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あらすじ

辞書編纂に人生をかけた編集者のお話。

 

みどころ

ひとつのことを極めていく人々への深いリスペクトと愛情を感じられるところ。

 

二度目の試聴です。

三浦しおんの原作も読んでいるんですが、改めてきちんとレビュー書くのは初めてかな。

辞書作りに関する映画だと、つい最近「博士と狂人」という映画を見てますね。

メル・ギブソンとショーン・ペンで、こっちは英語がわかんない分、話の筋でよくわかんないところがあるって言ってますw

それに比べると、こっちはよくわかります。

私は元書店員だった頃、2018年に広辞苑の最新7版が出た時の、ちょっとしたお祭り騒ぎをよく覚えています。

この電子の時代に紙の辞書って誰が買うんだよって感じですし、

なんちゅうか、もはや実用書というより記念品みたくなっちゃってるんですね。

それでも、どうだ出版しちゃったぜっていう出版社のプライド感じますし、

岩波が出すこの辞書の重鎮感を受けて、書店も恭しく販売しちゃうぜっていう雰囲気あるんですよねえw

バカみたいなんですけど、なんかちょっと応援したくなりましたw

辞書って毎年春になると大量に入荷するんです。

季節ものなんですね。

で、春の入学に合わせて平台作って展開するんですけど、

ここ数年だとこういうのも変わっちゃっただろうなぁと思います。

 

でも、それでも辞書や百科事典みたいなもの作るのって、出版社の意地とプライドみたいのがあって、やっぱ特別なものなんだっていう感じあるんですよね。

でも、そうは言っても出版社にしてもお荷物なんですね〜。

大いに苦笑いですよw

映画の中の辞書編集部のセットがもう、めちゃくちゃ凝っていて、古い別館の煤けた部屋で、大量の紙に埋もれて日々、用語カードと向き合っている地味〜〜〜な言葉オタクたちw

雑然としてるんですけど、実はよく片付いているっていうのもすごくよくて、

今時ああいう編集部もそうないとは思いますが、

でもそのセットがかえって臨場感あるんです。

その中で、「右」の説明文を考える人々が一生懸命地味な仕事してるんです。

右をどう説明します?

難しいですよね。

改訂版ではなく、辞書を一から作ると何十年ってかかることあるみたいですね。

日々変わってゆく膨大なの言葉の山と向き合って、コツコツコツコツ作り上げていく彼らは、人生も命もこの仕事に捧げていきます。

物語の中で作る辞書の名前が「大渡海」っていうんですけど、

なんかちょっとくすってくる、こういうユーモアがこの地味な作品の中でチカッと光ります。

馬締という名前がそのまま服を着ている真面目な主人公を松田龍平が好演しています。

この映画見ると、自分のお仕事頑張ろうという気にさせてくれる良作です。

人生にちょっと疲れた方に、お勧めします。