こんにちは、久田和弘です(^^)
社会の価値観や周囲との関係性によって自分の主体性が曖昧になってしまう……そんな複雑かつ繊細な問題に切り込んだ作品が、今回ご紹介する「破瓜を破る」です!
あらすじは、ざっとこんなかんじです↓
一般企業でOLをしている香坂まい子(32)は、今まで性体験が一度もないことにかなり悩んでいた。「経験をいくつか経て大人になることは自然である」という教えをなんとなく鵜呑みにして生きてきたまり子にとって、同性の友人との会話も、男性社員の何気ないひと言も、全てが未経験な自分との差を見せつけるものに思えてしまう。そんななか、職場で同期の男性との会話がキッカケで、つい上司にあたる女性に経験があるかどうか気になってしまったまい子は興味本位で尋ねてみるが……。
「10年同棲している彼氏がいる」
とあっさり返され、「自分と同じ仲間かもしれない!」という期待はあっけなく崩れ去る結果に……。
「大人になったら自立して好きな買い物ができるくらいには仕事もしてるのに、セックスだけができない」
「私もできる側の人間になりたい」
なにがなんでも経験値がひとつ欲しくて焦ったまい子は、その後様々な「賭け」に打って出ます。……でも、果たして、自分の身体だけではなく心までも変えてしまうことを、あっさり「賭け」で決めてしまって、後々後悔しないのか……?
「破瓜を破る」は、「大人だからこそできなくてはならない」という価値観に揺れ動く人間模様を描いた物語です。
