久田和弘、「尾崎かおり」について語る3

今日は前回の宣言通り、「神様がうそをつく。」の概要をまとめていきますね!

主人公は「なつる」という少年。
生まれたばかりの頃は身体が弱かったり父親が病死したりと、様々な出来事があったがすべて見事に乗り越え、スクスクと成長、健康的なサッカー大好き少年になったなつるは、11歳になった時期に転校。
なつるの整った容姿は転校初日から女子の目を惹いたけれど、当の本人はクラスメートからのアプローチを「よく分からない」と一蹴し、さっさと友だちとサッカーをしに行って(逃げて)しまう。

けれど、人の言葉や感情に鈍感なのかといえば決してそういう訳ではなく、それなりに敏感。
例えば、なつるが所属する少年サッカーチームに新しくコーチとしてやってきた若い男性は、なつるが母子家庭であることを本人の目の前で「かわいそう」と断言、その結果、最終的に顔面ゴールをきめられてしまいます。

そう、なつるは、自分が周囲から哀れまれることを極端に嫌い、無神経に投げかけられた「かわいそう」という言葉に対し怒りで返してしまう、繊細さと極端さを持ち合わせた、ある意味とても「少年らしい」性格なのです。

そんななつるは、11歳の年に「忘れられない夏休み」をある少女と過ごします。どこか大人びたその少女は、なつるのクラスメートの「理生」。理生は男子から「背が高すぎてランドセルが似合わない」と密かに言われてる程、小学生には似つかわしくないスラリとした体型をしていました。