★★★☆☆
あらすじ
放送作家鈴木おさむが、引退を前に書いたSMAPの小説。
みどころ
わりと実名で業界の裏側が書かれているところ。
昔から、あまりアイドルに嵌るタイプではないし、SMAPのファンでもない私が、
なぜこの本を手に取ったのかということですよ。
もちろん、下世話な好奇心はありましたとも。
でも、それ以上に、引退を前に様々なYouTube番組に出まくっていた鈴木おさむ氏の話が圧倒的に面白かったからです。
やっぱ多くのエンターテイメント作ってこられただけのことはあります。
正直に言えば、本よりもこの人のトークの方が面白かったです。
25歳で五千万の借金背負って、さてどうしようかというこの方自身のお話めちゃくちゃ面白いです。
と、大島さんとの結婚の話とかね。
そして、本の方は、結論から言えば、解散になった核心の原因はやっぱ書かれてなかったです。
そりゃそうか。
闇中の闇というか、関係者やメンバーの個人的な様々な問題も複雑に絡み合っているからでしょうかね。
SMAPに関して、一言でいうと、国民的アイドルとしてよく見聞きしていたという感じです。
特別な思いはなにもなく、解散するときも驚きはしたものの太字でへーと思っただけです。
そういう意味では、六人目のSMAPとまで言われた鈴木氏が書くこのエッセイは、私には彼ほどの当事者感覚が体感としてないので、やっぱり、あそうなんだぐらいです。
彼らから勇気や希望を貰ったという感覚もないです。
でもやっぱり、芸能界のトップをずっと命がけで走り続けてきた人たちの話なので、
すげえなと思うシーンも、グッと胸を突かれる個所もいくつもあります。
マイケル・ジャクソンが番組に来た時の放送とか、
解散直前の放送も見てましたしね。
人として、アイドルとして、どう在り続けるかという彼らの思いや覚悟はとても素晴らしいと思いました。
っていうか、なんで私、このレビュー書いてるんだろう。
なんか、やっぱり、ファン人のための本だったなと思ったかな。
そして、意地悪な見方ですけど、やっぱこれも鈴木氏のエンタメ作だなと思いました。
まぁ、能登の支援金の一部になると思えばいっか。