ワイワイガヤガヤニャアニャアDASH!
(一番街の多種多様かつ雑多な人混みの中を「まだまだ背丈の低い少女視点」がスルスルと掻い潜って進んでいく)

ルチア「おい!こっちだ!遅れんなよ」(人混みの向こう側からお馴染みのレイアシリーズに身を包んだルチアが手招きしている)

ムーア「だったら先に行くなムカムカ」ててててて

ルチア「よしよし。落とさないでしっかりついてこれたな」


ちら(首を下げるとレザーアームな両腕にしっかりと抱かれた和蒸籠が視界に映る)


ムーア「そうよ。あたち一人で登校できるもん」(首を上げるとニヤニヤしながらこちらを見ているルチアの性悪な顔が)

ルチア「あたしだってそうしてやりてぇよ。けどお前が「謎の失踪」でもして、帰って来なかったからおトキさんや板長がうるせぇからな。それともお前一人でバールボーンに喧嘩売りに行くってのか?アジトも知らねぇくせに」ガヤガヤニャアニャア

??「ルチア!ルチア!」

ルチア「ああ?」きょろきょろ

ムーア「あそこだ」(指差す先に見える瓦礫の山の木陰から、如何にもあやしげなレザーシリーズやらチェーンシリーズやら「ごちゃまぜその場しのぎな装備」を身に纏った褐色肌の地元民男性が周囲を気にしながら手招きしている)

ルチア「余計に怪しいじゃねぇかタラー」ザッザッザッ・・(文句言いながら瓦礫の山へ近づいていくレイアフォールドのスカート部についていく)

ナジャンナ「こっちだ!こっち!早く!」(引き続き大げさに手招きしている後ろから、地元のメラルーたちが冷ややかな目でその光景を見つめている)

ムーア「キンババのパパ、どうしたの?」すっ(瓦礫に身を伏せているおじさんの横にしゃがみ込む)

ナジャンナ「ああ、ムーア。ムーアだよ。まったくとんでもねぇことしてくれたもんだぜ」(頭を抱えて蹲る)

ルチア「ああ、息子から聞いたか。それとお前に何の関係があるんだ?」

ナジャンナ「とぼけんな、この野郎!俺がただのガラクタ売りだと思ったら大間違いだぞ」

ムーア「ほえ・・これ売り物なんだ」(目の前のどう見てもただのガラクタの山を見つめる)

ルチア「んなことばっかりして、まともな仕事に就かねぇもんだからよ、こいつはカミさんに逃げられちまったんだよ」ったく

ムーア「ほえ・・じゃあキンババもママがいないんだ・・」

ナジャンナ「その大事な一人息子をいじめっ子から救ってくれたのには感謝する。だがやり方が良くなかった。見てみろ」ぐいっ(視点の主の頭を鷲掴みして強引に首を回す)


ワイワイガヤガヤニャアニャアDASH!
(スラムの商店街通りを行き交う人混みの切れ目から、蛮族観溢れるボーンシリーズに身を包んだ無骨な男女数名が威圧感満載のふてぶてしい態度で明らかにこちらを睨みつけている姿が見え隠れしている)


ムーア「ほえ・・おトキさんなら絶対に口を聞いちゃ駄目だっていう「あなーきー」な人達かな」

ナジャンナ「そのとおりだ。そんな危ねえ連中がお前を・・いや、俺たちを監視してるんだ。これが何を意味するか分かるか?」ぐいっ(再び頭を回されると不安に満ちたナジャンナの顔面が)

ムーア「あたちがぶっ飛ばしてやる」ぐいっDASH!(食い気味に肩を掴んで制御してくるナジャンナ)

ナジャンナ「やめろ!これ以上、事を大きくするな!」

ルチア「はぁはぁ~ん。分かったぞ、ナジャンナ。てめぇの息子がムーアと仲良くなったもんだから、バールボーンの報復が自分にも来るんじゃねぇかってビビってんだろ?ったく情けねぇ」

ナジャンナ「うるせえ!俺はこの外街で息子と二人でひっそり暮らしていたいだけだ!昨日も言ったろ!?ああいう連中とうまく付き合っていけねぇようじゃ、このスラムじゃ生きていけないってな。お前はその崩しちゃならねぇ均衡を登校初日でぶち壊したんだ。俺の息子を巻き込んでな」フン

ムーア「うまくやるって、ごまをすること?あたちのルールにそんなのない」ハハハッ!!(と爽快なルチアの嘲笑)

