へこへこへこへこ(と廊下を先陣切って歩いていく校長の「余裕を感じる」後ろ姿についていく)

きょろきょろ(四方を見渡すと、外壁及び教室と廊下を隔てる煉瓦の壁にはガラスの入っていない窓枠が一定間隔ごとに空いており、廊下からも外からも教室が丸見えできる仕様?になっている)

ムーア「夏は涼しそうだけど、雨が降ったらビチョ濡れだね」ぼそっ(と隣を歩くおトキさんに耳打ちする)

へこへこへこへこ(天井を見上げると「頼りなさげな」木の梁が今にも落ちてきそうである)

ムーア「おもいっきり揺すってみようか?きっと、ぼじゃ~んだよ」ぼそっ

へこへこへこへこ(下を見ると敷地一面「土むき出し」である)

ムーア「うち(神殿)の方がカッコいいね。学校も貧乏なのかな・・」ぼそっ(に対し、「シーーッ」と猫指立てて返すおトキさん)

エッキンソン校長「さ、ここが君のクラスだよ」(窓同様、ドアのない筒抜けな入り口前で立ち止まる)

ムーア「ほえ・・・」スッ・・(そこから顔を半分覗かせて中を見る)


ざわざわざわざわ・・(横列3×縦列4に配置された二人一組用の長机に「切り株タイプの椅子」に着席した子供たちがこちらを見ながら何やらざわついている。また、最前列中央からはキンババの顔も確認でき、対象的に中央最後列の席では年長さんらしき「ちょっぴりオシャマ反抗的」なティーンの男女が授業そっちのけな感じでこちらには目もくれず、ネイルを塗ったり、髪を骨型の櫛で梳かしたりするのに夢中になっている。そして中央の席では見るからにいじめっ子タイプの太っちょ色白金髪角刈りボーイがこちらに睨みをきかしている)


ひょろ長教師「これは校長先生。おや、新入生ですかな?」(と王都の貴族チックなタイト衣装を身に纏い、もちろんバッハ風白髪的なひょろ長教師が声をかけてくる)

ムーア「・・・・・・・・・・・・・」こくり(入り口から半分顔を覗かせたまま小さく頷く)

エッキンソン校長「あとはお願いします、ポレット先生」ぐいっ(と背中を押され教室内に入れられる)

ちら(背中を押されながらおトキさんの方を振り返ると「ファイト♪」的な激励ポーズをしている)

ポレット「では、こちらに」(冷淡な顔つきのまま、淡々と教壇の前に来るよう促してくる)

ムーア「・・・・・・・・・・・・・・」(それとなく教壇の前に立ち、こちらを当然ながら凝視してくるクラスメイトたちの注目を浴びる)


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(最前列中央の席では二人一組用の席に一人だけ腰を下ろしたキンババが目をキラキラさせながらこちらを見つめており、その背後からは、いじめっ子であろう太っちょ角刈り白人ボーイが腕を組んだまま、こちらの出方を伺うように凄みをかましている。最後尾の席のティーンな男女はこちらの存在にさも興味を抱いていない様子を装いながら、たまに横目で確認してくる)


ちら(おトキさんの方を見ると「ツバは吐いちゃだめ!」的なジェスチャーで警告している。その隣では校長がニコニコしながら頷いている)

すぅ~~~~~~~(再びクラスメイトの方を向き、大きく深呼吸する)

むぐっ(めいいっぱい息を吸い込み、呼吸を止める)

ほわぁ・・・・(と、こちらを不思議そうに見つめているクラスメイトたち。中央最後列のティーンな男女もようやく顔を上げ、それとなく注目している)

ちら・・(息を止めたまま、もう一度おトキさんの方を見ると大きく何度も頷いている)

ごくり・・(クラスメイトの方を見ながら生唾を飲み込む)


むんDASH!(胸を張る視点の主)


ムーア「どうぼはじべばぢで!!!!あだぢがキャロルムーアえすっ!!!!大きくなったらちょっぴり笑えるボンスターアンターになりたいえすっ!!!!よぉ~しくおねがいしましゅっ!!!!」へこりっ!!(深々と頭を下げる)


ハァ・・ハァ・・・(息荒いまま肩で呼吸しながら顔を上げると、クラスメイトたちが呆然とした表情でこちらを見つめている)


ムーア「おしまい」パンパンパンパン拍手(自分で拍手する)


・・・・・・パチパチパチパチ・・パチパチパチパチ!!
(それに促されるようにキンババが拍手をすると一斉にみんなも拍手をしてくれる。最後尾のティーンの男女も興味がないフリをしながらも小さく手を叩いているのも確認でき、中央のいじめっ子タイプの太っちょは「フン」的な感じで偉そうに手を叩いている)


