こんにちは、久田和弘です。今日も『娘の家出』の魅力について語ります。
まゆこが家出の理由を言い出さないことを心配しつつも、あたたかく自然に振る舞うまゆこの父としんちゃん(父の恋人)。まゆこはまゆこで、周囲の人間を大切に思うからこそ、複雑な感情に自分なりの方法で決着をつけに行く―――。
いっぽう、まゆこが属する高校の仲良し女子グループの面々もそれぞれ他人には上手く説明できないだろう事情を家庭に抱えている。歳の離れた兄と妹が子連れで出戻ってしまったため家に自分の居場所がなくなってしまったニーナ、両親の離婚に傷心中のなか、昔からお互いをよく知る父娘のように歳の離れた男性と関係を持ってしまったきゃなこ、元バンドマンで、まだ赤ん坊の自分を捨て、挙句の果てに、最近暴力沙汰で逮捕され犯罪者となった父親を持つぐっち。
彼女らは入学早々あるキッカケからおたがいの事情を知り、自分たちをまとめて「チーム離婚」と名づけ、以降、それぞれの悩みや事情を相談するように。
多分、このあたりが志村貴子にしかできない設定なのだろう。
彼女たちが抱える問題は、自分たちが直接関与している訳ではないからこそ、なかなか対処が難しい。それこそ、具体的にどうこうできるものばかりではなく、ほとんどが「人の心の動き」が問題の行き先を左右しているから、手の出しようがない。
けれど、たとえ大人の事情であったとしても、彼女らが傷ついていることは確かなのだ。その傷を修復したり、または向き合うためにあえてえぐるため、チーム離婚のメンバーは、家族と離れた場所、すなわち精神的な「家出」をくり返しながら、女子同士でたくさん会話をし、それぞれ自分なりの決着を着けていく。
(お相手は久田和弘でした!)