こんにちは、久田和弘です。今日も『白暮のクロニクル』の魅力について語ります。
「オキナガ」とは、他の人間たちと同じように暮らしていた者が、「ある条件」により、歳を一切とらず、夜にのみ活動をする特異体質と化してしまう現象であり、ちなみにある条件とは「血分け」されること・・・つまり、オキナガから血を分けられ、それが体内に入って見事に適合した者だけが、人間を捨てるという運命を自ら選ばざるを得なくなる。また、血分けは瀕死状態の人間にしか行えず、第二次大戦中、沖縄戦で大怪我を負って死にかけていた雪村魁は、「ある人物」の血を無意識に飲み込むことで、それまでの「人間として生きた人生」と「大切に育んだ恋」をいっぺんに捨て去る覚悟に迫られる。
見た目18歳の美少年、実年齢89歳、性格は偏屈、ワガママ、マイペース、機械が苦手で、別名「殺人図書館」の司書をつとめる、引きこもり、雪村魁。
そんな風変わりなオキナガの連絡係を押しつけられたあかりは、なぜか魁から祖母譲りの太い眉毛を気に入られ(このあたりもじつは後で衝撃のネタバレがあります)、また持ち前の好奇心と度胸から、魁が個人的に追いかける「羊殺し」関連の事件に巻き込まれることになる。
それまで接したことのない、しかし世間のどこかに存在はしていた「オキナガ」と関わることで、不老不死ならではの死を達観する姿勢や、愛する者たちと共に生きられない悲しみ、そして、雪村魁が羊殺しを追いかける理由と、彼が生涯思いつづけるひとりの少女の名を知り、あかりは「人間」としてのあり方について悩まされることになる―――。
(お相手は久田和弘でした!)