久田和弘、『Pet』について語る2

「記憶って曖昧」
そう久田が考えたとおり、『pet』という物語は記憶をテーマにしています。
ちょっとはなしは逸れるのですが、久田がいつもこの記事を書くとき、物語のネタバレを避ける方法としてキャラクターの関係性にフォーカスしていて、そうすると必然的にメインの人物からスタートするものの、petに関しては正直誰をメインに添えても問題ないといいますか…

さて、どうしようか…(T_T)ウーム

お話しのメインはね、「司」なんですよ。でも司が能動的に動けば動くほど、彼と関わりの深い「ヒロキ」や「林」の人間性がより鮮明になるといいますか。得に司とヒロキの関係性は…ね(遠い目)
あぁうん、よし、今回は林さんから書きはじめるぞっ!

司やヒロキと同じ「会社」に所属する林は、簡単にいえば他人の記憶をあやつれる超能力者です。petにおける記憶関係の超能力者は2種類いて、一方が潰し屋、そしてもう一方がイメージ利用者で、林はこのイメージ利用者に当たります。
潰し屋の場合、相手の記憶に入り込み、ネガティブ・ポジティブ双方の秩序を乱し精神破壊に追い込むことで廃人にまで陥れる能力者を指し、一方、イメージ利用者は「タニ」「ヤマ」を使い分け記憶の入れ替えを行います。
タニには最も嫌な記憶、ヤマには最高に幸福だった記憶が溜め込まれている、精神の保管庫といっていいでしょう。

それぞれでつくりだしたイメージを使い分け、相手の記憶のタニ・ヤマを壊さぬよう中身を入れ替える…これこそ林が持つ能力なのです。