ナジャンナ「いいか!?今日は・・いや、これから学校で楽しくやっていきたきゃ大人しくしてろ!!」

ムーア「やだね。だって今日は学校が終わったらバールボーンのアジトに殴り込みに行くんだから」

ナジャンナ「はぁ!?ってことは三番街に行くつもりじゃ・・・本気か!?ルチア!!」

ルチア「ん?まぁな」ポリポリ(とはぐらかすように頬を掻いている)

ナジャンナ「奴らのアジトが何処にあるか分かってんのか!?悪いことは言わねぇ。龍の尾にだけは近づくな!!それと俺の息子を絶対に関わらせるなよ!!いいな!!」ダッダッダッダッダッダッ(グニャグニャな足腰でその場から逃げるように立ち去っていく)

ムーア「ほえ・・龍の尾・・・・って、なに?」

ルチア「ま、楽しみにしてろ。授業が終わったらな。行こうぜ、遅刻しちまうぞ」ザッザッザッ・・

ムーア「むぅ・・・・」ずでぇ~~ん(振り返ると遠くの方でナジャンナが豪快に頭から前のめりにコケる)






Recollection No.5_13






ポレット「このように世界中には古代文明があったことを示す遺跡が各地に存在している。また、テロス密林の北東にはフォンロン地方と呼ばれる広大な大陸があり、そこにもまた巨大な塔が・・・」(片手に持った本を見つめながら教壇の前をウロウロしている)

ちら(相席タイプの机の隣を見ると健康的な褐色肌にモコモコパーマをした男の子が一生懸命、授業の内容を「短めのえんぴつ」で一生懸命、手記に書き綴っている)

ムーア「ねぇ、キンババ」

キンババ「し~~~~~~」

ムーア「・・・・・・・・・・・・・・」ちら(後ろを振り返る)

ヴィルヘルム「・・・・・・・・・・・・・・・」(鼻を中心に包帯を顔面にぐるぐる巻いた(目鼻口には穴が空いている)太っちょ角刈り白人ボーイが「ダブル」で中指を立ててくる)

ムーア「・・・・・・・・・・・・・・」フン(と前を向く)

ちょんちょん(まったく使用していない新品の鉛筆でキンババの頬を突く)

キンババ「う~~ん。あとで」しっしっおいで(と払いのけられる)

ムーア「あのね、今日ね、学校が終わったら面白いところに行くんだよ」こそこそ

キンババ「ふ~~~ん」カキカキ

ムーア「だからさ、キンババも一緒にさ・・」

つんつん(と背後から突かれる感触が体に走り、その振動に合わせるように後ろを向く)

ヴィルヘルム「勝ったと思うなよ。次は俺様がお前をボコボコにしてやるからな」(と息巻くミイラ少年)

ムーア「クエスト達成したのはあたちよ、いじめっ子さん。それよりあんた、お父さんにチクったんでしょ?今朝、学校に来る前、あんたのところの「子分」があたちを睨んでた」

ヴィルヘルム「フン。パパに任せたらお前なんて瞬殺だからな。俺が自分の手でお前をボコボコにするまでは手を出すなって言ったんだ」ポキリ(と拳を鳴らす)

ムーア「じゃあ、結局、最後はパパに頼むことになるよ。だってあんたは一生あたちに勝てないもの」

ヴィルヘルム「なんだと!」ガッハッ(肩を掴んでくる)

ムーア「やるか、こにょっ!!」ブスッDASH!(素早くピース型のお手を作り、それをヴィルヘルムの鼻(巻かれている包帯の空気穴)の両穴「躊躇なく」突っ込む。「いたっアセアセ」って顔してるヴィルヘルム)


ぺぇ~~~んハッぺぇ~~~んハッ
(頭上より、まずは視点の主の頭が叩かれ、次にヴィルヘルムが先生の持つ本で叩かれる)


ポリス「で、あるからして・・」(背中を向けて何事もなかったかのように授業の続きをかます)

ヴィルヘルム「クックックッ・・ざまぁねぇな」(振り返ると口に両手をあててわろうている)

ムーア「あんただってぶたれたくせしてタラー」すりすり(頭を右手で撫でる)

ヴィルヘルム「いいか?放課後、三番街のキャッスルに来い。そこで決着をつけてやる」

ムーア「キャッスル?龍の尾があんた達のアジトだって聞いたよ」

ヴィルヘルム「ああ、そうさ。レインボードラゴンキャッスル。そこをお前の墓場にしてやるぜ」ハッハッハッハッハッ!!

ムーア「バカアセアセそんなに笑ったら・・」


ぺぇ~~~んハッぺぇ~~~んハッ
(再び頭上から鋭い打音が「二発」聞こえると同時に視点の主もたまらず目を瞑り、そのまま記憶がブラックアウトしていく....)


To Be Continued






★次回ストーリーモードは11/7(木)0時更新予定です★