ムーア「ひょっひょっひょっひょっ♪」パンパンパンパン拍手(手を叩きながら廊下の方をみるとおトキさんがホッと一息ついており、その隣では校長が満足げな表情でうんうん頷いている)






Recollection No.5_10






エッキンソン校長「それではキャロルムーア。ポレット先生の言うことをよく聞くんだよ。それじゃあ」ささ、どうぞ(と、こちらを名残惜しそうに見つめているおトキさん(ハンケチを咥えている)を促しながら去っていく)

ちら(ポレットと呼ばれた教師を見上げる)

ポレット「ではキャロルムーア。そこの空いている席に座りなさい」(業務的な指示を出すと、教壇の後ろに戻っていく)

ちら(目の前の空いている席を見ると、その隣からキンババがニコニコしながら手招きしている)

キンババ「こっちこっち。早く」

ムーア「ほらね。また会えたでしょ?」(と席に潜り込むように着席かます)

キンババ「ほんとだね。僕の名前も当てたし、君、祈祷師の家の子なの?」

ムーア「ちがうよ。ほんとはね、さっきキンババのお父さんに会ったんだ」

キンババ「僕のパパに?どうして?」

ムーア「そりゃ~どうしてって・・」

ポレット「おしゃべりはやめなさい。それでは授業を再開する」コホン・・(と、ぶ厚めの本を開く)

ムーア「授業ってなぁ~に?」こそり

キンババ「ポレット先生の担当は文学史で、僕らの担任でもあるんだ」こそっ

??「おいっ。だせぇ鎧だな」(背後からドスのきいた声が)

ムーア「ほえっ?」嗚呼~チミオ、どうしてあなたはチミオなの・・(と、戯曲を読み始める先生の声をバックに後ろを見る)

??「俺様がこのクラスのボス、ヴィルヘルム・バールボーン様だ。逆らうとひどい目に遭うぞ」ぐいっ(髪の毛をひっぱってきた)

ムーア「いちちアセアセはなせっ!」ぺぇ~んハッ(その手を払いのける)

ヴィルヘルム「いちっアセアセ生意気な新入りめ!」

キンババ「ひいいいいアセアセやめなよっ」お~チミエット・・なぜしてあなたはチミエット・・

ムーア「あんたがいじめっ子ね。キンババのパパから聞いた」

ヴィルヘルム「ちっ・・てめぇが親父にいじめっ子だってチクったのか?」グイッDASH!(キンババの肩をりんごを潰すような勢いで握りしめる)

キンババ「ひいいいいアセアセい、今は授業中だよ!」嗚呼~チミオ!お家争いがなければ・・

ムーア「こにょっ!キンババからその汚い手を離せっ!!」ぺぇ~んハッ(ヴィルヘルムの手をおもいっきしひっぱたいた)

ヴィルヘルム「いちっアセアセ女のくせして、なんて馬鹿力な野郎だタラーそれはそうと、さっき廊下にいたネコ、あれがお前のおふくろか?クックックックッ」

ムーア「ちがうよ。でもおトキさんはいつでもあたちに優しくしてくれる」

ヴィルヘルム「こいつ、自分のこと、あたちだって。育ての親がネコなもんだから、頭も悪いんじゃねぇ~の!?」わっはっはっはっは

ムーア「どうして頭が悪いのさ?」

ヴィルヘルム「獣人ってのは奴隷みたいなもんだ。だからお前は奴隷の子というわけさ!」

ムーア「このっ!!」バコーーーンドンッ(身を乗り出してヴィルヘルムを殴り倒してしまう)


ガターーーーーン!!
きゃああああああ!!

(椅子ごと後ろに倒れたヴィルヘルムに追い打ちをかけるようにマウントする)


ムーア「二度とおトキさんの悪口を言うな!!」ガーーンガーーンドンッ(マウント状態からヴィルヘルムの顔を叩き潰すように何度も殴りつける)

ポレット「何をしているんだ!!」

ムーア「謝れ!!おトキさんに謝れぇええええ!!!!!」グンッDASH!(瞼が切れ流血で両目を潰され鼻血をボタボタと垂れ流し続けるヴィルヘルムの胸ぐらを掴み起こす)

ポレット「やめるんだ!!キャロルムーア!!」ガバッDASH!(背後から大人に羽交い締めされるもそれを振りほどく)


バコーーーーーーーーン!!
(渾身の一撃をボコボコになったヴィルヘルムの顔面に叩きつける)



・・・・・バターーーーーーンDASH!
(ヴィルヘルムが白目を剥きながら、ゆっくりと後ろに倒れていくと同時に記憶もまた怒り冷めやらぬままブラックアウトしていく)


To Be Continued






★次回ストーリーモードは10/28(月)0時更新予定です★