こんにちは、久田和弘です(^^)

前回「スキップとローファー」のあらすじを書いてふと思ったのですが、こういうタイプの主人公って、一昔前なら「お転婆で、ちょっとドジっ子な女子高生☆」という設定でしたが、みつみは全く正反対ですよね。現に彼女が通っているのは高偏差値高校ですし、元々成績優秀で、それゆえに「過疎化が進む地元をなんとなするために官僚になりたい!」という明確な野心を抱いて上京してきているので、「ドジっ子」では済まされないシビアな世界にいるのは間違いない……。

例えば、みつみにとっては真剣そのものでも、狭い世界で生きてきた自分と東京っ子とではそもそも住む世界が違うので、どうしても言動に差が出てしまう気がして、クラスメイトに嫌われないよう必死に取り繕おうとしますが、ちょっとした出来事で彼女の素が垣間見えた瞬間、周囲の警戒心を少しずつ解きほぐしていく、というのもまたこの物語の魅力なのです。

みつみは、人の背中を押したり、勇気づけたり、励ますのが得意です。それは彼女が善人だからとかそういう訳ではなく、隣り合う人と一緒にただ全力で悩む、それだけなのです。それだけですが、みつみ自身も気付いていない最大の魅力で、その魅力に魅了されたクラスメイトたちが、少しずつ彼女のまわりに集まってきます。

みつみに惹かれるのは、小さなコンプレックスに振り回される等身大の高校生たちです。大人にとっては取るに足らない悩みでも、本人たちにとっては、それこそ人生を左右する大事件で、コントロール不可能な代物なのです。