ぽへぇ~~~~~~~~ん
(スラムの雑多な景色に映える、平たい一階建ての煉瓦建築学園(風通しをよくするためか、やたらと窓枠が空いているのだがガラスは入っていない)をじっと見つめている)


にょ~~~~~~~~~ん
(ドアの無い開放型の入り口横に飾られた看板には大陸文字で「オーロラスクール」と書かれている)


ムーア「ほえ・・これが学校・・」キャッキャッ♪(と子供たちが意気揚々と学園の中に入っていく姿を見つめている)

おトキ「ほら、お嬢様と同じ年齢くらいの子供もたくさんいますよ」キャッキャッ♪

ムーア「ほえ・・子供・・・・あたちもみんなに「ああ見えてる」か・・」キャッキャッ♪

ルチア「どう?イメージと違うか?」(右上を見上げると彼女が覗き込むようにそう聞いてくる)

ムーア「うーん・・・だいたいおんなじ♪」グッグッ

ルチア「OK。したら挨拶してこいよ」

ムーア「ルチアは?」

ルチア「この格好で中に入ってみろ。ガキどもの鬱陶しい質問攻めはうんざりだぜ」やれやれ(とポーズしてみせるレイアシリーズな彼女)

ムーア「おトキさんは?」(隣に侍るメイドネコシリーズな彼女に声を掛ける)

おトキ「一緒に学校長へご挨拶を済ませたら退出致します。本当はムーアお嬢様が授業を受けている姿を見届けたいのですが・・」うう・・(ハンケチを噛んで悔しがっている)

ルチア「したらよ、四番街で待ってようぜ。紅茶をいれるのが大好きな獣人が営むアンティークショップを知ってんだ。そこで時間を潰してようぜ」

ムーア「あたちもそっちがいい。お紅茶」

ルチア「なんのためにここまで来たんだ。お前の授業が終わる頃には迎えにきてやっから、そうスネるなよ。ほれ、行って来い」しっしっおいで

おトキ「それじゃあ参りましょう、お嬢様」ぎゅっ(優しい肉球で手を握ってくれる)

ムーア「はぁ~い。ほいじゃ行ってきまぁ~す」ばいばいねバイバイ(と笑顔のルチアに手を振りながら学園の方へ歩いて行く)


ワイワイガヤガヤDASH!
(同じく学園へ向かっていく多種多様な人種の子供たちに紛れ、おトキさんに手を引かれながら進んでいく)


クスッ(と、すれ違いざまにこちらを見て笑う同年代くらいのお嬢ちゃんたち)

ブッ!!(それに対し、ツバを吐くムーア。お嬢ちゃん達は当然のように鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしながらキョトンとしている)

おトキ「コラッムカムカ「それ」はやってはいけませんって何度言えばアセアセ」(彼女の声を尻目に単独で学園の入り口を潜り、中に入っていく)


ガヤガヤガヤガヤDASH!
(決して広くはない(狭い)簡素な土床のロビーだが、室内の煉瓦の壁には至るところにエスニックテイストな技法を用いたカラフルなアイルーの似顔絵やデフォルメされたモンスターをはじめとした民族絵などが描かれており、好感は抱ける雰囲気には仕上がっている)


ムーア「ほほぉ~~~」(多彩な色合いで描かれたモノブロスらしき一角竜を見つめている)

??「君、新入生かい?」

ムーア「ほえ?」ちら


モヘェ~~~~~~~ンキラキラ
(振り返ると、健康的な褐色肌にモコモコパーマをした男の子(服装は真っ白ルーズな襟なし丈長シャツを纏い、その下には同じく清潔感のある布製の白ズボンを穿き、足元はサンダル的なものを履いている)が数冊の教科書を片手に抱きながら笑顔でこちらを見ている)


ムーア「わかった。キンババだ」

キンババ「え~~~~!!どうして僕のことを知ってるのぉ~!?」(と可愛らしいまんまるな目をさらに開かせて驚いている)

ムーア「フフ。キンババめ。あたち、ムーア。キャロルムーア」スッ(右手を差し出す)

キンババ「はじめまして、ムーア。でもどうして僕のことが分かったの?」(握手を受け入れながら聞いてくる)

ムーア「フフ。キンババめ」

おトキ「ああ、お嬢様、ここでしたかアセアセ校長室はどこかしら・・」きょろきょろ(と背後から現れる)

キンババ「ああ、それでしたら、あそこですよ」(と指差す方向を見ると一段と分厚そうな木ドアが見える)

