キャッキャッキャッキャッ♪
(放課後、教室内より和気あいあいと下校していくクラスメイト達の姿を着席したまま見つめている)

ちら(後ろの席を見ると顔面に包帯を巻いたヴィルヘルムが真っ黒なスカル型リュック(人骨タイプで頭には警察帽を被っている)を背負い、こちらを睨みながら立ち上がる)

ヴィルヘルム「先に龍の尾で待ってるぜ。逃げるんじぇねぇぞ」

ガッ!ジリジリ・・ジリジリ・・ダッダッダッダッダッ!(こちらに向かって中指を「ダブル」でおっ立て、低姿勢のままゆっくり後退しながら教室を出ていくと「全力子供ダッシュ」で一目散に走り去っていく)

ふぅ~~~~~~(と視点の主の少女)

ちら・・(一息つき、隣を見るとキンババが革製のリュックを背負いながら席を立とうとしている)

キンババ「さて・・そしたら僕らも・・」よいしょ・・

グイッDASH!(背中を向けたキンババが背負っているリュックを彼の両肩がもげるくらいの馬鹿力で思いっきり引っ張り上げる)

キンババ「いたぁ~いアセアセ両肩が脱臼しちゃうよムカムカ」じたばたDASH!

ムーア「さっきの話、覚えてる?」

キンババ「え・・?ああ、面白い場所に行くって話?」

ムーア「どうせ暇でしょ?行くわよ」グイッ(キンババの手首を強引に「捻り上げながら」席を立つ)

キンババ「いたたたたアセアセちょっと待って!何処に行くのかくらい教えてよ」それと手首が骨折しちゃうよタラー

ムーア「三番街にある龍の尾ってところ」

キンババ「・・・・・・帰る」ぷいっ

ムーア「待ちなっムカムカ」ガッハッ(行こうとするキンババの「後ろ首」を自律神経ごと鷲掴みにする)

キンババ「ぎゃあああああアセアセ君、龍の尾がどんな場所か知ってるのかい!?」グググググッハッ(後ろ首を締められ、振り返る顔がみるみるうちに真っ赤になっていく)

ムーア「ヴィルヘルムのお家。バールボーン家のアジト」グググググッ!!(よりお手に力を込める)

キンババ「外街の中で一番危険だって言われている場所に誰が行くもんか!!」ダッDASH!(一気にダッシュで振り切ろうと試みる)

ムーア「待ちなってんだムカムカ」グッハッ(背後から右腕でキンババの首を締め、左手でキンババの左腕を締め上げながら拘束する)

キンババ「バールボーン家に喧嘩を売ろうっていうのかい!?」ひえええええアセアセ(どんどん締め上げられていく)

ムーア「売ってきたのは向こう!!だからあたちは買ってやるんだ!!」グググググッ!!

キンババ「いぎゃああああああアセアセ正気じゃないよ、君!!だいたい三番街にどうやって行くのか知ってるのかい!?」ひえええええアセアセ

ムーア「言えっ!!」グググググッ!!

キンババ「もはや君がギャングじゃないかアセアセいいかい!?北に位置する三番街は、城壁の北東と北西から繋がる壁によって、東の二番街、西の四番街と隔たれているんだ!!」

ムーア「じゃあ外から入ればいい!!」グググググッ!!

キンババ「それがだめなんだよ!!外側にはバリケードが張られていて入れないんだ!!」

ムーア「そんなもんぶち破って入ればいい!!」グググググッ!!

キンババ「そのバリケードはモンスターの骨で作られてるから簡単には破れないし、バリケードの側にはバールボーン家の子分が見張りをしているから無理なんだよぉ~アセアセ

ムーア「じゃあどうやって入る!?」スぱぁ~~んハッ(空いてる左手で後頭部をひっぱたく)

キンババ「東西の城壁には、それぞれ小さな門が作られていて、そこに検問所があるんだ!!そこで特別なパスを見せないと中には入れないんだよ!!君、そんなの持ってないだろ!?」だれかぁ~助けてぇ~~アセアセ(残念なことに教室内は既に二人だけである)

ムーア「ヴィルヘルムの奴め・・・あたちが中に入れるかどうか試してるんだな・・・・パスなら心配ないよ、たぶんだけど」パッ(ようやく開放されてホッと一息のキンババ)

キンババ「はぁ・・はぁ・・・パスを持ってるのかい?」

ムーア「あたちの友達が持ってると思う」

キンババ「・・じゃあ、本当に三番街に・・?」

ムーア「行くぞ」ガシッハッ(キンババの後ろ襟を掴み上げる)


いやあああああああああ
(引きずられていくキンババの阿鼻叫喚の叫び声が学園内にこだまする)






