がんばってぇ~~ぼっちゃぁ~~ん
(ボゲラス一味の声援を受けたヴィルヘルムが首を「ポキポキ」させながら目の前に立ち塞がる)

ヴィルヘルム「逃げるなら今のうちだぞ」ポキポキ・・ゴキリッハッ


ちら・・(頭上を見上げると達人のドクロが密集した「気味悪ゴシックシャンデリア」から、これまた不気味な黄金のスカルが吊るされている)


ムーア「あれを取ればいいだけでしょ?あんたこそ、恥をかかないようにね」むきぃ~~!!(と挑発に乗るヴィルヘルム少年(顔面は依然として包帯ぐるぐる巻状態))


ちら・・(背後を振り返ると腕を組みながらこちらを黙って見つめているルチアと声援を飛ばしてくれているキンババの姿が)


キンババ「ファイト!ムーア!!」

ルチア「・・・・・・・・・・・・」トントン(右拳で左胸の上を二回叩く)

グッグッ(それに対しサムズアップで返す視点の主)

ムーア「うし!!はじめましょう!!」パンパンハッ(ほっぺを両手で叩いて気合を入れる)






Recollection No.5_24






せぇ~~の・・ぼっちゃ~~ん、がんばってぇ~~~
やっちまえ~!ムーア!!そいつの皮をひん剥いて頭蓋骨を引っこ抜いちまえ!!
(ボゲラス一味のか細い忖度声援とルチアの凶暴な激励が反響する中、目前のヴィルヘルムと睨み合う)

ヴィルヘルム「ケッケッケッ・・俺はな、ムーア。この瞬間を待っていたんだ」ぼっちゃ~~ん、ファイトぉ~~

ムーア「どうしてさ?」親父の前でぶっ殺してやれぇ~!!

ヴィルヘルム「昨日からお前をぶちのめすシュミレーションをずっとしていたんだ。辛かったぜ・・。今日の授業中、後ろからお前の背中を見つめるたびに沸き起こる殺意の衝動を抑えるのがな・・・だが、ようやくお前を叩きのめすことが・・」

タッタッタッタッタッDASH!(長台詞を無視して床に転がっている木製脚立に向かって走る。対し「あ、コラッ!最後まで話を聞け!!」とヴィルヘルム)

ムーア「重たいなアセアセ」う~んしょっ(と極太木製脚立を持ち上げようとする)

キンババ「ムーア!!後ろ!!」(と背後から彼の声が)

はっハッ(と振り返るとヴィルヘルムがスピアー(ラグビーのような低姿勢で「頭から突っ込んでくるタックル」。プロレス技の名称)で飛びかかってくる)

ひょいっDASH!
ガラガラガッシャ~~~ン
ドンッ
(視点の主が難なくそれを避けるとヴィルヘルムはそのままの勢いで豪快前のめりに脚立にクラッシュしては転がっていく)

ヴィルヘルム「身軽さだけは認めてやるぜ!!」ゴロゴロゴロゴロうずまきスタッハッ(横転の勢いを利用して颯爽と立ち上がる)

ムーア「あんたのタフさもねタラー

よいしょっとな(脚立を持ち上げ、ザ・運搬スタイルでよれよれと運び出す)

ヘルフリート「ヴィルヘルム!何をしている!お前もハシゴを持てぇ~い!」(と玉座からおっさんの声が)

ヴィルヘルム「そうだったアセアセ」ガシッハッ(運搬しながら背後を振り返るとヴィルヘルムも梯子を拾い上げ、それを運んでくる)

ムーア「急がないと」うんしょっうんしょっアセアセ


ガショ~ンDASH!(と、ドクロが吊るされている真下に脚立を展開して配置する)


ムーア「よし。これなら届きそうだね」チラリぃ~んキラキラ(見上げる脚立越しに光る黄金のドクロ)

うんしょっ(と脚立を登る)

ルチア「気をつけろ!!」

ムーア「ほえ?」(梯子から見下ろす)


おりゃあああああああああ!!
(ハシゴを抱えながら突っ込んでくるヴィルヘルム)


ムーア「げっアセアセ


ガシャーーーーーーーーン!!
(ヴィルヘルムのラダークラッシュにより視点の主が登っている脚立が倒されてしまう)


キンババ「ムーーア!!」

ムーア「今のは危なかったアセアセ」ガシャ~~~ンドンッシュタッハッ(横転する脚立から飛び降りて着地すると同時にキンババの「ふぅ~~タラー」という安堵のため息も)

ヘルフリート「クオックオックオックオッ、愉快愉快!!これぞラダーマッチの見せ所!!息子よ!!そのままラダーで憎き小娘に報復するのだ!!」憎き小娘て(とムーア)

ヴィルヘルム「OK!パパ!!」おりゃあああああああDASH!(再びハシゴを抱えて突っ込んでくる)

キンババ「なんて卑劣な連中なんだ!!逃げて!!ムーアアセアセ」それがTLCってもんよ(と冷静なルチア)

ヴィルヘルム「地獄に堕ちろぉ~~~!!」ダッダッダッダッダッ!!

