こんにちは、久田和弘です(^^)

前回の最後にちらっと紹介した「ゆびさきと恋々」のストーリーはざっくりこんな感じです!

主人公は、糸瀬雪という、かわいいものが大好きな、一見どこにでもいる女子大生。物語開始時も、電車のなかでセールで手に入ったかわいいワンピースに思いを馳せてウキウキしています。

そんななか、同じ電車に乗り合わせた外国人から道を尋ねられた雪は動揺し、ハンドサインで「言葉が分からない」ことをアピールするも、どうやら相手には通じていない様子……。さらに困惑した雪の後ろから助けにはいってくれたのは、バックパックを背負った背の高い不思議な雰囲気の青年でした。

通りすがりの青年は流暢な英語で応対。おかげでその場は無事事なきを得て、ほっとした雪は、手話で感謝を伝えようとします。が、咄嗟に「聴者に手話は通じない」と気づいてスマホ入力に変更。

その様子をじっと見つめていた青年は、「そういうことか」と、口の動きによって雪に意思を伝えようとします。雪は雪で、「こういう人初めて見た」と言いながら至近距離で無遠慮にジロジロ眺めてくる青年の態度が気に食わない。

あからさまな態度にムッとしながら、「あなたと同じサークルに友だちがいる」ことをスマホで伝える雪。すると青年は納得したのか、雪より先に電車を下車しようと目の前を通りすぎる途中でなにを思ったのか、彼女の頭をぽんと撫でて、ひとこと。

「またね」。

自分に臆せず接してくれる青年との偶然の出会いに、雪は「音のない世界」が大きく変わる予感を、ひしひしと感じていたのでしたーーー。