Recollection No.5_14






じーーーーーーーーーーーーーー
(ひとんちのバラックの陰から、高さ10m近くはある巨大な城壁を見つめている)


ムーア「むぅ・・・」じーーーーー(見つめる城壁の下には小さな鉄門があり、その側にバールボーン家の手下だと思われるボーンシリーズを身に纏った男女一組の見張り兵がクロスボウガン片手に警備をしている)

ルチア「あれが検問所だ。それにしても煩わしい壁だろ?大昔にバールボーン家がその当時の国王に作らせたらしい。王族共が公にされちゃ困るネタを連中に握られてるっていう証拠さ」(右上を見上げると凛々しい彼女の姿とそのレイアフォールドな腰に掴まりながら身を伏せるキンババの姿も)

キンババ「や、や、やっぱり帰った方が・・」もじもじ(どうやらおしっこも我慢している様子だ)

ルチア「一緒に行けば、親父さんにでかい顔ができるぞ?バールボーンのアジトに行って来たってな」

キンババ「・・・・・・・・本当にパスは持ってるの?」

ルチア「任せろ。ほれ」ピッ(とカードサイズの通行書を見せる)

キンババ「すごい・・収集家のお父さんでも持ってない代物をどこで手に入れたの?」

ルチア「まぁな。知り合いが経営してる四番街のアンティークショップだよ。んなことより、行くぞ」ザッ

ムーア「行こう、キンババ」うん


タッタッタッタッタッタッ(堂々と正面から検問所に向かって歩いていくルチアのレイアフォールドに続いていく)


男性見張り兵「止まれ」チャッ(こちらにボウガンの銃口を向けてくるボーンシリーズな男。気になる下腹部のインナーはもちろん白)

女性見張り兵「待て。顔見知りだ」スッ(男が向けた銃口を下げる)

ルチア「よぉ。キャッスルに買い物に来たんだ」ほれ(とパスをちらつかせる)

女性見張り兵「あんたが子供連れなんて、珍しいな」ちら(と頭に爬虫類の頭蓋骨のようなヘルムを被った女部族の兵士がこちらを見下ろしてくる)

グッ(それに対し、サムズアップして返す。キンババは視点の主にしがみつきながら「ひいいいいアセアセ」と慄いている)

女性見張り兵「いつも通り、問題は起こさないでよ」ギィ~~~(重そうな鉄の扉(近くで見るとこちらにもドクロの装飾が施されている)

ルチア「分かってるよ。行くぞ」チャッ(と手持ちのチップ(お札)を男性見張り兵のパンツの中に入れてやる。それを受け「へへへ」といやらしくわろうているボーンな男)


ザッザッザッザッザッザッ・・
(扉を潜っていくレイアフォールドに少し手を触れながら続いていく)


ちら・・(背後を振り返ると男の見張り兵の方が「ガオ~~」と子供を驚かすようなポーズを見せている)


ムーア「ねぇ、ルチア。買い物しに来たって言ってたけど、三番街にも商店街があるの?」ちら(振り返り、レイアフォールドの上にある彼女の顔を覗き見る)

ルチア「商店街?そんなもんじゃねぇよ。見てみな」クイッ(と顎で前方を指す)

ムーア「ほえ・・・・・」ちら(顔を正面に向けると・・)



バベーーーーーーーーーーーーーーン!!
(雑多なスラムのバラックが両脇に並ぶ大通りの奥から「巨大な龍の頭部」が大口を開けて構えている)



ムーア「ほえ・・・・・」ひええええええアセアセ(とキンババ)

ルチア「あれが三番街名物、レインボードラゴンキャッスルだ」



ボベーーーーーーーーーーーーン!!
(龍の頭部をよく観察してみると、その背後には巨大な身体も見え、そしてそれが龍の全貌を象った巨大な超密集型特殊建築物(我々の世界でいう雑居ビルに近い)であることが見て取れる。「各部位」の建築素材には石材、木材、骨素材、煉瓦などが使用されており、塗装もまた「住居別」に彩られてもいるので、非常に色鮮やかな外装となっていることが名前の由来なのだろう。龍の表面上に見える各住居の開き窓からはロープやつる草が垂れており、家主はそれを利用して中に入っているのだと推測できる。また龍型超巨大建築物の周囲には翼竜が多数舞っており、その脚に括り付けられたロープに掴まっている住民が「空経由」で各自の住居に出たり入ったりしている姿も見え、各部位の随所からは大砲の砲口が飛び出ていたり、バリスタが搭載されているのも確認できる)


ルチア「動かねぇがれっきとした要塞だ。感想は?」

ムーア「初めてキャッスル見たバッジ獲得♪」悪いことは言わない!今すぐ帰ろうよぉ~!!(とキンババの泣き言)


To Be Continued





★次回ストーリーモードは11/11(月)0時更新予定です★