久田和弘が考える、「松虫あられ」ってどんなマンガ家??4

ヒーローである高橋くんの行動理由はいつだって単純明快、100%朋ちゃんへの愛情表現♡で成立しています。こんなの惚れないほうが絶対オカシイ!ということで、朋ちゃんもご多分に漏れずヒーロー高橋くんをいつの間にか好きになってしまう…この「いつの間にか」って恋愛ものにおいて鉄板ですよね、女子はここにキュンキュンするのかなぁ。。。。

高橋くんの魅力は、朋ちゃんへの全力愛情攻撃(?)はもちろん、内に秘めた彼なりの正義感も関係しているのかも。『鬼娘』しかり『高橋くん』しかり、両作品ともヒーローの見た目と言動は完全不良です。高橋くんの場合「好きなようにしていたらいつの間にか見た目がこうなっていた」というセリフがあったはずなので、恐らく派手な髪色やピアスはパリピの証ではなく本人の好みなのでしょう。
見た目で判断されることが多い分理解されにくいからか、誰に対しても臆せず自分の本音をぶつける高橋くん。一見乱暴な方法ですが、ちょっとねじ曲がってしまった朋ちゃんの心をほぐすには丁度いい。存在感が薄く周囲から都合よく扱われがちな朋ちゃんの存在に高橋くんが気づけたのは、それこそ「弱い立場の人間を放ってけない」という彼なりの信条で、多分自分自身が見た目だけで人間性を決められ傷ついた経験があるからこそ、相手の気持ちに寄り添えるのではないでしょうか?

キャラクターの個性やギャップはもちろん、それぞれの正義感が作中に込められている…それが、松虫作品の魅力なのかもしれません。