える)

他の教員「ポレット先生、こちらに」ワイワイガヤガヤ(生徒達がまだかまだかとワクワクしながら集結している前方に並んでいる教員たち。またロックラックガイドの姿も見える)

ポレット「さ、君たちも並んで」ツカツカ(例のごとく淡々と教員たちの方へ歩いていく)

ムーア「すごいね。ここ」きょろきょろ(見渡す広々とした格納庫内には他の飛行船もいくつか見える)

船長「この格納庫はローゼンクロイツ専用なんだ」(背後から視点の主の肩に手を置きながら現れる)

ヴィルヘルム「貸し切りってやつか。大した財力だな」

キンババ「そりゃそうだよ。こんな大きな船を持っているんだよ?ガイドさんの話だと「飛行船でゆくセレブな旅なら85000z」もするらしいよ」それが安いのか高いのかサッパリわからねぇけどな(とヴィルヘルム)

ムーア「はい船長質問。あの女神像のモデルになった人もローゼンクロイツの人なの?」(見上げる先には美しい船首像が)

船長「・・・・・・・それは君たち自身の目で探すといいだろう。そして、この旅行でローゼンクロイツの偉大さを知ることになる。良い旅を」シュッ(と右手を掲げながらその場を去っていく)

ムーア「ほえ・・・・」(その威厳あふれる船男の背中を見送っている)

ポレット「キャロルムーア!聞いているのか!?」あははははは

ムーア「はい!で、なんだっけ?」こそ

ヴィルヘルム「どうせ定型的な段取りの説明に決まってるぜ。俺様は俺様の道を行くぜ」(もう行っちゃおうとする)

キンババ「待ちなよアセアセ迷子になったらどうするのさ」ぐいっ(ヴィルヘルムの着ている白ワイシャツの後ろ襟を引っ張って止める。ちょっとだけ苦しそうな顔をするバールボーン家のご子息)

ポレット「それから街の外には決して出ないように。この大砂漠には君たちが知らない危険なモンスターがたくさん徘徊しているからだ」え~~~~~こわぁ~~~~い(と明らかにミミの声)

パク「先生~。モンスターって、どんなの?飛竜系?」

ポレット「だけじゃなく、牙獣、鳥竜、海竜、獣竜といった獰猛なモンスターばかりだ」マジうざいんですけど(とクロイの声だろうか)

キンババ「すごいね。西シュレイドじゃ考えられない環境だよ」うんうん(と視点の主)

ポレット「それだけじゃない。現時点ではこの大砂漠でしか目撃されていない、峯山龍と呼ばれる超大型の古龍種も存在するという。ですな?」はいニャ(と隣のロックラックガイド)

ビリー「安心しな。好き好んでモンスターなんて見にいくバカはいねぇよ」あははははは(と笑うビリー一味。デービスは引き続き「目ぇ真っ赤」)

ヴィルヘルム「お前にボコボコにされたくせにな」うんうん(と視点の主)

ロックラックガイド「もしもモンスターについてのお勉強をしたければ、都市の中にいるモンスターハンターの話を直に聞くといいですニャ♪きっとすごい体験談を聞けるに違いニャいですぞ」ムフフフ

ヴィルヘルム「だってよ、ムーア」

ムーア「やること多すぎでしょう!!むきゃああああああああ!!!!!」静かにキャロルムーアムカムカ(とポレット先生)


To Be Continued





★次回ストーリーモードは2/3(月)0時更新予定です★