久田和弘、『だんだら』について語る

家庭教師の目論見は見事に外れ、「新選組ファン」を豪語するようになった10代久田和弘、その熱は高校生になって更に加速し、関連グッズや書籍集めに手を出すように。
(余談ですが、自分が坂本龍馬ではなく新選組にハマった理由は、当時『PEACE MAKER』というマンガを読んだからでありまして。こちら、最近連載再開したとのことで、映画化により同世代のコアなファンがSNSでザワツイているようなので、今度機会があれば取り上げてみたいなと…)

特に歴史小説を読むのが大好きで、一番夢中になったのは司馬遼太郎が描く新選組像ですね!『燃えよ剣』の土方歳三はかっこ良すぎるし、当時の生活や風景が写実的に描かれた様子から、東京と地続きの過去に確かに存在した「江戸」の残り香に思いを馳せたものです。

そういえば、『燃えよ剣』に登場する土方歳三も好きでしたが、当時の久田が気になっていた隊士がじつはもうひとり…こちらももの凄く有名な「沖田総司」です。
沖田総司といえば、死因や最期の様子から、「儚く美しい青年」というイメージが付きものですが、最近では、飄々として掴みどころのなく、かといって冷酷に人を切り捨てたりはしない、もしかすると普通の人と大して変わらなかったのかも…などなど、あらゆる「物語」を通して彼の人物像を自由に思い描く人々が増えた様子。

が、沖田の人物像を想像するに当たり、「美青年」というポイントを決して外してはならないようです。
そんな沖田ファンの暗黙の了解を打ち破る作品が今回ご紹介する『だんだら』なのですが、具体的な概要は次回ご紹介します!