昨晩、コマオらは三宮の地下にある『和彩酒処いまじん』で密会を決行した。
予定していたメンバーからHが病欠したものの、あとの7人はそれぞれ遅刻しながら地下に潜る。
コマオらは久しぶりに会うH瀬先生の説教を右から左に流しつつ、いまじんの美味しいご飯に舌鼓を打った。
コマオらが仕事上がりに駆けつけた際、H瀬先生は一人で呑んでいた。
なぜなら、コマオを含む3名が30分の遅刻、神戸で仕事をしているYさんは45分、子どもをお迎えしに行って遅れたO山さんは1時間、何だかんだで遅れたT田主任は1時間半の遅刻だった。
H瀬先生曰く、今日は皆と飲むために17時半きっかりに仕事を終え、国鉄に飛び乗ったらしい。
そして、前日の晩酌は缶ビール1本に控えたとのことである。
上機嫌の先生はコマオらの遅刻に怒ることなく、皆さんご苦労であったと労いの言葉をかけて下さった。
そして、お食事代を全て出してくれた。
齢70を過ぎた後期高齢者の先生である。
しかし、その呑みっぷりは本物の酒好きであり、その酔いっぷりも本物の酒好きであった。
23時に宴を終えるとコマオらは地下鉄の改札まで酔っ払った先生を誘導した。
酔っ払った先生は新神戸から自宅のある岡山まで帰らねばならない。
階段は踏み外す、壁に頭を打つ、これらを何度か繰り返し、酔っ払いはようやく地下鉄の切符を買った。
酔っ払いはなぜか2枚買ったので、T田主任は酔っ払いと改札をくぐり、ホームまで誘導せねばならない羽目になった。
先生は無事に帰ることができたのか、それは誰にもわからない。
でもきっと無事である。
春を過ぎる頃、またいまじんで再会する約束を交わした。