~Antique shop NyaNya堂....

ワんニャ~ワんニャ~ワんニャ~ニャ~~
(見慣れたテラス席から見えるスラムの殺風景だが雑多な景色。日傘付きのテーブルの上にはそれぞれの席に空のティーカップセット(民族的な模様が描かれた見るからに高級そうなカップ&ソーサー)が置かれており、例の如く、背後に位置する店側からは賑やかな猫たちの雑談?が聞こえてくる)


ワんニャ~ワんニャ~ワんニャ~ニャ~(振り返ると多種多様な民族衣装に身を包んだ獣人たちが異文化交流さながらにちょこんと「地べたに猫ずわり」しながら「まあるく陣取って」談笑している仲睦まじい姿が見える)


いいニャ、しょれでいこう(と輪の中から長いマツエクをしたキュートな隠密毛のメラルーが「ほそっこい脚」で起き上がり、指示を出しながらこちらに向かって歩いてくる)


とっとっとっとっとっ・・ぴよ~~んハッ(歩いてくるスヘイラがこちらに気づき、満面の笑顔で空いている席に「ジャンピング着席」かます)


ジーナ「有意義に?」

スヘイラ「はいニャ!ニャかニャかあれでいい会議だったニャ。各地でも布教活動は順調そうだニャ♪」ぺろぺろ(とグルーミングしてる)

ジーナ「そのことですが・・」


とっとっとっとっとっ・・(スラム特有の「ほそっこい公道」から頭にターバンを巻いた「パープル毛のメラルー」が道の端々で衰弱しながら横たわっている住民に向かって「やぁやぁ」と手を振りながらこちらに向かって意気揚々と歩いてくる)


へこり・・ぴよ~~んハッ(拱手をみせながら一礼すると、空いている席にこれまた見事な「ジャンピング着席」かます)


アニャニャ・カーン二世「ご報告が。っと、その前にティータイムですニャ」バッDASH!(と、テーブル上に置かれた空のティーカップに気づくと直ぐ様「ジャンピング離席」する)

ジーナ「お待ちを」

アニャニャ・カーン二世「??」

ジーナ「メロンベリーのフレーバーティーはありますか?」

アニャニャ・カーン二世「・・・・・・・・・・(「確かあの棚に・・」的な表情を浮かべてからの)かしこまりましたニャ!しばしお待ちを!!」


てってってってってってっDASH!(それを目で追うと、二世は「両手を上げながら」店の方へ走っていき、引き続き円陣で密談をしている同胞達に向かって「やぁやぁ」と言いながら、獣人サイズのちいちゃい出入り口の中へと消えていく)


スヘイラ「メロンベリーのお紅茶なんてあるニャ?」

ジーナ「先日、白雪神殿を訪れた際、いただきました。ベックフォードさんの差し入れだと聞いたので、こちらにもあるかと思い「注文」してみたのです」へぇ~~(とスヘイラ)


ガシャ~~~んハッガラガラガッシャ~~~んハッ(背後より騒がしい音が聞こえてくる。それを店の外から聞いた同法達が「ニャンですかニャ?」と見ている)


やれやれ(スヘイラの方を見るとそんなポーズをしている)


あちちちちちアセアセコポコポコポコポアセアセ(店側より大袈裟なそういう音が聞こえてくる)


スヘイラ「すっかりお紅茶をいれるのが趣味になってしまったようだニャ」パチリん(長いマツエクのキュートな目でウインクかましてくる)


てってってってってってっ(再び店のを見ると、お盆に銀製のティーポット(肉球柄)を乗せた二世が出入り口より飛び出してくるなり「はいお待ちニャ~~♪」と言いながらダッシュかましてくる)


コポコポコポコポ・・(ジーナのカップにあつあつのお紅茶を注いでいく)


アニャニャ・カーン二世「どうぞ・・ですニャ」そそぉ~(あつあつのクリーンなメロン色のフレーバーティーを献上する)

ジーナ「では・・・」カチャリ・・(ティーカップを慎ましく口元へ運んでいく)

アニャニャ・カーン二世「・・・・・・・・・・・・・・・」じじーーー(ティーカップ越しにガン見かましている猫の顔が)

ジーナ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」つつぅ~~・・

アニャニャ・カーン二世「・・・・・・・・・・・・・・・」ハラハラ(ド緊張で死にそうな顔しながら心臓をおさえている)

ジーナ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」カチャリ・・(肉球マーク入りの高級ソーサーにカップを戻す)

アニャニャ・カーン二世「・・・・・・・・・・・・・・・」うう・・(早くお味の感想を聞きたいがあまり、臨終間際みたいに顔が青ざめている)

ジーナ「この清涼な麝香(マスク)の甘い芳香に調和した、滋味溢れる濃厚な旨味・・・プレデターハニーですね?とても美味しゅうございます」フォーーーーーーー!!(と言うまでもなく感極まる二世)






Recollection No.1_58






アニャニャ・カーン二世「とまぁ、前盟主の時と同じように、マスターの葬儀もまた無事に終了したようですニャ」ずるずるずる・・(と「ぬるくなった」お紅茶を飲んでいる)

ジーナ「ルチアさんから?」

アニャニャ・カーン二世「はいですニャ。先日、いつものようにブツを買いに来た時、「最近の調子はどうかニャ?」と聞いてみたら、愚痴と一緒にペラペラ語り出しましたニャ」ずるずるずる・・

