こんにちは、久田和弘です(^^)

ゲーム中に向井くんが何気なくくちにした「守る」に対し「なにそれ」と茶化しつつしっかり反応してくれたのは、同じようにゲームに参加中の洸稀という女性。

ちなみに、向井くんたちが食事をしている店は、向井くんの義理の弟(妹の麻美の夫)が経営するカレー屋で、洸稀はそこの常連。洸稀が参加していた人狼ゲームが盛り上がっている場に偶然向井くんが居合わせたことで、その後ふたりは「飲み友だち」として人生の紆余曲折と恋愛トークに花を咲かせる仲になっていきます

そう、この物語のもうひとつのテーマは、「男女の友情は成立するか」です。理論武装がうまい洸稀は、相手が異性であることをほとんど気にせずあけすけな態度で向井くんの恋愛に意見するのの、逆に向井くんにとってはそれが非常に心地いい。ということは、それだけ向井くんはずっと「社会的な男らしさ」について気に病んでいたということでしょう。

(個人的には、向井くんが洸稀やほかの女性に対し”男らしさが息苦しく生き辛い自身の精神ケア”を求めすぎなのが気になるというか、それでも洸稀と向井くんが平等な関係性を築こうと努力している姿には安心させられますね……)

 

「守りたい、という言葉の裏側に上下関係が見えて、見下されてるな―、と思う」

ゲームそっちのけで思わず洸稀に突っ込んだ向井くんに対し、洸稀は思ったままをくちにします。そこでようやく、元カノへの未練の正体が「男としてのプライド」だと理解した向井くんは途方に暮れ……。