ムーア「ありがとう、キンババめ。またあとでね」(と、不思議そうな顔をしている彼をよそに、おトキさんの手を引っ張ってドアの方へ歩いて行く)

おトキ「今の子がナジャンナさんの?」

ムーア「もうお友達できた。笑える」ひょっひょ~♪


ガンガンガンガンハッ(握り拳の底でおもいっきしドアを叩く。後ろからは「そんなに叩かなくても・・」とおトキさんの声が)


「はぁ~い。お入りなさい」(と中から優しげなおじさんの声が)


ガチャハッバァ~~~~ン!!ゴロゴロゴロうずまき
(ドアノブをひねるやいなや豪快に開き、潜入工作員ばりに転がり込んでいく)


ちら(見上げるとデスクの向こうから目をまあるくした白人系スキンヘッドなぽっちゃりおじさんの人を惹きつける笑顔がこちらを覗いている)


校長「あ~~。君が新入生のキャロルムーアちゃんだね。元気なお嬢さんだ。私がこのオーロラスクールの校長を務めさせてもらっているチャールズ・エッキンソンだ。よろしく頼むよ」スッ(と右手を差し出す、どこか「校長っぽさ」を醸し出すゆったりチュニックを身に纏った、見るからに善人そうな、まんまるスキンヘッドな校長)

ムーア「よろしく。チャーリー」ブンブンDASH!(おじさんの右手をちいちゃい手で掴みながら上下に激しく振る)

おトキ「失礼致しましたアセアセ」へこり(隣から頭を下げながら登場してくる)

エッキンソン校長「お話は聞いておりますぞ。なんでもヒンメルンにお住まいだとか」

ムーア「そうよ。お山の中のね、おっきい神殿・・・じゃなくて、ちいちゃい山小屋で暮らしてるの。あたちの家は貧乏なのよ?」お嬢様ったら・・(隣から彼女の声が)

エッキンソン校長「はっはっはっはっ。構わないよ。貧乏だからといって、勉強や運動ができないわけじゃない。この学園は子どもたちの才能を伸ばすためにあるんだよ。キャロルムーア」にこ

ムーア「チャーリーに質問」

エッキンソン校長「なんだい?」

ムーア「この学校にはどのくらいまでの子がいるの?」

エッキンソン校長「年齢のことだね?学園には7歳から13歳までの子どもたちが通っているよ」

ムーア「卒業したらどうなるの?」

エッキンソン校長「まだできたばかりだから、そんなに卒業生は多くないのだが、外街で働く子もいれば、成績を認められて、よその学校に進学した子もいるよ。いずれこの学校から、王都のアカデミーに入れる子が生まれるだろう。私はそう信じている」

ムーア「ほえ・・それはすごい野望だね。あたちもそう思う」

エッキンソン校長「君は勉強をするのが好きかい?」

ムーア「本を読むのは好きよ。字を書くことや単語の発音は、おトキさんから教わったの。すごいでしょ」

エッキンソン校長「それは素晴らしいことだ。この学校には、まだ本を読んだりすることが苦手な子もいるんだ。君が積極的に勉強することで、みんなのお手本になれたらいいね、キャロルムーア」

ムーア「うん。あたちもそう思う。学校ではハンターのお勉強はしないの?」

エッキンソン校長「ハンター・・モンスターハンターのことかい?」

ムーア「そうそう」

エッキンソン校長「薬の調合法くらいかな・・狩人知識となると・・」う~ん

ムーア「大剣の使い方は?」

エッキンソン校長「はっはっはっはっ。君はモンスターハンターになりたいのかい?」

ムーア「うん。必ずそうなると思う」

エッキンソン校長「そうか。そのためにはしっかり勉強もしないとね」

ムーア「うん。あたちもそう思う。あ、そうそう。この学校にはアイルーはいないの?」

エッキンソン校長「・・・・・・・・・・・・」ぱちくり

おトキ「すみません。お嬢様・・彼女は私と長く暮らしていたもので・・」

ムーア「どうして謝るの?おトキさんたちだって、あたちたちと一緒の言葉をしゃべることができるじゃない?」(おトキさんは困った顔をして校長を見ている)

エッキンソン校長「・・・・・・・・。もしかしたら君のような子供が、大陸社会を良い方向に変えていく、新たな人権運動家になるのかもしれないね。期待しているよ、キャロルムーア」にこっ






Recollection No.5_09






ムーア「こちらこそよろしくでしょう♪」(笑顔で頷く校長の瞳にまんまる顔の少女がにこりと映る)



To Be Continued






★次回ストーリーモードは10/24(木)0時更新予定です★