こんにちは、久田和弘です!

「夏の永遠性=青春」と言われがちですが、本当に夏が永遠に繰り返されたら…そりゃ普通に怖くて当然ですよね。

そんな「繰り返される夏」の不気味さや非現実感を取り込んだ作品が、最近まで「少年ジャンプ+」で配信されていた『サマータイムレンダ』(田中靖規 著)です!

この作品に惹かれた理由は、「夏×SF」ですかね!!もうね、和歌山の離島、廃病院、蠢く化け物たち、そして人間の姿を借りた「なにか」というホラーゲームばりの勢ぞろいぶりに「あ・これ絶対おもしろいやつやん」と確信しました。そして、極めつけはループによって「繰り返される死」です。何回死んでも、大切な人たちを守るために諦めずに「死」を繰り返す主人公…。彼の持つ能力によって、島に隠された秘密や身近な人々がいなくなっていくという暗いストーリー展開がすこし和らぐので、けっこう大事なポイントですね。

…正直、この「島に隠された秘密」がかなり不気味なので、だからこそ主人公の戦う姿勢が描かれているおかげで読者もどうにかこうにかついていける…というのは無関係ではないかもね。

 

 

サマータイムレンダはこんなお話し

物語は、主人公である網代慎平(17)が、幼なじみで義理の兄妹の小舟潮(17)の葬儀に参加するため実家に帰省する場面からはじまります。島をでる直前にケンカ別れをした潮の突然の死に戸惑いつつも、いつものように目の前を「俯瞰」で見ようとつとめる慎平。
ところが、事故死とされていた潮の死因に他殺の可能性が浮上したことを皮切りに、島中で不気味な影が蠢きはじめ…。