久田和弘、『BEASTARS』について語る3

レゴシの安寧を崩した張本人―――ドワーフ種の白ウサギ女子「ハル」は高校3年生。明るくサッパリとした性格の彼女はひとりで園芸部を切り盛りするしっかり者です。
ちなみに「ドワーフ種」についてですが…とりあえず皆さん画像検索をかけてみてください、フワフワモフモフが目の前に広がるので。

それにしても、小さく頼りなさげなフワモフ系白ウサギと、見た目のワイルドさが半端ないハイイロオオカミの組み合わせはあまりにも危険過ぎるというか、どう見ても「捕食者とエサ」にしか思えないこのふたり、じつは最初の出会いも「突発的なアクシデント」によるものでした。
このアクシデントの原因をつくった張本人のレゴシは偶然再会したハルに謝ろうとするも、簡単にことは進みません。

「…そう、あなたもそれが目的なのね」

そう言っておもむろに洋服を脱ぎだし、レゴシの腰のベルトに手をかけるハル…え、ちょい待ち、「それが目的」ってそういうコトかい?!「私も肉食の相手ははじめて」って、そんな、フワフワ白ウサギのお口から出るセリフじゃないよ??!
じつはハルちゃん、かなり恋愛に積極的なタイプらしく、園芸部の部室を独占できるのを良いことに、草食系男子を連れこんでは関係を持つようで、彼女の「来る者拒まず去る者は追わず」というサッパリしたスタイルが逆に男子の好感を誘う、要するにメッチャモテる。

が、彼女のやり方はもちろん周囲から大きく誤解され、反感を生み、学園内で「ビッチ」と呼ばれ、現在は完全孤立状態に。
そんなハルから迫られたレゴシは謝るという当初の目的をすっかり忘れ慌てふためきながら「自分をもっと大切に…」と言い捨てその場を立ち去りますが…。