スヘイラ「あいつなりに鬱屈が溜まっていたんだニャ。他にはニャにか?」

アニャニャ・カーン二世「ああ、マスターが飼っていた犬も主人を追うように逝ったそうだニャ。死因はマスターと同じく、老衰みたいだニャ」

スヘイラ「しょうか・・・アンマーンが・・・でも、マスターと一緒に埋葬されたニャら、「しょれはしょれで」良かったんだろうニャ・・」カチャリチャリチャリ・・(ティーカップの紅茶をスプーンでかき混ぜている様を感慨深い遠い目で見下ろしている)

ジーナ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」カチャリ・・(静かにカップをソーサーの上に置く)

スヘイラ「こりでマスターのグラッチェリーパイもお預けだニャ~」ハフ~

ジーナ「彼の味はアースラさんが受け継いでいます。彼女の容態は?確かもう9ヶ月目に入っていると思いますが」

アニャニャ・カーン二世「無事に出産したようですニャ。助産師のもとで学んだおトキの尽力もあって、安産だったと。お産にはバーニー・ブラントも立ち会ったそうですが、当の本人達より、ルチアやジェイソン・ウーの方が慌ててしまい、大変だったみたいですニャ」

スヘイラ「ドタバタお産劇が目に浮かぶニャ。赤ちゃんの名前は?」ハフ~

アニャニャ・カーン二世「キャロルムーア。女の子みたいだニャ」

ジーナ「・・・ロザリー家とベアトリクス家の血を継いだ子・・・」フッ・・(二人には聞こえない小声で呟く)

スヘイラ「マスターとアンマーンと入れ違いで生まれてきた女の子というわけだニャ。しょれじゃ、暫くアースラは王都に来れないニャ」

アニャニャ・カーン二世「それとジーナ様、捨て置けない話がもうひとつ・・」

ジーナ「なんでしょう」

アニャニャ・カーン二世「マスターが亡くなった当日、彼の部屋からジーナ様が出てくるのをルチアが目撃したと」

ジーナ「・・・・・その日、ルチアは神殿にはいなかったはずです」

アニャニャ・カーン二世「ジーナ様をはじめ、来客がいることを知っていた他の仲間が、休日の交換を条件に、ルチアに神殿へ戻るよう促したそうニャのです。彼女はジーナ様を見かけた後、おトキに声を掛けられ、皆のもとに行ったと証言していましたニャ。そしてまた、ルチアはあなたのこと・・アンジェリカを心配していましたニャ。ニャんでも気分を悪くされ、みんながいる部屋には暫く戻ってこなかったと・・・」

ジーナ「・・・・・・・・・・・・・・・・」(スヘイラの方を見ると心配そうな面持ちでこちらを見つめている)

アニャニャ・カーン二世「・・・・・・・・・・・・・・・・」(彼もまた神妙な面持ちでこちらを凝視している)

ジーナ「神殿の様子を探っていただけです。彼女は他に?」

アニャニャ・カーン二世「ニャにも言っていませんでした・・・が、ニャにかしら、ジーナ様に対し、疑念を抱く要因にはなったかもしれませんニャ・・」ふむ・・

ジーナ「今までの話をベックフォードさんに伝えましたか?」

アニャニャ・カーン二世「二代目ジェイソン・ウーは相変わらず多忙ですニャ。邸を伺った際、新しい秘書からこれを預かってまいりましたニャ」スッ・・(小さな封書を差し出す)

ジーナ「これは?」

アニャニャ・カーン二世「アースラ・ベアトリクス・ウルバンが相続した負債の完済が記された書状だとか」

ジーナ「そうですか・・・ルチア・ロッティは信義を貫いたようですね。確かに。バーニー・ブラントに届けましょう」スッ・・(封書を懐にしまう)

スヘイラ「ジーナ様を伝令扱いするつもりニャ?ベックフォードめ」フーーーーDASH!(と猫怒りしている)

ジーナ「学園設立の件は順調で?」

アニャニャ・カーン二世「それに関してはローゼンクロイツ家に一任していると・・また彼らは、ドスパパヴェルを医療薬として買い取っているらしいですニャ」

スヘイラ「うちらとしてもありがたい話ニャ。ローゼンクロイツさまさまだニャ♪」

ジーナ「問題はなさそうですね。屋敷を訪れていた少女のその後は?」

スヘイラ「ああ、しょうだった。ニャんでも、行方不明らしいニャ」

ジーナ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ちら(二世の顔を見ると「それはうち(タラスクギルド)の仕事じゃニャいですね・・」と言わんばかりに首を振っている)

スヘイラ「みゃあ、外街では珍しい話じゃニャいけど、家族は心配しているみたいだニャ。ウー家の・・・あいつがやったニャ?」こそり

ジーナ「考えられますね。なにせ彼女は「本物の」ジェイソン・ウーの顔を知っています。口封じに彼(ベックフォード)が攫ったのかもしれません」

スヘイラ「余所の大陸に売られたか、はたまた「各地」にバラされたか・・・どちらにしても王都にいニャいのは確かだニャ」

ジーナ「神殿に生まれた新たな生命・・・ヴィンセント・ベックフォードの覚醒・・・・そしてまた・・・」

アニャニャ・カーン二世「何かが動き出したと?」

ジーナ「神殿を太陽と見做すのなら、外街は影。ならば光が眩し過ぎるのもまた問題でしょう」ザッ(席を立ち上がる)

アニャニャ・カーン二世「どちらへ?」

ジーナ「白雪神殿が幸福の絶頂にあるのか、この目で確かめてきます」ブオン・・(視界に瘴気の流砂が横切る)

アニャニャ・カーン二世「それは・・つまり・・」

ジーナ「備えなさい。すべてはかのものの降臨のため」ハッ!!(拱手をして敬服する二世とスヘイラ)


To Be Continued







★次回ストーリーモードは8/26(月)0時更新予定です★