こんにちは!久田和弘です(^^)
一見個性豊かで自分の信じた道をただひたすら進んでいるようなアユですが、内面には自身の性や恋愛への葛藤、そして家族との軋轢を抱え、いつ壊れてもおかしくない状況を必死に取り繕っている…。
絵を描くことのたのしさや救いを人一倍理解しているからこそ八虎をその世界に引き込んだアユを、だから彼は放っておけず、やがてお互いの内面をさらけ出すことでそれぞれに作品との向き合い方が変わっていきます。
表現は人生そのもの
なかば喧嘩腰にアユから絵の世界に誘われた八虎ですが、「藝大への受験絵画」に取り組むなか、同様の目標を持ち、けれど作品との向き合い方や経緯がそれぞれまるで異なる仲間たちとの出会いが、八虎の心に大きな影響をあたえていきます。
やがて「なんでもできる=すぐに理論武装したがる弱い自分」と向き合わざるをえなくなった八虎は、自分にしか描き出せない絵をひたすら模索していく、その姿は合格をねらう受験生ではなく、ただ人生に悩み・つまづき・這いずり回るひとりの青年にすぎなくて…。
③高橋世田介の場合
八虎と同じ予備校に通い藝大の油彩課を目指す世田介は、正真正銘の「天才」。
天性のセンスの持ち主で、独学で絵を学んできたとは思えないほどの実力を遺憾なく発揮する世田介の作品に、八虎はただただ圧倒されてしまいます。
人見知りで人付き合いくを嫌い、「絵を描くためだけに生まれてきました」を地で行く世田介の態度に激しい嫉妬とコンプレックスを抱いた八虎は、自身の理論武装を武器に変えようと必死に取り組むも…。
