【コラム】 世界中がジダンに頭突き萌え
ただの頭突きに世界中が大騒ぎだ。
イランの保守系有力紙ケイハンは、サッカー・ワールドカップ(W杯)決勝でフランスのジダン選手が相手に頭突きをして退場になったことについて、宗教的信条を侮辱されたのが原因と指摘し「胸を張って退場した」とたたえる記事を掲載した。
そういった侮辱があったかどうかはもちろん妄想だ。
朝鮮日報はコラムでジダンの頭突きをうらやましがった。南北閣僚会議の北の理不尽な言い分に頭突きを決めたかったという内容だ。 サッカーもどきの格闘技、テコンドーには頭突き技はあるのだろうか?
日本ではドキュメンタリー映画「ジダン 神が愛した男」が、映画の結末が現実と同じ退場になることも話題を呼び、好調なスタートを切った。 映画のタイトルこそ、現実と同じという気がする。
フランスでは「ジダン・ザ・ヒットマン」というパロディソングがヒット中。いずれエイベックスあたりが買い付けるのだろうか?
WBC以来、スポーツコメンテーターとして人気上昇中の横綱、朝青龍はジダンの頭突きを「いいぶちかましだ」と絶賛した。但し、横綱が応援したのは”青”のイタリアだった。
世界中が頭突き萌えだが、この騒動は暴力が肯定されている悪い見本であり、子供達の間で頭突きが流行するのを懸念するという日本の教育現場からの声も上がっている。
頭髪の薄い方々からは「ハゲは短気で、怒ると頭突きする」イメージが定着するとの悲鳴も。
ジダンの頭突きの余波はフィールドを飛び出して世界中を駆けめぐっている。