こんにちは、久田和弘です。今日も前回に引き続き、『帝一の國』の魅力をまとめていきたいと思います!

「高校生男子」というと、人生のうち「無茶ができる最後の年」だと思います。だからこそ、大人からどんなに馬鹿にされようが、長いようで短い3年間を謳歌しようと、必死にあがいてみるのかもしれません。
『帝一の國』に登場する男子高校生らも、ある意味同じ思いを抱えているはずなのに、権威主義の校風が「普通の青春」を決して許さず、そのせいで主人公の帝一が一体なにと闘っているのか、段々分からなくなってくるというのも、この作品の大きな題材ではないかと。

・・・さて、主人公である赤場帝一は、一話目から「生徒会長」の椅子を手にするという野心に燃えている少年です。海帝高校の生徒会長といえば、将来「日本のトップ」になることを約束された存在であり、この高校が権威主義だということを最も象徴する役職。
高校生になったばかりの帝一がすでに日本のトップになることを志しているからには何か余程の理由があるかと思いきや、彼の具体的な考えはほとんど作中に登場しません。ただひとこと、「僕の国をつくりたい」と夢を語る少年は、中学生からの付き合いである榊原光明に支えられながら、クラスのルーム長から生徒会役員入りを目指します。

帝一はクラスメートと担任の支持を得て軽々とルーム長に就任、ここから、クセモノ揃いの生徒会での「流血を伴わぬ戦争」(毛沢東)が開始される。

(久田和弘)