★★★★☆

あらすじ

極端なマイノリティを生きる5人の人々の生き方。

 

みどころ

役者の腕の見せ所って感じのそれぞれの役どころ。

 

最初の30分ぐらいは、私はこの話の何が面白くて見てるんだろう思いながら観てましたw

よくわからない嗜好を持つぞれぞれの人々の、何がどう辛いのか知りたくて観てたのかな?

なんかそんな感じです。

このお話の中では、極端なマイノリティの人々にスポットを当てていて、

その対立軸として圧倒的マジョリティであろう、検事役の稲垣吾郎持ってきてるんですね。

でも、この作品の中では彼が圧倒的に歪でした。

彼のお陰で他の人々が引き立ちました。

吾郎ちゃん、いいお仕事しました。

神戸八重子役の東野綾子ちゃん、すごく良かったです。

この子も心にトラウマを抱えていて、男の人がダメな女の子演じてたんですけど、

この子が、独特の嗜好を持つ大也くんに気持ちを吐露するシーンすごく良かったです。

お芝居もよかったんですけど、これは、朝井リョウの原作がよかったんだと思います。

心にざっくり大きな傷を負わされるのをわかっていて、

大也くんに思いのたけをぶつけるんですね。

観ていて痛々しいんです。黙っていればよかったんです。

それなのに、自分の気持ちを押し付けるように見えて

実は、彼に対して深い思いやりをもって気持ちをぶつけるその様が、めちゃくちゃかっこよかったです。

こういうのを純粋というのだと思いました。

この女の子を描き出した朝井リョウがすごいと思いました。

そしてどうでもいいんですけどこの大也くん、知り合いのベトナム人の男の子にそっくりで、彼にしか見えなくてちょっと集中乱れましたw

 

そして、ガッキーと磯村勇斗くんの関係ですかね。

こんな子、よく思いついたなと思いました。

そして、ラスト間際で児童性愛者と絶妙に絡み合わせる巧さよ。

いや、深い作品になっていたと思いました。

誰にでもおススメできるものではないんですけど、見ごたえのある良作だと思いました。