久田和弘、『ギヴン』について語る2
前回、「BLが苦手な方はその作品の”キャラクター”に着目してみては」との久田和弘的考えを述べました。
ということで、今回は『ギヴン』の登場キャラクターについてまとめていこうかと!
まずひとり目が主要キャラクターの上ノ山立夏。
父親が使わなくなったギターを譲り受けたことがキッカケで音楽にのめり込んだ立夏。勝ち気な性格と努力が実を結び、大人顔負けの音楽センスを手に入れたけれど、同時にギターへの初期衝動や情熱は薄れていき、いまでは教室の机につっぷして日々をやり過ごす有様。
「高校に入学した頃には俺は自分がイメージした通りの音を演れるようになっていた」(『ギヴン』1話より抜粋)
高度な技術を手に入れればいれるほど、あの頃のドキドキするかんじは遠くなっていく、今の状態を変えたいと思うけれど、打開策は見当たらず…そんな曖昧な状態の立夏に初期衝動を呼び起こさせたのは、ある日の昼下がりに出会ったひとりの少年。
ここでふたり目のキャラクター紹介といきましょう。立夏が授業をサボるべく向かった昼寝スポットで出会った同学年の佐藤真冬です。
せっかく見つけた最高のサボり場所を横取りされたことに内心イライラする立夏に対し、自分の横のスペースをあけて座るよう促しつつ、ぼんやりとした様子で古びたギターを抱える真冬。
そのギターの弦が切れていることに気づいた立夏が指摘すると、驚いた様子の真冬がひとこと。
「これ、なおるの!?」
今回のイメージソング:https://www.youtube.com/watch?v=LIlZCmETvsY
