バカバカしくても「最後」と聞くと不思議としんみりしてしまう魔法4
こんにちは、久田和弘ですよ(^^)
前回書いた「坂田銀時の本音」に、銀魂ファン、特に主人公推しの読者たちは妙に納得させられてしまったのではないでしょうか?
「まさかあの銀さんがこんなシリアスに…」と驚きつつ、
「でもまぁ、長い間万事屋メンバーにも隠し通してきて、読者もすっかり騙されたんだから、それくらい過去と向き合うのはトラウマってことだよなぁ」と、やっと主人公が弱い部分をさらけ出せたことに多少の喜びと寂しさを感じたりして…。
3.あいつのなかに「俺」はいる
銀時が自身のなかに過去を封じ込めた理由は、師を救えなかったことと、もうひとつ、「高杉晋助」の存在が大きく関係しています。
高杉は物語の序盤から敵キャラとしてチョイチョイ登場していて、つねに漂う黒幕オーラから「きっと銀時との決着が最終回になるんだろうなぁ」と予想した読者は多いのでは。
「俺はただ壊すだけだ」
という中二病&ラスボス感満載のセリフは、しかし真意を紐解いてみると、すべてふたりの男に向けられていました。
高杉は、結果的に師を救えなかった自分自身・「救わない」という選択をさせた銀時・彼らに残酷な選択を強制した世界を憎み、それでもやっぱり大切な仲間を憎み切れずにいたとき、逃げることをやめた銀時もまた同じ思いだったことを知り、そして物語は最終回へと加速していきます。
