こんにちは、久田和弘です(^^)

前回で「来世は他人がいい」という作品の概要と深山霧島という人間の底しれぬ不気味さをガッツリ記載していきましたが、ヒロインである吉乃の人間性もなかなかに濃ゆいですよ。

霧島が吉乃に本気で惚れ…いや、執着しはじめた理由もそこです。派手な見た目とは裏腹に「普通でいたい」を地で行こうとする吉乃ですが、逆境まで追い詰められると彼女の本性が姿を見せ、まるで任侠映画の登場人物のごとく口の悪さで相手を脅迫しにかかる。霧島の脅しにも決して屈しなかった。

それは霧島が思わず「俺の人生メチャメチャにして」と口走ってしまったほど苛烈で美しい姿をしていたのでしょう。いやマジで、「極道の妻たち」かよ……。

さて、霧島のGPS追跡という魔の手から逃れるという高難易度ミッションに追われる吉乃。そんなかんじなので周囲から否応なく「霧島の弱点」と認識されてしまい、本人の意志とは無関係にトラブルに巻き込まれていきます。霧島はそんな吉乃を肌身離さず守り抜きたい、でも吉乃には吉乃の意思があり、やがて彼女は自ら進んでトラブルの渦中に足を突っ込んでいく。

ひとつトラブルを乗り越えるたび、吉乃は霧島のあり方を少しずつ受け入れていき、霧島もまた、吉乃の強さを信頼する一方で、「彼女が死んだら…」という不安に襲われるようになります。