ムーア「おっと」ひょれっ(向けられたハシゴの先っぽをマタドールのように華麗に側方へ身を寄せて交わすと...)


パァ~~~~~~ンハッ
(渾身の豪快ビンタをヴィルヘルムに見舞いする)


キンババ「あれは強烈だなタラー


キキィ~~~~~~ッDASH!
(ビンタを喰らいながらも突進の勢いそのままに「両足ブレーキ」でUターンかましてくる猛牛ヴィルヘルム)


ヴィルヘルム「お前のビンタなんてどうってことないぜ!!」ダッダッダッダッダッ!!

ルチア「どうやらあいつは稀に見る「ビンタ無効」のスキルをデフォルトで持ってやがるようだな・・」なにそれ(とキンババ達の声が)

ムーア「しつこい奴め」うんしょっ(と近場に落ちてるハシゴを拾い上げる)

ヴィルヘルム「死ねぇええええええええ!!!!」ダッダッダッダッダッ!!(振り向くとハシゴごと突っ込んでくる、ぐるぐる包帯巻きの鬼の形相が)

ムーア「はいやぁあああああああ!!!!」ずんっDASH!(と手持ちのハシゴを突き出す)


ガシ~~~~~~~~ン!!
(突き出したハシゴの先っぽがヴィルヘルムのハシゴの先っぽと激しく衝突する)


ヴィルヘルム「いぎぃ~~~~~!!!!」ギリギリ・・ギリギリ・・(ハシゴをすんごい押してくる)

ムーア「むぎぎぎぎぎぎぎぎぎ!!!!」ギリギリ・・ギリギリ・・(同じく)

ヘルフリート「お~~~っと!!両者の力は互角のようだぁ~~!!」突然解説者の役割に回りやがったな(ルチア)たぶんそういうのずっとやりたかったんだよ(とキンババ)

ヴィルヘルム「いぎぃ~~~~~~~!!!!」ギリギリ・・!!ギリギリ・・!!

ムーア「むぎぎぎぎぎぎぎぎぎ!!!!」ギリギリ・・!!ギリギリ・・!!

ルチア「ムーア!!ケルビステップだ!!」

ムーア「はっハッOK!!」


バッ!!
(ハシゴを離し、ケルビのように優雅なステップで側方へジャンプする。視界からは見えないが、おそらくこの時の彼女の背景には「優雅に飛び跳ねるケルビ」が投影されていたことは言うまでもない)


ずでででででで・・ずでぇ~~~んDASH!
(当然ヴィルヘルムは慣性の法則によって、豪快前のめりにハシゴごと頭からずっこける)


ムーア「ひょっひょっひょっひょっ。自業自得だね」

キンババ「今のうちに金のドクロを!!」

ムーア「そうだったアセアセ


てってってってってっ・・
よいしょ・・ガシャ~~~ンハッ
(倒れている脚立に向かって走り、それを再び展開する)


ムーア「今度こそ・・・」うんしょうんしょ(と脚立をむんずむんずと登っていく)


チラリぃ~~~んキラキラ
(見上げる視界になんだかありがたい後光を放つ黄金ドクロの「下顎姿」が)


ムーア「よいしょアセアセ」ん~~~パー(とドクロに向かって手を伸ばす)


グラグラグラグラ!!
(突然脚立が激しく揺れ動く)


ムーア「ななななっアセアセ」グラグラグラ!!(揺れる脚立に必死にしがみつく)


グラグラグラグラ!!
(下を見るといつの間にか接近してきていたヴィルヘルムが脚立を揺らしているではないか)


ヴィルヘルム「ずいぶん高い所まで登ったな!!だが、それがお前の命取りとなるのだ!!」グラグラグラグラ!!

ヘルフリート「お~~~~っと!!ヴィルヘルム選手、ムーア選手を脚立ごと転倒させるつもりだぁ~~!!」お前が息子をそういう風に仕向けてんだろうが(ルチア)

ムーア「やめろぉ~~~アセアセ」グラグラグラ!!

ヴィルヘルム「ギャハハハハハ!!もっと喚け!!叫べ!!」グラグラグラ!!

ボゲラス「危ない、坊っちゃんアセアセ」グラグラグラ!!

ヴィルヘルム「え?」グラグラグラ!!


ガシャ~~~~~~~ン
(横転した脚立に飲み込まれながら倒れていくヴィルヘルムの背中を下敷きに着地する)


ムーア「ふ~~~危なかったタラーこりゃなかなか、むつかしい試合だ」ファイトォ~(キンババの声援が飛ぶ視界の下では「脚立に轢かれている」ヴィルヘルムの姿が。また背後からは「壮絶なクラッシュが少年少女に襲いかかったぁ~~!!」(ヘルフリート)「だからお前がそう仕向けてんだろうが」(ルチア)の声も...)

To Be Continued





★次回ストーリーモードは12/16(月)0時更新予定です★