あれから数日経った。
しかし、コマオは未だに親知らずを抜いていない。
歯科に通わないのか?
いや、歯科には予定通りあれから二回ほど通った。
歯科ではごつい担当医ではなく、可愛らしい女医さんがコマオの歯を丁寧に掃除してくれた。
あんまり丁寧なのでチャンカワイよろしく惚れてまいそうになった。
二回の掃除のおかげでコマオの歯はすっかりきれいになり、歯茎が若返った。
それを確認したごつい担当医は次いよいよ抜きますかと呟いた。
コマオの抜歯が27日に決定し、皆が可哀想にとニヤニヤしながら声をかけにくる。
そんなに人の、いや、コマオの不幸が楽しいのか?
コマオは今までどんな行いをしてきたのか?
ちょっと思い出してコマオは頭をぶるぶる振った。
思えばたくさんの人に迷惑をかけてきた。
悪い思い出がこんなに多い人も珍しいだろう。
あぁ恥ずかしい。
開き直る訳ではないが、今さら仕方がないので今後まっすぐ生きていくつもりだ。
人生はフットボールと同じ。
失敗したらくよくよせず、切り替えるのみだ。
コマオの尊敬する指揮官は雑誌のインタビューで言っていた。
ミスを恐れてチャレンジしない、それはすでに判断ミスだ。
何のこっちゃわからないが、コマオは27日に抜歯をする。