タイトル:クピドの悪戯

作者:北崎 拓(きたざき たく)

出版:小学館


虹玉といわれるなぞの奇病にかかってしまった主人公の成長を描いています。

作者は「たとえばこんなラヴ・ソング」で恋愛漫画の手腕を見せ付けたこともあり、今回も安心してきゅんきゅんできる。

男女の心の動きが非常に丁寧に描かれているので、ぜひ自身の経験と重ねて読み進めていただきたい。


あと、青年誌ということもあり、結構過激な描写がでてくるので要注意です。

タイトル:さすがの猿飛

作者:細野不二彦(ほそのふじひこ)

出版:小学館


太めの忍者、猿飛の高校生活を描いた作品。

女の子に優しく、そして強い主人公は、カッコイイ。

古きよき時代の価値観を感じる。


やや淡々としたきらいはあるが、魅力的なキャラクターが生き生きとしている。

サービスシーンも豊富なので、ラブコメが好きな方はぜひ。

タイトル:ダークグリーン

作者:佐々木淳子(ささきじゅんこ)

出版:小学館


少女漫画ですが、男性でも楽しめます。

絵柄は、コテコテではないですが、まあ少女漫画系です。

もしこれに耐性があるのなら、ぜひ読んでみてください。


現実とリンクする特殊な夢の中でのお話ですが、日常と非日常の描き方がすばらしい。

この人の漫画は、設定と仕掛けがどれも秀逸です。


特に非日常の部分での描写による説得力はすさまじく、不思議だけど、なんとなく納得できる感じです。

そして驚愕の物語展開。読後に映画「シックスセンス」を見た後と同じような感覚を持ったのは私だけでしょうか。




タイトル:みゆき

作者:あだち充(あだちみつる)

出版:小学館


血のつながらない妹とひとつ屋根の下で暮らす主人公。

恋人と妹の2人の「みゆき」の間でゆれる心をとても丁寧に描いています。


作者独特の軽さと素敵な人間像を味わうことができます。

また、作者お得意のテンポと台詞回しの良さは、既に完成されているのではないでしょうか。

全編ラブコメなので、恋愛を疑似体験したい人におすすめです。

タイトル:ブラックエンジェルズ

作者:平松伸二(ひらまつしんじ)

出版:集英社


現代版「必殺仕置き人」です。

初期は短編で、「どうにもならない悪党」を始末していくのですが、悪いやつはとことん悪く描かれており、始末時の爽快感を大きなものにしてあります。


物語が進むにつれ、だんだんと強大な敵が見えてきて、主人公達は大きな流れに飲み込まれます。

特に中盤までの盛り上がりは特筆もので、ものすごい吸引力で引き込まれます。


演出も現実ではありえないようなことがリアルに描かれており、作者の力量を感じられます。

不条理なところも吹き飛ばす勢いは、ジャンプ黄金期の作者陣を創造してもらえれば、わかりやすいかと存じます。

ぜひ一度手にとってみてくださいませ。



タイトル:まあじゃんほうろうき

作者:西原理恵子(さいばらりえこ)

出版:竹書房


切れ味するどいネームでマニアックな支持を得ているりえこ先生です。

もちろん私も大ファン!


連載当初、マージャン初心者だったそうですが、師匠と仰ぐ銀玉親方との出会いにより、立派なマージャン打ちになったようです。

周りの面子がとんでもない人たちばかり(プロ雀士やホントの博徒)なので、囲まれてえらい目にあったのではないでしょうか。

その経験が生かされてこそ、この名作が登場したのでしょう。


過激なネームが飛び交いますが、心にジーンときますよ。

それは、激しい戦いの中に、生の人間を感じられるからかもしれません。

タイトル:SWEET三国志

作者:片山まさゆき(かたやままさゆき)

出版:講談社


三国志を元にしたかる~いノリのギャグ漫画です。

全5巻と短いですが、中国の四大奇書のひとつである『三国演義』のだいたいの流れがつかめる優れもの。


テンポの良いギャグと、印象に残る構図が特徴です。

世界史の勉強の際に読んでおくと、勉強が楽しくなります。


これで興味を持った方は、横山光輝(漫画)や吉川英治(小説)の作品をオススメです。

あ、ソレ関係のゲームも非常に楽しめると思います。


とにかく三国志の入り口として、非常にハードルが低いのでぜひご一読を。

タイトル:カメレオン

作者:加瀬あつし(かせあつし)

出版:講談社


マガジンに連載されていた「ニューウェーブ」ヤンキー漫画です。

どこが新しいかと言うと・・・主人公が強くないのです。

弱く、せこく、ずるがしこい主人公が、腕力なしで成り上がる物語です。


ギャグ漫画として非常にネームが面白いです。

随所に出てくるシャレた言い回しは、きっと笑えるはず。


メインはギャグですが、バトルあり、涙あり、純愛ありの盛りだくさんな内容となっています。

この作者、絵が非常に綺麗ですので、そこらへんも要チェックです。




タイトル:銀と金

作者:福本伸行(ふくもとのぶゆき)

出版:双葉社


私がこの作者を知ったのはマージャン漫画でした。

今も第一線で活躍していますが、すごいのはその仕事の量と質。

「アカギ」「カイジ」「黒沢」と、どれも非常に面白い作品ですよ。


なにが良いって、ズバリ「台詞」です。

どの作品にもインパクトがあり頭に残るフレーズが満載なのです。


今回取り上げた「銀と金」も例にもれず・・・です。

最後ややトーンダウンしますが、全編を通して、手に汗握る展開です。

絵にクセがあり、好みが分かれるところですが、少し読み進めればすぐになれますので、試してみてください。

そんなもののためにこの名作を見逃すのはもったいない。





タイトル:俺達のフィールド

作者:村枝賢一(むらえだけんいち)

出版:小学館


熱血サッカー漫画です。

突拍子もないのに、やけにリアル。

作者の力量がなせる業ですね。

名作なんで、サッカーファンでなくてもオススメ。


主人公の幼年期から大人になるまでの成長が描かれています。

あと、この作者の描く漫画って、魅力的な人物ばかりです。

作者本人も素敵な人物なんでしょうね。


演出と台詞回しがとても粋ですので、人生で参考にできる場面に出くわしたいです。