★★★★☆
あらすじ
カナリア諸島にあるラパルマという島にやってきた一家が、島に襲い来る巨大災害に巻き込まれる話。
みどころ
巨大津波や火山噴火のVFX。
ふっつーに面白かったですよ。
もう典型的な災害ドラマで、構成も王道ですね。
今にも崩壊しそうな問題を抱えた一家が、災害に巻き込まれることで家族の命や絆はどうなるのか、みたいな。
一家の長女サラが、おまえ紙一重で何回命拾いすれば気が済むねんと思いました。
で、一家の周囲を、災害の兆候に気付いた学者や研究者たちと、政府の対応なんかがガッチリ取り囲んでいる感じですね。
ラパルマって実際にある島なんですけど、山ひとつ分が地震で地滑りして海になだれ込み、大津波が起きるって設定だったんですけど、ホントにあるんですかね。
なんかダイナミックでよかったですよ。
クライマックスで津波が衝突して打ち消しあう映像とかすごく迫力ありました。
いやもう、VFXってどんどん良くなりますよね。長生きはするもんだ。
なんですかね。
こういうのって「蜘蛛の糸」ですよね。芥川龍之介の。
カンダタはお釈迦様が垂らした儚い儚い一本の命綱を、最後の最後で群がる人々を蹴落として再び奈落に堕ちてゆくわけですが、
この年になっちゃうと、お人好しが必ずしも報われるなんてこたぁないんだということをわりとわかってます。
蜘蛛の糸は若くして自死しちゃったネクラおじさんの作り話ですからね。
やっぱいい人が報われてほしいなぁと思ったんでしょうね。ネクラおじさんも。
でも実際は、人を蹴落としてでも助かりたい人が得をすることもある。
それをわかったうえで、自分はどう在りたいかを選ぶのがニンゲンの永遠の課題なんですかね。
ちなみに私は、地獄に堕ちてゆくカンダタ見ながら、「ああもう少しだったのに」って嘆くお釈迦様に何様だと思うタイプです。
まぁ、お釈迦様なんですけどね。
この作品は、ミニシリーズなので長さもちょうどいいです。
クリスマスに家族と一緒に見るのいいかもです。
