あやこ誕生予定日まであと2週間である。
嫁の妊娠が発覚した昨年の師走から、長いようであっという間。
あとはもう母子ともに無事に出産してくれたら、コマオに望むことは何もない。
ちなみにあやことは、コマオと嫁の間だけに存在する子の呼び名である。
出てきた子にあやこと名付けるつもりは全くない。
コマオは嫁の妊娠を機に、改めて男の存在感のなさに気付かされた。
要はお腹の子に直接できる事がない。
家事をしたり、荷物を持ったりと嫁の負担を減すことで、間接的に子のケアをしてはいた。
逆子体操を一緒にしたりもした。
そして、お腹に向かって毎日のように話しかけたりした。
今は嫁が里帰りしているため、限られた時間でしか触れ合うことはできないのが悔しく、寂しい。
あやこの胎動はなかなかいいキックであり、コマオはマゾではないが、もっと蹴ってほしいと渇望する。
果たして、子はコマオに懐くのか。
父親としてコマオは子に何をすべきか、寝床に戻るとそんなことばかり考えている。