地元でスペイン語入門・初歩程度の自主講座を主催している。

が、時々もめ事が忘れた頃に起こる。先回は、「点過去」(もしくは瞬時過去)と「線過去」(もしくは継続過去)、これらは日本で勝手に付けた文法用語で、ネイティブの先生には当然分からない。この日本で名付けられた奇妙な用語を使ってネイティブの先生に質問する愚か者が居る!これがまた、妙に詳しい輩で先生もどう答えていいのやら四苦八苦している。慌てて母国へ帰り文法の課程を勉強し直す先生もおられた様です。当然ですが、スペイン語言語課程を履修した先生でなければ当然、普通の日本人が日本語の文法を知らない様に、彼らはスペイン語の文法なぞ知らないか忘れている。

  先回のもめ事は、「線過去には時間的な制約を持った副詞もしくは副詞句は使えない」との主張。これを日本人の教師は「普通の文法書には載っていませんが、、」と複数の先生方が訳の分からない事を言って胡麻化す。主張するなら根拠・原典を示せ、と私は言いたいのだが、「大学の先生の言う事だから」とか、「あんたは語学の専門家ではないから」とか受講生に言われ悔しい気持ちになった事が何回もある。

結局は「多分外国人向けに作成された文法書にそう書かれてあるらしい」、が実際らしい。

 今回はのトラブルは、「最上級の属性、グループ」を示すにあたり、”+de” または ”+que” のみしか使ってはいけない、と言うもの。その受講生の言い分は「NHKのラジオ講座で大学の先生が言っている」と言うもの。テキストに当たってみると、「ふつうは使わない」となっていた。「ふつうは使わない」と「使ってはいけない」の差は大きく、当然受講生の誤解なのだが、私には「ふつうは使わない」も気にいらない。「文法」が使い方、話し方を規制するなんて!日本語も相当に乱れてはいるが、声高に非難はするが、文法を盾にの規制はない!と調査を始めた。

 NHKのラジオ講座に抗議のメールを送ってみたが、今の処返事は無い。私の持っている貧弱な書籍やネットで世界の使用例を捜した。スペイン語はスペイン本国は勿論、中南米のほとんどの国が使っているので、用例はたくさん発見される。また、簡単な文法書が奇跡的に見つかり「最上級の項」には、例文として”+deと+que”の例文が載っていて、他の用例は使って良い、とも使わないとも、何にも記載がない。あ!また、例の日本独特の自己規制、スペイン語あるあるか、と。また、勝手に規制を設けているのだ。

 ネットで文例を拾ってみると、圧倒的に”+de +que”の例文が多い中、時に異なる使用例が確かにあった。これには相当のエネルギーと時間を使い、入門・初級課程なのに何故こんなに時間を掛けなければならないのか、と嫌になっちまう。

ちなみに英語では、”+in” が通常で ”+of” は使わないらしい?これも怪しい?

 言葉の使用例は今も昔も、「広辞苑」などにも記載がある通り過去の書籍・文献を漁り掘り出し地道に検討するものと思いう。ラジオやテレビなどの媒体で流す場合は必ず元となる原典を示してほしい、と私は切に思っている。視聴者も必ず相当数が居ると思うので。学校では違う文例を書くと「X」になるのだろうなあ。

「普通の文法書には載っていませんが、、、、」との様な怪しい卑怯な説明や解説はしないでもらいたい。