歯は良いほうだと思っている。
4人の子供達、、と言ったって、人の親になっているほどで中年だが、、
みんな、虫歯もなく、まあ歯のタチとしては
良いほうだろう。
私は、怪我や病気なら「自然治癒」ということがあるかもしれないが
歯だけは、自然には治らないから、
予防と、悪くなったら治療をなるべく早くしなくては、、と思って、ここまでそうしてきた。
実は、いつもライブを聴きにきてくれたり、
飲み会で、ワーワーと一緒に騒ぐ同級生に「歯医者」がいる（男子、、爺さんとも言う）
昔から、「治療においで！」と言ってくれるし、
実際に遠くても「アイツは名医だ！」と言って
治療に通う仲間もいる（名医かどうかは、ワタシは知らないが）
でも、同級生、しかも男子（爺さんともいうが）に
口の中を見せるのはイヤだ。
彼にそう言うと「でも産婦人科じゃないから、、」と言う。笑
イヤ、歯科も産婦人科も、同じだよ！
あたしゃイヤだ。
で、
今まで、少しでも歯に異常を感じれば
すぐ（別の歯科で）治療してきたし、普段からクリーニングもしてもらったり
一応気にしてきた。
奥歯が一本、2〜3年前から
「この次は、もう抜かなきゃならないよ」と言われていた。
長い人生、治療した部分も
何年かすれば、再点検をしてもらっていたのだ。
「抜かなきゃ！」と言われていた奥歯は、
それでも、なんとかもたせようと頑張った。
歯医者も私も頑張ったが、奥歯も頑張った。
しかし、もういよいよ、ダメかも、、と思いながら
昨日、一応予約を入れていたので
行って先生にみせた。
先生、、女医である。
この女医は、偉ぶらず、へり下りすぎもせず、
行けば、友達が訪ねて来たように懐かしそうに
「あら、しばらく！」と言う。
私より、ちょっと若いか、、10歳くらい若いか、、。
で、しばらく行けなくても「どうしてこなかったの？」とか
「こんなになるまで来なくちゃダメじゃない！」とか
意見がましいことも言わない。
で、昨日
久しぶりだからレントゲン撮って！と助手に言い
さっさとiPadを見て、
「あー、抜こう！」と言う。
えっ？今日？とワタシ。
女医「うん」「まずい？」「今度にする？」と言う。
、、まさか今日抜くとは思わなかったし、
親知らず以外の歯は、一本も抜いたことないし、
抜くって、心の準備してないし、、
と、色々、一瞬だったけど考えた。
でも、また心の準備して改めて抜いてもらうのも、
なんだか、大変な気がしたので、
「抜いちゃおうか？うん、抜く！」と言って
ソッコー抜いてもらった。
大病もしたことないし、身体の中の臓器を手術で取ったこともない、
今まで、身体弱いかも、、と思いながらも
（親知らず以外は）歯一本だって抜いたこともなく、
この年老いた婆さんの身体と共に年取って、頑張ってきたのだ。
、、しかし、この感慨は、
帰宅してしばらくしてから、湧いたもので、
その時は、女医の前に座ってから、15分くらいの時間で決められた「抜歯」に、
何にも感慨など覚えることもなかった。
何より、いつもながら「サッパリ」した女医の物言いと、
決断の速さと、手際の良さに
すっかりやられたワタシだった。
決め手は「抜いたらご飯が美味しいわよ！」の一言だった。
「痛い？」と聞くワタシに「麻酔するから痛くないわよ」と言う女医。
手際の良い、「抜いてる感」をチラッと感じたが、
まだ時間はかかるのか、、と思っていたら
風のように、去ろうとする女医。
「えっ？」「もう抜いたの？」と聞くと
女医「うん」。
今夜はシャワーにして！とか、
買い物するなら、ゆっくり歩いて！とか
ウガイはソロソロやって！とかの
注意事項を助手から聞いて帰って来た。
しかし、、いつも思っていたけど、
この女医、潔くて、アタシは惚れる。
いや、その趣味はないけど、あまりにも男前な女医だ。
町の歯医者だが、ソフトなタイプの優しいご主人と、
（助手を何人も使って）、2人でやっている。
歯を抜いたら、しばらくは痛くて気を使うのかと思ったが痛くもないし
2〜3の薬はのむものの、女医の言った通り
ご飯が美味しく食べられる。
今までも痛くはなかったが、なんか食べる時に
ガリッと噛めなかった。
歯一本で、こんなに違うのか。
ちょっと年老いたことの「哀しさ」はあるが、
サッパリした気もする。
マッサージの先生（前々回の『お汁粉』ブログに記載）は
「抜く歯があって、羨ましい」そうで、、。
色々聞いたら、マッサージ先生、
昔インプラントを3本入れたそうで、
一本30万、、90万もかけたらしい。
でも8年で、土台がもたなくなり抜けたらしい。
入れ歯はあるけど、ない方が食べ物が美味しい。
もっとも、ほとんど酒だから、あまり歯は必要ない、、と言っていた。
こんなベンチが出来ていた。↑
歯抜いたからって、間伐とはカンケーないけどさ。笑