バカバカしくても「最後」と聞くと不思議としんみりしてしまう魔法5
こんにちは、久田和弘です(*^^*)
主人公銀時・ラスボス高杉、このふたりは敵味方を超えた「似た者同士」であり、相手の中に自分自身を見ていたことが分かったところで、最後の戦いが幕を開けます。
4.失うばかりが人生ではない
『銀魂』をひと言で語るなら、主人公が「坂田銀時」という人生を得るまでの物語、ではないでしょうか?
攘夷戦争で一度失った「自分」を、万事屋メンバーとともに新しく作り直し、再スタートを切るまでが描かれているような気がするのです。
最終巻で新八が言う「銀さんはずっと皆の願いを叶えてきた」は、だからこれからは坂田銀時が自分の願いとともに人生をはじめる番、彼にとっての「終わりの始まり」への到達、という意味が込められているのかも。
基本『銀魂』はギャグ回が多いけれど、人間の生き様にまつわるエピソード、特に「何かを失う」描写が多々あり、そこではじめて大切なものに気付く登場人物たちの姿は、そのまま銀時の過去に重なりますよね。
キャラクターの命が失われても、彼らが大切にしたかったものは誰かの心に刻まれる…それらを繋いで出来上がった万事屋の日常は、坂田銀時という人間に、得ることの尊さを教えたからこそ、「あの最後」が迎えられたのでしょう。
終わる終わる詐欺をくり返し、最終巻で他作品をふたつもパクリ倒した青春コメディは、様々な別れと笑いとともに、これにて終幕です。
